KRY山口放送

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戦時中の水没事故から3日でちょうど84年…

183人が犠牲となった宇部市の旧長生炭鉱で、これまでで最大規模となる遺骨の潜水調査が3日から始まりました。

3日午前10時半、ダイバーの伊左治佳孝さんが潜水調査に向かいました。

海面に突き出た排気筒=ピーヤから水深およそ40mまで潜り、坑道内で遺骨の探索を行います。

宇部市の旧長生炭鉱では、戦時中=84年前の2月3日、坑道の水没事故で183人が犠牲になりました。(1942年)

遺骨の収集と返還を目指し市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が2024年から潜水調査を行っています。

前回=2025年8月の調査では足の骨や頭蓋骨など4つの人骨を初めて収容しました。

その時の調査で坑道内に他にも人骨と思われるものが残されているのが確認されており、刻む会では、3日から11日まで伊左治さんのほか、海外のダイバーを招いて、これまでで最大規模の潜水調査を行います。

(長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会 井上洋子共同代表)
「(事故が発生した)命日の日に伊左治さんがご遺骨収容に向けて出発していただいた。海の底からご遺骨が揚がってくるとしたらそのご遺骨は84年ぶりに地上に出てくる。」

午後1時半過ぎ。

予定よりも1時間以上早く伊佐治さんが海岸へ戻ります。

3日の調査では、遺骨の収容には至りませんでした。

水の濁りがひどく、また、ピーヤからおよそ130m、25分ほど進んだあたりで重要な機材が故障したため、引き返したということです。

(伊左治佳孝さん)
「無理する必要があるのかというと無理する必要はないのかなと判断しました」「事故とかがあると続けられなくなると思うので」

次回は6日金曜日に、刻む会が招いた海外のダイバーたちも潜水調査に臨む予定です。

また、刻む会は3日、報道陣に対し先月30日国の担当者が旧長生炭鉱の現地視察に初めて訪れたことを報告しました。

会によりますと、厚労省の担当者に地質や海洋工事の専門家5人が同行していて今後考えうる調査方法などについて刻む会やダイバーらと意見交換を行ったということです。

遺骨調査への支援を国に要請してきた刻む会では、今回の視察を「前へ進むために有意義だった」としています。