たいまつの炎が住宅街照らす 7年ぶり復活の松明行列 鶴岡で伝統行事再開
鶴岡市の大山地区で200年以上続く伝統の「松明行列」が30日夜、7年ぶりに復活しました。住宅街はたいまつの炎と煙、そして住民たちの熱気に包まれました。
鶴岡市の大山地区にある椙尾神社で「夏越の大祓」に合わせて200年以上前から行われてきた「松明行列」。
新型コロナの感染拡大で中断していましたが、ことし7年ぶりに復活しました。
全国的にも珍しい住宅街で行われる「火祭り」。住民たちが火を付けた「たいまつ」を持って歩くのには神社の歴史が大きく関係していました。
30日は朝からみこしを乗せたトラックが大山地区内を巡回し、住民の穢れを移した「人形」を回収しました。
午後4時、みこしが運ばれた先は大山地区から離れた海岸です。
椙尾神社では祭る神様が上陸したという湯野浜の宮沢海岸で神事を行っています。
コロナ禍以降は神社の境内で縮小して行ってきましたが、「松明行列」に合わせてことしから復活しました。
住民たちから集めた人形は一つにまとめられ、茅の輪とともに海に流します。
辺りも暗くなり始めた30日午後7時、みこしが大山地区に戻ってきました。これから住民たちが担ぎながら椙尾神社を目指します。
地区の住宅街では、たいまつを手にした住民たちが集まり、「松明行列」に向けた準備が始まりました。
住民「緊張します。怖い」
住民「何年もずっと松明行列のファン。頑張って来た。腰痛いんだけど杖を持って」
消防団「たいまつは絶対振り回さず前の人との間隔を十分にとって歩行してください」
午後8時、たいまつに火が灯され、住民たちによる「松明行列」が幕を明けました。
「松明行列」は奈良時代に椙尾神社の当時の氏子たちが火をつけたたいまつで道を明るく照らし、神様を海岸から神社に導いたという言い伝えが基になっています。
住民たちは火のついたたいまつを手に椙尾神社までのおよそ300メートルを練り歩きました。
参加者「楽しかった。初めてやって面白かった」
地区住民「大山地区にずっと住んでいるが初めて見た。火の粉が降ってきてすごかった」
住民「また来年も来てことしはスタートで見たから来年は真ん中あたりで見て再来年は終わりくらいで見ようと思った」
たいまつの火に導かれたみこしは、参道の長い階段を登り、椙尾神社に到着。7年ぶりの「松明行列」が無事に終わりました。
椙尾神社権禰宜 菅原光彦さん「無事に終わって安心している。天気もよかったし。まだ続けますよ」
「松明行列」はコロナ禍による中断を経てまた新たな歴史を刻み始めました。
