B’z、MISIA、家入レオ…視聴者を惹きつける最新CMソング「クギづけ度ランキング」

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〈映像や出演者だけがCMの魅力ではない。

BGMが見る者を惹きつけることもある。

視聴者がクギづけとなったCMソングは何か。

専門会社の独自分析でランキングした――〉

”クギづけ”になってしまう理由

右手にギターを持ち、ゆっくりと廊下を歩く男性の黒いシルエットが浮かぶ。もう一人の男性は歌詞を創作しているのだろう。真剣な表情でノートに何事か書き込む、コツコツという鉛筆の音が響く。アップテンポの曲がスタートしたのは、映像が始まって十数秒後だ――。

これは『B’z』が出演する『アサヒスーパードライ』のCMである。曲名は『FMP』。『B’z』らしいノリの良さが視聴者を惹(ひ)きつける。テレビの視聴データ分析会社『REVISIO』(以下、R社)の、広報/マーケティング担当の安武早織氏が解説する。

「『B’z』のテンポ感のある曲が、スーパードライの爽快なイメージとマッチしています。松本孝弘さん(64、ギター)と稲葉浩志さん(61、ボーカル)の二人がCMで共演するのもレアなこと。曲が始まるまでの十数秒の″間″も、『何が始まるのだろう』と興味を持った視聴者をクギづけにさせたのでしょう」

R社は’25年1月から11月までに初回放送された歌詞つきBGMの流れるCMが、どれだけ視聴者に注目されたかを独自の分析でスコア化。テレビのスイッチを入れていれば″ながら見″でも上がる視聴率と違い、視聴者がどれだけ画面にクギづけとなっていたかを測定している。

100を平均として、クギづけスコアが高いCMソングのベスト30をランキングした。

前出の安武氏が続ける。

「当然ながら、CMで紹介する商品と歌のイメージが合っていることが前提となります。また、いくらインパクトのある曲を使っていても、ナレーションが多ければ音楽を邪魔してしまう。ランキングを見ると、商品の取り扱い説明が多くなりがちな金融や医薬品、化粧品関係のCMはほとんど入っていません。一方、ビールなどの飲料や食品は出演者の表情で商品の素晴らしさを表現できるので、CMソングとの親和性が高いんです」

2位のMISIA(47)『Be KIND』と3位のベビドラ『たとえば今日』が流れるのは、ともに商品や企業の説明がほとんどないCMだ。安武氏が話す。

「前者は若い女性が初めて一人暮らしをしてから、引っ越しとともに結婚、母親の介護と人生を歩んでいくストーリー仕立てのCMです。見ていると『がんばれ』と声をかけたくなる物語が、MISIAさんの応援ソングとマッチしている。

後者は街で落とし物を拾ってあげたり、バスの車内で席を譲(ゆず)ったりと、日常生活の何気ない優しさを描いています。

歌っているベビドラさんは有名アーティストでないものの、ホッコリした歌詞が心地よく思わず引き込まれるんです。前者は不動産賃貸、後者はベッド会社のCMですが、商品説明は無く企業理念をイメージで訴えています。物語性があり、映像と音楽に集中できるんです」

4位の家入(いえいり)レオ(31)『雨風空虹(あめかぜそらにじ)』はボートレースのCMで、テーマは″戦い″だ。R社のマーケティングチームマネージャー三橋洸輝氏が説明する。

「ボートレーサーたちの戦いや成長を描く、シリーズもののCMです。シリーズCMは『次はどんな展開になるんだろう』と視聴者が興味を持ち、クギづけ度が高まる傾向があります。家入さんの曲が使われているのは、競技歴60年の超ベテラン『ササノ』が若者たちに負けず奮闘するという内容。家入さんのアグレッシブな歌声と歌詞が、『ササノ』の衰えない情熱をよく表現しています」

『FRIDAY』2026年2月13日号より