何度でも行きたい寿司屋5選 理想の町寿司にも出合える
おと週スタッフが何度も行ってきた寿司特集。毎回、納得のいくお店を紹介してきましたが、中でもここ!となるとどこなのか……変わらずの美味、雰囲気、安心価格で楽しませてくれる。さらに言えば、掲載後にスタッフが何度も足を運ぶようになった店をご紹介!
この道61年になる名物大将の心意気を味わう『鮨処 榎本』@池尻大橋
気取らず本物を味わえて大将がいい。寿司屋に限らず通いたくなるのはこういう店ではなかろうか。事実25年ほど毎日(!!)食べに来る常連さんもいると聞けばこの店の魅力がわかるはず。
今年で創業35周年、客を和ませる語りも楽しい“榎本劇場”は昼も予約必須だ。それも当然、仲卸との「信頼関係が大事」と毎日欠かさず豊洲で吟味する魚は上物揃い。素材と向き合い、愛情込めて扱う職人歴61年の熟練技を眺めるだけで期待が高まってくる。
お昼のおまかせ握り4200円(握り7貫、巻物1本)

『鮨処 榎本』お昼のおまかせ握り 4200円(握り7貫、巻物1本) ※ネタは仕入れで変わる。写真は本まぐろ大とろ・マコガレイ・本まぐろ赤身・小肌・甘海老・スミイカ・穴子・中落ち巻 魚は全て天然物。人気の穴子は捌いてから塩で旨みを引き出し、白焼きにして握る。香ばしくてふんわり。白酢のシャリは尖り過ぎないまろやかな味
穴子は焼きたての香ばしい白焼きを握り、巻物に使う本マグロはどれも赤身でなく旨みとろける中落ちで。
手間は掛かるが「お客さんに喜んでほしいからね」だそう。その心意気は海鮮太巻きにも。何種もの具を巻いた1本は有無を言わせぬ迫力と美味に感動!

『鮨処 榎本』(左)店主 榎本薫さん、(右)2代目 榎本優さん
店主:榎本薫さん、2代目:榎本優さん「夜はつまみが付くコースが人気です」

『鮨処 榎本』
[店名]『鮨処 榎本』
[住所]東京都世田谷区池尻3-29-3・TIMESハイツ1階
[電話]03-3424-9601
[営業時間]11時半〜14時(13時半LO)、18時〜22時(21時半LO)※日・祝の夜は〜21時(20時半LO)※夜は予約のみ17時半〜OK
[休日]水
[交通]東急田園都市線池尻大橋駅西口・三軒茶屋駅北口から徒歩約10分
食材・技・心意気、全部を詰め込んだ美しき寿司『寿司 高はし』@駒込(※高の字は本来、はしごだか)
“気を抜かず、心を抜かず、手を抜かず”。これが駒込でちょうど40周年を迎えた店主の信条だ。一級品の食材を仕入れ、丁寧な仕込みをし、一貫ごとに確かな技で握る。
寶ちらし6600円

『寿司 高はし』寶ちらし 6600円 ネタは蒸しアワビ、アジ、甘エビなど。シャリの上にある自家製のおぼろやかんぴょうなども完成度を高めている
文字に起こせばたった数行のことだが、甘えを許さず長い間守ることはいかに困難か。その想いは細部にも宿っていて、大事にするのは寿司屋の5つの“り”。新生姜の時期に1年分を仕込むガリ、農家指定の有機米のシャリ、厚く口溶けのいい海苔、最上級の醤油を使った煮切り、香り高いあがりのことだ。
「それ自体はお金をいただけるものではないけれど、これらを大事にすることこそ職人の心意気」と語る。
とはいえ気取ったところはひとつもない。客は店主の柔和な笑顔に包まれながら、肩の力を抜いてこの美しき握りやちらしを味わえばいい。

『寿司 高はし』親方 高橋愼一さん
親方:高橋愼一さん「15時以降は酒肴付きのコースもあります」(※高の字は本来、はしごだか)

『寿司 高はし』
[店名]『寿司 高はし』
[住所]東京都豊島区駒込1-42-2-102
[電話]03-3947-5125
[営業時間]12時〜20時半
[休日]火・水
[交通]JR山手線ほか駒込駅南口から徒歩1分
※サービス料10%別
魅力あふれるつまみと握りで楽しく一献『紋寿司』@幡ヶ谷
品書きに並ぶつまみや握り、その充実ぶりがまあ楽しいこと。中でもカツオダシで味わう「もずくそうめん」は客の約9割が頼む先代からの名物で、まずはこれをつまみに始める人も多いそう。
ネタは王道だけでなくあっと驚くような珍しい素材も用意するよう心掛けており、そのため店主の金子さんは豊洲→築地とバイクで両方回ってその日のいいものを厳選する。さらに日本酒類も四谷の酒屋で自ら仕入れてくるのがルーティーンなんだとか。
さて握りはお好みでもセット類でも自由にどうぞの姿勢がうれしいが、お決まりの「店主特選」なら豪華。
店主特選(12貫と巻物)5500円

