「好きな還暦女優10人」に一人だけ異質の存在が… “過去の栄光”にすがる女優、すがらない女優の差
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【今年還暦を迎える有名人の中で「若々しくて驚く」「ずっと綺麗で大好き」なのは誰か】ランキングの結果は以下の通りだ。
1位 小泉今日子 59票
2位 安田成美 30票
3位 森口瑤子 26票
4位 君島十和子 20票
5位 鈴木保奈美、森尾由美 19票
7位 斉藤由貴 15票
8位 三田寛子 14票
9位 国生さゆり 13票
10位 財前直見、江角マキコ 12票
※全国の20代以上男女300人に調査/Freeasy調べ
このランキングの本当の面白さは「票数の差」と「並び」にある……と分析するのは、芸能ジャーナリストの宝泉薫さんだ。

「今回の結果は“過去の貯金”だけの人気投票というより、“その人がどう年齢を重ねてきたか”への評価が反映されました。過去の実績だけでなく、現在の立ち位置や人生のニュアンスまで見られているのかなと」
引退、セミリタイア組が10位
「まず驚かされたのは、同率10位にランクインした江角マキコさんです」
と、宝泉さん。2017年に芸能界を引退しているにもかかわらず、票を集めた。
「引退して9年ですからね。いまなお名が挙がるのは、記憶の中のイメージがいい状態で保たれている証拠。活動を続ければ加点も減点もある。江角さんの場合、私生活の謎っぽいトラブルでフェードアウトした。あれを泥沼化させていたらそうはいかないでしょう。引退でプツッと時間が止まった分、老いも見せず、美しさもいい時代のままなのでしょう」(宝泉さん、以下同)
代表作『ショムニ』の役柄がハマった主役級女優……露出がほぼないことで、むしろ神話化したラッキーなケースだそう。
「江角はずっと女優を続けていたら、この位置にいられたかわからない。次の財前も同じくですが」
同じく10位の財前直見は、芸能活動を続けながら子育てのためにUターン。故郷で農業にも従事する“兼業農家”という現在地がたびたび話題になっている。
「彼女も少し早めにフェードアウトしたことでうまく時が止まったパターン。10位は2人とも大健闘ですよね」
7〜9位は「大変そうな女性たち」
7位から9位に並んだ顔ぶれについては、シンプルな意見が。
「斉藤由貴、三田寛子、国生さゆりは3人とも、みんな“大変そう”。それぞれ女優や梨園の妻、元トップアイドルとして第一線にいるにもかかわらず、私生活では波がすごい。スキャンダルや家庭の事情があっても支持がなくなるわけじゃないのですが、どうしても大変そうな印象がぬぐえず、“あこがれの対象”になりえない」
還暦となってなお「大人なのに落ち着かない人」に対しては、共感しづらさがあるということだろうか。
タレントとトレンディ女優が…
森尾由美と鈴木保奈美が同率5位という事実に、宝泉さんは驚きが隠せない。
「デビュー背景も歩みも異なる二人が同じ票数に。森尾は“不作の83年組”と言われながらも、トーク番組のレギュラーで生き残った。持久力の勝利もありますが、長年番組内で“二の線”をキープできていることも大きかったのでは」
トーク番組「はやく起きた朝は…」で森尾は松居直美、磯野貴理子と共演している。
「3人の中で森尾は、もっともきれいめポジにいる。視聴者にとって、ずっと“いちばん可愛い”印象が続いたことが勝因だったと思います」
一方、鈴木はトレンディドラマの象徴的存在として頂点を極めた女優。
「鈴木保奈美は実績からすれば、もっと上でもおかしくない。ただ、同い年に木梨憲武と結婚した安田成美が2位にいるのを見ると、石橋貴明と離婚したことがマイナスの印象を与えた可能性はありますね」
積み上げ型の森尾と、実績からは控えめな結果の鈴木。同順位でも意味合いは異なる。
4位は順当、3位は大穴
4位の君島十和子については、宝泉氏も「順当」と断じる。
「美容家、実業家として成功し続けている。嫁ぎ先のピンチも潜り抜けた手腕は、単なる“元女優”ではない評価がされて当然かもしれません」
変わらぬ美貌のみならず、セレブライフを発信し続け「成功」を可視化。ランキングは、その手腕も織り込んだ結果だという。
さて、3位の森口瑤子は、宝泉さんいわく「ランキング中、もっとも大器晩成型」だ。
「若い頃の代表作の貯金ではなく、人気ドラマ『相棒』の小料理屋の女将役で存在感を確立しました。高樹沙耶、鈴木杏樹に続いて3代目のマドンナですが、2020年、シーズン18最終話からの登場なので、実はまだ日が浅い。長寿ドラマの歴史からするとわずかな期間なので、この順位はすごいことですよ」
「和服美人」というワードが似合う人ナンバーワン、と太鼓判を押す。
「TBS系『プレバト』でも俳句で好成績を残しており、『KIMONOIST(キモノイスト)2024』もとっている。古い言い回しですが、“赤丸急上昇”のシンデレラだと思います」
今回、もっとも“現在進行形”で評価された一人だ。
安定の2位と「なんてったって」1位
2位の安田成美は、過去の栄光と現在の安定が両立している。
「歌はヘタで有名でしたし、朝ドラ『春よ来い』を降板して橋田寿賀子に“飼い犬に手をかまれた”と言われるなどケチはついていますが、90年代のトップ女優といっていい。前に述べた通り、木梨との結婚生活が順調そうなので、家庭面でも成功例として見られていますよね。若い頃の透明感に加え、“幸せの持続”が票につながったのでしょう」
過去のヒロイン像と、現在の成熟の両方が矛盾なく並び立った結果だった。さて1位の小泉今日子だが……。
「圧倒的な“過去の貯金型”。デビュー時は聖子ちゃんカットでパッとしなかったのが、刈上げヘアになってからサブカルの姫となり、時代の記号に。マガジンハウス系の文化人に愛され、“キョンキョンが好き”というとオシャレだと思われる時代があった。特に芸はないのに売れたパターンだと思います」
と、急に手厳しい。
「ただ、その“過去の貯金”……つまり80〜90年代の仕事量、とくにCMの仕事が圧倒的だった。スケール感のあるCM女王でした。同世代の選者にとっても“自分も輝いていた時代”の覇者で、そのイメージが若い層にも伝播している。あとはもう2013年の『あまちゃん』や昨年の『最後から2番目の恋』など、10年に1度くらいのペースで存在感を示せばいいのでは」
還暦は、一度仕切り直しで「過去どう生きてきたか」の総決算のタイミング。華やかな世界で還暦を迎えることの評価は単なる容姿の問題だけではない。票差の背後には、視聴者が無意識に見ている「人生の帳尻」があるはず――と締めくくってくれた。
デイリー新潮編集部
