相場展望6月25日号 米国株: 根拠なき熱狂・・NYダウだけが元気 日本株: 海外短期投機筋「売りたい強気」⇒ババ抜き相場の日経平均へ

写真拡大

■I.米国株式市場

●1.NYダウの推移

 1)6/22、NYダウ+147ドル高、51,712ドル 2)6/23、NYダウ▲45ドル安、51,666ドル 3)6/24、NYダウ+182ドル高、51,848ドル

【前回は】相場展望6月22日号 米国株: スペースXの株価、ついに下落⇒今後の株価推移と波及に注目 日本株: 日経平均は終値で初の7万円台乗せも、目立つ落ちこぼれ銘柄

●2.米国株: 根拠なき熱狂・・NYダウだけが元気

 1)根拠なき熱狂・・NYダウだけが元気  (1)6/24 主要株価指数       前日比        NYダウ     +182ドル高 +0.35%高     ナスダック総合  ▲110安   ▲0.43%安     S&P500種    ▲7安    ▲0.10%安     半導体株(SOX) ▲24安 ▲0.18%安

  (2)6/24の米国主要株価指数は、6/22からの流れを継続している   ・NYダウは堅調ながらも、それ以外の指数は対照的に軟調を示している。

  (3)NYダウ強くvsその他の株価指数は弱い状況は、スペースXの上場来高値の6/16以来の流れのなかで目立ち始めた特徴   ・人工知能(AI)・半導体関連銘柄の「狂騒」の宴の終わりを示唆しているのか要注意。

 2)スペースXの株価、ついに6/24 に上場来安値 ⇒ 相場の転機となるか? 注目  (1)スペースXの上場来の株価   6/12  160.95ドル 新規上場、公募価格135ドル比+19.2%高   6/15  192.50   +19.6%高   6/16  201.80   +4.8%高   6/17  191.82   ▲4.9 %安    6/18  185.00   ▲3.5%安   6/19  祝日「奴隷解放記念日」で休場   6/22  154.60   ▲16.4%安   6/23  156.11   +0.97%高   6/24  154.54   ▲1.00%安・・高値から▲23.41%下落

   ・6/16上場来高値から6/24終値で▲23.41%下落した。時価総額は6/22現在、6/16から▲6,000億ドル(約▲97兆円)超、2兆円をわずかに上回る水準となっている。   ・それでも、株価はIPO価格135ドルを6/22でも+14.51%上回っており、時価総額は世界で6番目に大きい。

  (2)あと超大型の新規株式公開(IPO)が2銘柄控えている   1. 残された超大型IPO銘柄    ・オープンAI  ・・ 137兆円規模    ・アンソロピック・・ 155兆円規模

  (3)経験則では、超大型案件後に「相場の流れが大きく変わった」事例あり。そのため、要注目したい。

■II.中国株式市場

●1.上海総合指数の推移

 1)6/22、上海総合+72高、4,163 2)6/23、上海総合▲56安、4,106 3)6/24、上海総合+4高、4,110

■III.日本株式市場

●1.日経平均の推移

 1)6/22、日経平均+1,103円高、72,353円 2)6/23、日経平均▲2,656円安、69,788円 3)6/24、日経平均▲613円安、69,174円

●2.日本株: 海外短期投機筋は「売りたい強気」に転換⇒ババ抜き相場の日経平均へ

 1)海外投資家の先物は5月5週から売り転換、「売りたい強気」に騙されるな!  (1)海外投資家の株価先物の投資の推移            外国人の週単位の動き  外国人の先物買残高   ・2026年初め                 0億円    5月4週 ~5/22          +10兆8,667億円買残高    5月5週 ~5/29  ▲3,953億円売    6月1週 ~6/05  ▲ 810億円売    6月2週 ~6/12  ▲5,074億円売    5月5週~6月2週合計▲9,837億円売  +9兆8,830億円買残高

   ・海外投資家(主に海外短期投機筋)は先物を、年初から5月4週までほぼ一貫して+10兆8,667億円を買ってきた。その結果、日経平均は年初から5/22まで+13,000円上昇した。

  (2)海外短期投資家は「売りたい強気」に転換   ・海外投資家が先物を売り始めた5月5週~6月2週に、日経平均は+2,681円上がった。その間、海外投資家の先物買残高は▲9,837億円も減少している。   ・海外投資家の手口を見ると、    ・朝もしくは午前中は、先物を買って日経平均を元気よく押し上げる。    ・個人投資家などが提灯で買ってきたこところで、当日買った以上に先物を売る。いわゆる「売りたい強き」作戦を進行させているようだ。    ・結果、海外投資家の先物買残高は減少する。このような手口で、海外短期投機筋は投資資金を市場から回収しているようだ。

  (3)まだ続く「海外短期投機筋の『売りたい強気』」⇒ババ抜きに入った日経平均   ・先物の買残高は6/12時点で9兆8,830億円もある。   ・5/22時点からまだ▲9.05%しか先物買残高は減っていない。よって、海外短期投機筋は「我慢強く、売りたい強気」作戦を実行してくると思われる。   ・日経平均は「ババ抜き」相場と化したようだ。

 2)日経平均寄与上位5銘柄の状況  (1)6/22、日経平均+1,103円高、寄与上位5銘柄+782円高、占有率70.89%   ・寄与上位      寄与額    上昇率    株価上昇幅    東京エレクトロン  +245円高  +3.24%高  +2,440円高    フジクラ      +201    +19.38    +1,000    イビデン      +125    +7.59    +1,865    ソフトバンクG   +107    +1.87    +133    アドバンテスト   +104    +1.35    +430     合計       +782円高

   ・AI・半導体関連銘柄が、日経平均を押し上げる展開。

  (2)6/23、日経平均▲2,565円安、寄与上位5銘柄▲1,776円安、占有率69.23%   ・寄与上位      寄与額    下落率    株価下落幅    ソフトバンクG   ▲588円安  ▲10.09%安  ▲731円安    東京エレクトロン ▲487    ▲6.22    ▲4,840    キオクシア    ▲385    ▲15.10    ▲16,410    アドバンテスト  ▲179   ▲2.30    ▲740    イビデン     ▲137    ▲7.72    ▲2,040     合計      ▲1,776

   ・下落寄与銘柄では上記以外に、村田製作所▲100円、ファナック▲84円、レーザーテック▲74円、TDK▲60円、ディスコ▲38円と半導体関連銘柄が売られたのが目立つ。

  (3)6/24、日経平均▲613円安、寄与上位5銘柄▲514円安、占有率83.84%   ・寄与上位      寄与額    下落率    株価下落幅    東京エレクトロン  ▲308円安  ▲4.19%安   ▲3,060円安    TDK        ▲64    ▲3.22     ▲127    アドバンテスト   ▲56    ▲0.73     ▲230    ファーストリテイリ ▲51    ▲0.77     ▲630    フジクラ      ▲35    ▲2.68     ▲174     合計       ▲514

   ・AI・半導体関連株が日経平均を押し下げた。

 3)値上がり・値下がり銘柄数  ・     値上がり  値下がり   日経平均     6/22   792    727    +1,103円    6/23   366    1,154    ▲2,565     6/24   678    826    ▲613

  ・値下がり銘柄数が目立つ展開が続く。

●3.日本向け原油輸出拡大巡り協議、カナダ・アルバータ州、脱中東依存を支援(ロイター)

●4.日本ハム、220品目で5~46%値上げ、8月から(共同通信)

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・2413 エムスリー    業績堅調 ・2607 不二製油     業績好調 ・4107 伊勢化学     業績回復期待

執筆者プロフィール

中島義之 (なかしま よしゆき)
1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou