AI関連の投資が過熱するたび、どの企業が実際に恩恵を受けているのか判断に迷う個人投資家は少なくない。話題になりやすいのは巨大な半導体メーカーやIT企業ばかりで、その裏側を支える存在にまで意識が向きにくい。しかし実際には、派手な決算数字の裏側で地味な部品や技術が需要拡大を支えている場合が多く、全体像を掴まなければ本当の投資の勘所は見えてこないものだ。
 
実業家のマイキー佐野氏は、AIデータセンターを支える通信インフラを「心臓部」と「血管」に例え、その役割分担を解説する。処理速度が急速に高まる中で、電気信号と光信号を変換し情報を処理する側と、変換された光信号を損失なく運ぶ側とに機能が分かれており、両者は互いに補い合う関係にあるという。近年は通信速度が劇的に引き上げられ、従来の伝送方式は限界に近づきつつある状況だ。各社が独自の規格で開発を進めると接続に支障が出かねないため、業界横断での標準化が急務になっている点にも触れている。
 
佐野氏は、心臓部側を担う企業にも明暗があるとの見方を示す。ある企業は量産のスピードと価格競争力に優れる一方、肝心の中核部品を自社では作れず、他社に頼らざるを得ない立場だ。加えて主要な生産拠点を巡る国際情勢の影響も無視できず、拠点移転に伴う負担が今後の重荷になりかねない。別の企業は素材から部品まで一貫して手掛けられる強みを持つものの、成長性の乏しい既存事業を抱えることで収益性が伸び悩む面もある。さらに別の一社は、特定の大手IT企業と緊密な関係を築くことで高い技術力を評価される半面、その関係への依存度の高さがリスクとして意識されている点も特徴的だ。
 
これらの強みと弱みの組み合わせが、需要が波のように押し寄せる中で企業ごとの明暗を分ける要因になっているというのが佐野氏の見立てである。需要の広がり方には時間差があり、その順序を意識できるかどうかで見え方は大きく変わってくるという。株価の水準についても、収益力に対しては割安に映る一方で、特定の取引先への依存という不安要素も抱えており、単純な優劣で語れる話ではない。AI関連株の値動きに関心を持つ人にとって、表面的な話題性だけでは判断しきれない材料があると気づかされる。

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マイキー佐野です 経済・金融・投資・経営・最新の研究やニュースなど 様々なテーマについて、ズバズバ切り込んで話していきます~ 2021年より最新の学術理論、経営学、経済学、社会学を紹介するYouTube「マイキーの非道徳な社会学」を開始 現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営