現実の出来事を賭け事にする「予測市場」というサービスを展開するPolymarketが、クリエイターに偽の動画を作成させ報酬を支払っているとして、ウォール・ストリート・ジャーナルが問題点を追及しました。

They Looked Like They Were Getting Rich on Polymarket-but None of It Was Real - WSJ

https://www.wsj.com/business/media/polymarket-social-media-bets-prediction-market-441cdeb5

Polymarket paid creators to stage fake winning bets on dummy sites: WSJ | The Block

https://www.theblock.co/post/405471/polymarket-paid-creators-to-stage-fake-winning-bets-on-dummy-sites-wsj

Polymarket Has Reportedly Been Paying Creators To Post Fake Betting Videos

https://www.engadget.com/2198495/wall-street-journal-polymarket-reportedly-paying-creators-to-post-fake-betting-videos/

ウォール・ストリート・ジャーナルは2025年12月から2026年5月中旬にかけて10人のクリエイターが投稿した1105本の動画を調査し、そのうち778本をPolymarket上の賭けに関連するものと認定しました。それらの動画には「賭けに勝ってPolymarketでお金を儲けた」といった内容が映し出されていましたが、ウォール・ストリート・ジャーナルは「いずれも架空の動画」と指摘しています。

根拠となるのは動画内に映った情報の不確かさです。例えば、「トランプ大統領がマクドナルドと発言するかどうか」に賭けた様子を映した動画では、実際に大統領がマクドナルドと発言する映像を見て喜ぶクリエイターの姿が映し出されていますが、その映像は2カ月前のものでした。クリエイターが賭けた時期と発言の時期が異なるため、本当に賭けていたなら大損していただろうとウォール・ストリート・ジャーナルは分析しました。

また、PolymarketではなくPoiymarketというダミーサイトで賭けた様子を映し、まるでPolymarketで大儲けしたかのように装っているクリエイターもいたとのことです。ウォール・ストリート・ジャーナルは、PoiymarketがPolymarketの公式のテスト環境であることを確認したと主張しています。



ウォール・ストリート・ジャーナルが取材したクリエイターの一部は、「完成した動画を審査のためにPolymarketへ送っている」「動画の魅力が十分でない場合や、明らかに偽造されたと思われる場合は撮り直しを求められた」「Polymarketから報酬を受け取っていることを公表しないよう指示された」と証言しました。また、Polymarketが雇ったマーケティング請負業者がクリエイターたちのコンテンツを再投稿していることも確認したとウォール・ストリート・ジャーナルは述べました。

クリエイターがアフィリエイト報酬目当てに虚偽の動画を作成し、ウソの証言をしている可能性もありますが、ウォール・ストリート・ジャーナルは「Polymarketが報酬を支払って偽の動画を拡散しユーザーを引き込もうとしている」と断定して報じています。



Polymarketはウォール・ストリート・ジャーナルに対し「正確で公正かつ透明な市場を維持することに尽力している」と述べ、プロモーションコンテンツの包括的な監査を計画していると語りました。

アメリカでは日本と同様「ステルスマーケティング」に関する規制があり、広告コンテンツは広告であることを正直に開示しなければなりません。ただ、何が許容されるかについては曖昧な部分もあるそうです。