『紋寿司』店主特選(12貫と巻物) 5500円 ※内容は仕入れで変わる。写真は本まぐろ脳天・穴子・天然車えび・うに・生いくら・自家製あんきも・本クエ・新子・赤貝・あじ・本まぐろ中とろ・白いか・ネギトロ 取材時は天然車エビや無添加の塩水ウニなど。穏やかな酸味のシャリは和ダシを少々加えるのも特徴
取材時はこれ、本マグロの脳天に天然の車エビなど希少部位や高級ネタが勢揃い。地元で長く愛されるのも大いに納得、日常を豊かにする街の宝だ。

『紋寿司』(左)女将さん 金子富子さん (右)店主 金子将也さん
店主:金子将也さん、女将さん:金子富子さん「幡ヶ谷で寿司屋を始めて50年ほどになります」

『紋寿司』
[店名]『紋寿司』
[住所]東京都渋谷区幡ケ谷2-12-17
[電話]03-3377-8308
[営業時間]17時〜23時
[休日]木
[交通]京王新線幡ヶ谷駅北口から徒歩1分
楽しみ方は自由、理想の町寿司。蒲田にあります『健寿司』@蒲田
理想の町寿司は?と問われたら日頃から蒲田で飲み歩いている筆者は真っ先にこの店の名が浮かぶ。佇まいにも店の空気にも気軽さと温かい品があり、ネタはほぼ近海の天然物。そして何より2代目、佐藤さんの物腰柔らかいおもてなしにホッと寛げる。
他店で経験を積み、父が創業した店に戻ったのは20代後半。以来、修業先で学んだ江戸前の仕事を自分なりに取り入れてきたという。
握りお好み

『健寿司』握りお好み (左から)中とろ 660円、かつお 330円、車海老 1100円、平目昆布〆 440円、いか 440円、小肌 330円、穴子 440円 本マグロの他、江戸前の仕事をしたネタが人気。小肌は上品な酸味とほのかな甘み。お決まりもお値打ち。白木のカウンターは43年使っているそう。店は昭和40年頃創業
とりわけ小肌は自慢のネタで、気候や温度、大きさ等で〆加減を微妙に変えるそう。そんな誠実な仕込みの握りを好きな順番で好きなだけ、懐にやさしいのもうれしい限り。
日々ヘチマで磨き上げる色白美肌の檜カウンターに身を委ね、粋なつまみで飲んで食べて、また飲んで。次は何を頼もうかなぁ……思い巡らす時間も楽しい。

『健寿司』2代目店主 佐藤光一さん
2代目店主:佐藤光一さん「緊張せず楽しめる雰囲気づくりを心掛けています」

『健寿司』
[店名]『健寿司』
[住所]東京都大田区蒲田5-19-3
[電話]03-3731-3411
[営業時間]17時〜24時(23時40分LO)
[休日]日・隔週の月
[交通]JR京浜東北線ほか蒲田駅東口から徒歩3分
昼も手抜きなし、細部までこだわる上質な握り『三宿の寿司 えん 本店』@池尻大橋
創業は8年前。今や「別邸」や「はなれ」と店舗を増やしたが、本店の変わらぬ魅力といえばコース一辺倒でなくアラカルトも豊富に揃えることだろう。
刺身に焼物とその日の仕入れで並ぶつまみは実に多彩。握りも白身だけで7、8種は用意するというが、どんなに品数が多くても昔ながらの仕事を手間暇かけて行うようスタッフ皆で徹底しているとか。
特上にぎり(昼・10貫と巻物、小鉢、お椀、デザート付き)7000円

『三宿の寿司 えん 本店』特上にぎり(昼・10貫と巻物、小鉢、お椀、デザート付き) 7000円 ※内容は仕入れで変わる。写真は本まぐろ中とろ・平目・赤身・ぼたん海老・あじ・平貝・ばふんうに・いくら・白いか・穴子・玉子・ねぎとろ巻 見た目も上品な握り。魚は選りすぐりの天然物、海苔は有明産、本山葵は伊豆産と品質にこだわる。赤酢のシャリは子供も食べやすいよう程よい塩味と酸味にしている
人気は天然の生本マグロ。やさしく上品な旨みの中トロや、しっとり高貴な舌触りの赤身など期待を裏切らないおいしさはランチのお決まりでも手抜きなしだ。特上ならウニやイクラも入る顔ぶれに小躍りしてしまう。しかも自家製ダシ醤油などネタを引き立てる配慮は細部まで。
心地よい緊張感がありながら、小さなお子様連れも歓迎という懐の深さもうれしい。

『三宿の寿司 えん 本店』店長 藤原正和さん
店長:藤原正和さん「素材の良さを生かすよう心掛けています」

『三宿の寿司 えん 本店』
[店名]『三宿の寿司 えん 本店』
[住所]東京都世田谷区池尻3-30-6中尾ビル1階
[電話]03-6450-7118
[営業時間]11時半〜14時半(14時LO)、17時半〜23時(22時半LO)
[休日]水
[交通]東急田園都市線池尻大橋駅西口から徒歩8分
撮影/小島昇(榎本)、浅沼ノア(高はし)、西崎進也(紋寿司、健寿司、えん)、取材/肥田木奈々(榎本、紋寿司、健寿司、えん)、菜々山いく子(高はし)
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