実業家のマイキー佐野氏が、中東情勢を扱う動画の中で、表向きの軍事的な衝突とは別に進む、もう一つの対立構造について語っている。テレビや新聞が伝える戦争の裏側では、金融市場や大手の資産運用会社が神経を尖らせる、まったく別の攻防が静かに進んでいるという。その舞台となっているのは、かつて肩を並べていたはずの中東の二つの産油国だと佐野氏は説明する。
 
かつてこの二国は、地域を揺るがす政治的な運動やイスラム主義の台頭という共通の脅威を前に、強い協調関係を築いていた。ところがその後、国家としての存在感を高めようとする流れが強まる中で、両国の関係は徐々に競争的な色合いを帯びていく。周辺地域における影響力の奪い合いや、金融・貿易の拠点としての地位を巡る駆け引きが表面化し、かつての同盟関係は、いつしか地政学と経済の両面にわたる覇権争いへと姿を変えていったと佐野氏は指摘する。実際には周辺国の内政を巻き込んだ支援の構図にも及んでおり、対立の根は思いのほか深いという。
 
この対立が世界の金融関係者を巻き込む理由として佐野氏が挙げるのは、両国が抱える巨大な政府系資金の存在だ。世界中の投資会社やファンドは、この資金を出資者として受け入れることで運用規模を拡大してきた経緯があり、いまや一方の資金を受け取れば、もう一方への投資を控えざるを得ないという空気が広がっているという。3兆ドル規模ともいわれる巨大なマネーの流れの中で、金融機関が「どちらの側につくのか」を暗に問われる場面が増えている実態を、佐野氏は具体的な事例を交えながら語っていく。
 
さらに佐野氏は、それぞれの側につくことで得られる利点と、抱えるリスクの両方を丁寧に比較していく。国家規模の巨大プロジェクトや税制優遇といった魅力がある一方で、資金繰りの実情や地域情勢が絡む懸念も存在するといい、単純にどちらが有利とは言い切れない構図が見えてくる。ビジネスの現場でも、拠点の置き方によって取引の進み方が変わってくるという具体的な影響にも触れられており、実務レベルでの摩擦もすでに生まれ始めているようだ。
 
経済や金融の動向に関心がある人にとって、水面下で進む力関係の変化を知るきっかけになる内容だ。

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マイキー佐野です 経済・金融・投資・経営・最新の研究やニュースなど 様々なテーマについて、ズバズバ切り込んで話していきます~ 2021年より最新の学術理論、経営学、経済学、社会学を紹介するYouTube「マイキーの非道徳な社会学」を開始 現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営