公園で遊んでいた男児が川で溺死か 放課後等デイサービス運営の津川さんが指摘する 安全確保の課題(静岡)
(記者)
「警察の関係者でしょうか。公園を調べているように見えます。」
11日正午ごろ、磐田市の公園では捜査員とみられる姿が。5月、障がいのある就学児が通う放課後等デイサービスを利用する6歳の男の子がこの公園で遊んでいる際に行方不明となり、その後、近くの川で見つかりました。
病院に搬送後死亡が確認され溺死とみられています。
現場はJRの沿線にあり、豊田町駅からほど近いところです。
すぐ横には川がありますが職員が目を離した隙に男の子は公園から出て何かしらの形で川でおぼれてしまったとみられています。
(伊藤薫平アナウンサー)
「公園を出てすぐのところに川があります。こちらは浅いがすぐ上流は水深が深くなっています。」
亡くなった男の子が通っていたのは、磐田市や掛川市、袋井市などで放課後等デイサービスを行っている事業者で男の子が利用していた施設は現在営業を休止しています。
事故を防ぐことはできなかったのでしょうか。
コメンテーターの津川祥吾さんも障がいのある未就学児と就学児を預かる施設を運営しています。
放課後等デイサービスとは障がいのある就学児が放課後や休日に生活や学習の支援を受けられる施設のことです。
全国におよそ2万3千の事業所があり37万人以上が利用していて県内には756の事業所があります。
(津川祥吾さん)
「障がいのあるお子さんは学校から帰ってきて家で1人で過ごせないお子さんが結構いらっしゃる。でもご家庭ではお父さんもお母さんもお仕事に行かれてる。お母さんが仕事を辞めるみたいなケースもかつてはたくさんあったが、そうではなく学校と家庭の間で安心して過ごせる場所を作ろうというのが1つのニーズ」
一方で、障がいの特性によって対応が異なるだけでなく子どもが予想外の行動をとる場合もあるため安全対策も多岐にわたります。
(津川さん)
「普通に開ける鍵だったんが、お子さんがこれを開けて出てしまうっていうことがあったので、見直しをして簡単な鍵ですけどもこういった鍵を職員がみんな持って、必要な時はこれで開けるとこれで開くって形ですね」
予期せぬ行動にも対応できるよう複数人の職員で対応していますが、施設の設備としても硬さや挟まらないような仕組みといった細かなところへの注意が必要だといいます。
また、屋外で体を動かすことも重要視していて近くの公園で遊ぶこともあるといいます。
(伊藤アナ)
「施設からすごく近いところに公園と川があるという立地なんですね」
(津川さん)
「公園も見ていただければわかりますが、完全に柵があるようなところではありませんので、仮に中で遊んでいても子どもが飛び出してしまうというリスクはあるので、そこは気をつけなきゃいけないとこだと思います。」
外にでることで車が走っていたり死角も多くなったりと一段と注意が必要で楽しく遊ぶ一方でどんな危険があるか子どもたちの特性を理解して予測しておく必要があるといいます。
(津川さん)
「お子さんの中でも車が来たら危ないなって思うお子さん多いと思いますけども、そこを危険予知をしないで飛び出していってしまうと、小さいお子さんには確かによくある話なんですが、障害のあるお子さんの中には小学生・中学生でもやってしまうっていうお子さんもいらっしゃいますので、その辺は私たち大人がしっかりとケアしなきゃいけない。」
<スタジオ解説>
(徳増ないるアナウンサー)
まず一人のお子さんが亡くなるという痛ましい事故が起きてしまいましたが、望月さんは今回の事故をどのように捉えますか。
(コメンテーター 望月理恵さん)
本当に悲しいニュースだなというふうに思います。一番原因何なんだろうって考えた時に、やっぱり目を離した隙にって考えると、職員の人数って大丈夫だったのかな、いつも行っている場所の公園、じゃそこはちょっと油断してなかったのか。
先ほどVTRにもあったみたいに特性によってっていうことを考えると、お子さんによって行動をどうするかっていうのをちゃんと把握してなかったのかなとか、そういうこと本当にどれか分かりませんけども、気になるところはたくさんあるなと感じます。
(徳増アナ)
そうですね。今の人数のお話もあったんですけれども、今回引率の職員4人とともに10人ほどの子どもたちが遊んでいた中での事故だったということなんですが、
津川さん、この状況についてはどのように見ますか。
(コメンテーター 津川祥吾さん)
そうですね。楽しく公園に遊びに行っていた中ですから、亡くなってしまったお子さんのことを考えると本当に守ってあげられなかったということをとても辛く感じます。引率の職員さんとお子さんの数の比率なんですが、これは一概に多い少ないってちょっと言えないんですが、職員大人の方が4人でお子さんが10人ほど。0人なのか12人なのか13人なのかでもまた変わってきますが、それだけで単純に足りないとは言い切れないと思いますが、何らかの安全確認ができなかった。そこに何らかの不備があったというのは指摘せざるを得ないと思いますね。
(徳増アナ)
津川さんも施設でお子さんと遊ぶ機会がとても多いと思いますが、実際ひやりとした場面というのはありますか。
(津川さん)
先ほどちょっと紹介していただきましたが、施設の窓なんですが、そこの外に出てプールを出して水遊びをしたり、夏休みにお弁当を食べたりとかすることもあるんですけども、鍵をかけるので基本的には外に出ないだろうと私ども思ってたんですが、それを開けて出てしまったお子さんがいました。結果的には事故にはつながらなかったんですけども、これは本当に大きな事故につながりかねないインシデントというふうに私ども判断をして、中からも鍵を開けられないようなものにして、でも例えば玄関から不審者が入ってきた時には今度そっちから逃げなきゃいけないので、鍵が閉まっているとそれはそれで危険なので、私たち職員が鍵を開ける鍵を持っていて、いざとなったら大人が開けるという対応をするようにしました。
(望月さん)
障害者の話になってますけど、それは本当に普通子どもたちの行動でも普通にどういう行動をするかわからないじゃないですか。そういうことを考えると、ただ経験もさせたいし、ただ安全面も確保したい。すごくいろんな狭間で難しいなと思います。
(津川さん)
そうですね。まずちょっと一つ申し上げたいのは、放課後等デイサービス、私がやってる事業もそうですが、障害のあるお子さんをお預かりをする事業です。そこでの安全確保というのは、一般の安全確保に加えてお子さんたちのそれぞれの特性に合わせた安全対策が必要になるのは事実ですけども、基本的には障害があるから危険ということでは決してないということはぜひ皆さんご理解いただきたいと思います。
お子さんたちの安全を確保するというのは、障害あるなしに関わらず、その上でただただ家に閉じ込めておけばいいということではなくて、私たちが成長発達をするためには、様々な経験をしてもらったり、体を動かしてもらったりということをぜひやってもらいたいと思いますから、そういった支援をしながら、特に転んで怪我をするというのは僕らはこれは「リスク」というふうに言いますが、リスクはゼロになりませんので、それはむしろ必要な経験。でも命を落としてしまうような、これは「クライシス」と言いますが、これは絶対避けなければならないので、そういったその危険性の判断というのを現場でしっかりとやりながら、それを常に見直しをして十分な対策を取るということが、今、業界全体に求められていることだと思いますね。
(徳増アナ)
それぞれのご家庭でもお子さんと安全に遊ぶために、周りにどんな危険があるのか考えておくことが大切だと思います。
