広島テレビ放送

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 高級旅館などを展開する「星野リゾート」の広島初となる宿泊施設が7月23日、宮島口にオープンします。瀬戸内の魅力にこだわった温泉旅館のオープン直前に密着しました。

■星野リゾート「界 宮島」総支配人 岡本 昌裕 さん
「7月23日に界、宮島がついに開業します。」

 地域の文化を取り入れた温泉旅館「界」。地下500mからくみ上げた源泉は、塩分濃度が非常に高く、保温・保湿効果に優れたお風呂のほか、ディナーには村上水軍が食べていたとされる鍋。さらに、古代のサウナと呼ばれる石風呂を再現するなど盛りだくさん。「界 宮島」の責任者に指名されたのは、界を知り尽くした男、岡本総支配人。1か月半密着して見えた、広島初進出となる旅館の魅力を紹介します。

 星野リゾートに建物が引き渡された日は、開業まで1か月半に迫っていました。

■星野リゾート界 宮島・総支配人 岡本 昌裕 さん
「この建物はあえて(エントランスまで道を)曲げることで、視線の先に見せたいものを置いている。一番最初に厳島神社の大鳥居をしっかり見てもらうために、角度や傾斜などすべて設計して細かく作り込んでいる。」

 ただ、ロビーに入ると窓はなく景色が見えません。そこにも理由がありました。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「客室に入って、初めて素晴らしい景色と出会える。」

 客室は全54室。2人から最大6人で利用でき、一人1泊3万2000円から。
 部屋から見える絶景がコチラ、宮島が一望できます。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「これから着任するスタッフと急ピッチで準備を進める。」

 開業まで43日。今回、岡本支配人に与えられた開業までの準備時間は通常の半分。界のスペシャリストでも見たことない量の備品が届きました。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「すごいですね、これは中々見られない。総重量は60~70トンくらい。とても2日で終わる気がしない。」

 開業まで37日。開業まで1か月余り。スタッフが合流しました。

■埼玉出身のスタッフ
「前職は、タイのチェンマイのムエタイジムで働いていた。」

■広島出身のスタッフ
「どうしても界ブランドに行きたくて、地元が近いので異動してきた。」

 経験や経歴もバラバラな71人に岡本支配人が伝えるのは、開業までの大事な心得です。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「(開業までは)たくさん失敗していいし、ミスもしていい。それは私たちがうまく運営するための材料になるので隠さなくていい。じゃあ、バトンタッチします。」

 あいさつもそこそこに部屋を出る岡本支配人。私服姿で宿泊客になりきって、何を始めるかというと・・・。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「ここで(客を)出迎えるので、チェックインまでの流れを一度確かめてみる。(説明に)抜け漏れがあるか聞いて、分かりやすいか何度もチェックする。」

 実は宮島と旅館を結ぶ船があり、この特別な体験を最大限生かす演出ができないかと考えていたのです。

Q.今は何を確認している?
■総支配人 岡本 昌裕 さん
「外からの大浴場の視認性内と外からの目線で、客の利用を考えたときにケアする必要もあるので、その確認を含めて。」

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「ありがとうございました。」

■スタッフ
「ご案内します。ようこそお越しくださいました。部屋番号の下足箱に入れるので、そのままで結構です。」

 船を降りてからスムーズに来館できたように見えましたが・・・。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「一旦、フィードバックタイム。」

■サポートメンバー
「荷物番の立ち位置が、もうちょっと前でもいい。」

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「客視点だと、もっとウェルカム感が欲しい。自分がどんどん行かないと迎えてもらえない感があった。」

■スタッフ
「(桟橋の)入り口を塞ぐことは良くないと思って手前にいた。」

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「声掛けでもいいと思う。どうしたらいいんだろう?と客に思わせたらまずい。」

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「アクアネット(船の運航会社) に『界宮島ご利用の方は、桟橋降りて右手に進んでください』までは言ってもらう?ご案内は必要だと思った。」

 このあとは、広島の失われた温泉文化が復活。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「目の前に見えるのは石風呂という、ここにしかない瀬戸内に伝わる温泉文化。」

 開業まで2週間を切ったこの日、お茶を入れて客室でくつろいでいた総支配人の岡本さん。実は、これも大事な仕事でした。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「これは紅白戦と言って戦うわけではないけど、スタッフ役と客役に分かれて実際に宿泊してみて、これまで準備したオペレーションが、しっかりできるか。使い勝手や安全性含めてチェックする日です。」

 体験するのは界宮島、最大の特徴とも言える「石風呂」です。200年以上前から瀬戸内に伝わる「古代のサウナ」と呼ばれる温泉文化。宮島にもその遺跡が残っています。

■スタッフ
「当館の石風呂は、50℃ほどに調整していて火を使わず石に熱を蓄えることで、安全かつ昔と同様の輻射熱のぬくもりを再現している。頭、気をつけてください。」

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「これは、ハイハイがいい?」

■スタッフ
「石風呂流はハイハイです。(本来は)もっと屋根が低い。」

 石風呂体験は、10分入って5分の休憩を3セット。一般的なサウナに比べ息苦しさも少なく、初心者にもオススメです。庶民が持ち寄った食材で食事をしていたという石風呂。体験の最後はジェラートを用意しました。その文化を詳細に現代へよみがえらせました。
 旅行の醍醐味と言えば、もうひとつ。一日を締めくくる夕食です。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「こんばんは。」

■スタッフ
「部屋番号を確認します。」

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「801 岡本です。」

■スタッフ
「岡本様ですね。ご案内します。」

 岡本支配人にとって、夕食のサービスは最も力を入れた一つでした。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「まずは料理の説明が、しっかりできているか。提供のタイミングは間があかないでできているか、料理の温度や盛りつけも見ている。」

 メニューは安芸の海遊会席。先付けから甘味まで瀬戸内の食材をふんだんに使った8品が楽しめます。中でも目玉は台の物に用意される水軍鍋。村上水軍が出陣前夜に食べたとされる尾道市の郷土料理です。夕食で最も盛り上がるポイントなだけに、蓋を開ける瞬間まで期待感を高めるための接客が求められます。

■スタッフ
「大変お待たせしました。台の物の準備が整いました。では水軍鍋の出陣です。まず見えてくるのは、タコでございます。瀬戸内を支配した村上水軍は船の上で豪快に海産物を食べていたと言われていて、八方の敵を食らうということで、必ずタコを入れていたと言われている。」

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「このあたりかな?沸騰が長く続いたので、だいぶ具材が散っちゃった。最初は昆布の上にタコとかをかためて置いていたけど、時間が経ちすぎて横に流れてしまった。」

■サポートメンバー
「味は申し分ない。」

Q.理想とする接客は?
■総支配人 岡本 昌裕 さん
「客はなんだろう?と思って料理を見ているので、何か気になりましたか?とか声掛けをすると会話が生まれるし、料理の美味しさも増すと思う。」

 そして、開業まで2日に迫った21日、平安時代から厳島神社で行われていたとされる白拍子の舞が披露されました。記者会見で岡本支配人が最も力を込めた言葉は・・・。

■総支配人 岡本 昌裕 さん
「私たちの気持ちとしては、一番は広島の人に足を運んでいただきたい。準備期間は短かったけど、その中でやってきたことは、すごく密度が濃い早くお客さんを迎えたい。」

 岡本支配人が120%の出来栄えと言う温泉旅館「界 宮島」は23日オープンです。

【2026年7月21日 放送】