地震が奪った日常――記者が見た被災地の現実 1メートルずれた地面…傾く住宅…断水の影響も…
今回の地震では、発生の翌日からKYTの記者が現地で取材を行いました。地震が起きた7月28日の午後6時ごろに鹿児島を出発し、29日から現地を取材しました。被災地には至る所に、地震の大きな爪痕が残されていました。
地震発生の翌日、記者は、震度7を観測した熊本県宇城市に向かいました。宇城市役所では、地面の隆起や亀裂が見られ、コンクリートブロックが浮き上がっている場所も――。また、建物にも亀裂が入り、市役所の入り口には大きな段差ができていました。そして市役所の隣には、避難所となっている体育館があったものの…。
「こちら、避難所になっている宇城市の施設、窓ガラスが大きく割れてしまっている。避難してきた住民も、この場所を避けロビーで一夜を明かしたという」
避難所として使用される頑丈な建物にも、地震の被害が及んでいました。
市役所を離れ、住宅地を目指しました。道中では、倒れてしまった住宅の塀が、道路をふさいでいる光景や、ガソリンスタンドに続く長い渋滞などが、あちらこちらで見られました。そして、市役所から南に10キロほど行った場所では。
(記者)
「こちらの場所、幅も高さも非常に大きな断層のような地面のずれが確認できる。その先には家が傾いてしまっている」
1メートル近い高さの、断層のような地面のずれが。こうした地割れは、記者が確認できた範囲だけでも100メートル以上にわたって続いていました。そして、その場所の真上に建っていた住宅は、大きく傾き、住むことができない状態に。国の登録文化財に指定されている門も倒壊し、無残な姿になっていました。
また、爆発事故が発生したイオンモール熊本。このような大型商業施設は、従業員全員の安否が確認されても、客として訪れていた人が中に取り残されている可能性もあるため、捜索には非常に時間がかかります。また散乱したがれきが視界をふさぐため、捜索活動のための事前準備としてがれきの撤去作業が続けられました。
(記者)
「がれきの撤去作業は夜通し続いた。今、搬入口のほうを見ると昨日に比べて数が減っているように見える」
県民憩いの場として愛された施設は、変わり果てた姿になってしまっていました。
そして、被災者を苦しめているのが各地で発生した断水です。各地に給水車が派遣されるものの、必要とされる数には到底追いつきません。また厳しい暑さに見舞われているため、飲み水だけではなくお風呂を待ち望む声が多く聞かれました。こうした中、陸上自衛隊による入浴支援、お風呂のサービスが始まりました。開始時間には、すでに多くに人の姿が。待ち望んでいたお風呂に、住民からは感謝の声が聞かれました。
(利用者)
「数日ぶりの風呂で、すごく気持ちよかった」
(利用者)
「(シャワーを)浴びた瞬間『気持ちいい』と言っていた。断水しているので、洗濯ができずお風呂に入れなくて、暑い中なのできつかった」
しかし、車などを持っておらず、移動が困難な人はこの場所を利用するのが難しいため、必要な支援が全員に行き届いているとは言えない状況です。
(詳しくは動画をご覧ください)

