広島テレビ放送

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カープの大瀬良大地投手は、2025年10月に右ひじを手術しました。投手にとっての大きな決断。背中を押したのは、チームへの思いと家族の支えです。手術決断からの111日間と大瀬良投手の思いに密着しました。

周囲も驚くペースの回復を見せる大瀬良投手は、手術後、初めての傾斜を使った投球練習を行いました。

■カープ 大瀬良大地投手
「僕自身も、この時期にこれだけ強いボールを投げられるのは、想像していなかったんですけど。」

手術前、投げ続けた右肘は、悲鳴を上げていました。

■カープ 大瀬良大地投手
「もう4回目くらいになるので、気持ちとしては特にどうってことはないですけど。体の状態が良くなると思うので、その期待感だけじゃないですかね。いま曲げられるのはこれが限界。」

■カープ 大瀬良大地投手
「痛み、違和感が最初に出始めたのは、8月に入ってからくらいの試合だったんですけど。(1軍を)離れようと思ったら、たぶんできたと思うんですけど。ローテーションを守る人間であれば、痛い・かゆいなんて言うものではないと思っているので。」

■広島テレビ 小野宏樹アナウンサー
「どうしてそんなに頑張れるんですか?」

■カープ 大瀬良大地投手
「何でなんですかね、何でなんだろう。」

大瀬良投手には、追い求める背中があります。日米通算203勝、2年間ともにプレーした黒田博樹さんです。

■カープ 大瀬良大地投手
「黒田さんも本当にあちこちギリギリの状態で、最後までローテーション守られた姿を見ていたので、責任の持ち方がやっぱりすごいなと改めて感じる部分が多くて。」

忘れらない試合が、9月のDeNA戦です。この日は制球に苦しみ、5回までに7つのフォアボールを与えました。それでも、ホームは踏ませませんでした。勝ち投手になったものの、自分の投球にいら立ちを抑えられませんでした。

その翌日、黒田さんからメッセージが届きました。

■カープ 大瀬良大地投手
「『思うように体が動かないなかでも、納得は全くいってないやろうけど、最低限ゲーム作って、チームを勝たせて良かったな』みたいな感じの連絡を(くださって)。無様なピッチングでしたけど、あのピッチングをそう捉えてくれる人がいて、それが黒田さんというのは、非常に心が救われた。」

歩んだ道は、間違いではありませんでした。目指す姿を再確認した大瀬良は、輝きを取り戻すための決断をしました。

■カープ 大瀬良大地投手
「無事、手術が終わって2時間の安静を経て、食事を摂ってゆっくりしています。」

プロ入り4度目の右ひじの手術。復活への道のりが始まりました。

■カープ 大瀬良大地投手
「元気に投げられる未来があるなら、そっちの方が毎日毎日ひじのことを気にして、肩のことを気にするより、そのために手術させてもらったので、悲観することはひとつもないですね。」

どんなときも前を向き、当初の予定よりも早く投球動作に移った大瀬良。

■カープ 大瀬良大地投手
「うわっ、1ヶ月半も投げていないから、しっちゃかめっちゃか。」

その6日後、2か月ぶりに触る硬式球でキャッチボールを行いました。

■カープ 大瀬良大地投手
「お願いします。あ、人になるとやばい。」

必ず輝きを取り戻す。大瀬良は自らを信じ、どんなことも乗り越えていきます。

■カープ 大瀬良大地投手
「良い思いもしんどい思いも、幅がすごく広くやってこられた12年だと思うので。逃げ出したいときもありましたけど、逃げたら何も自分に返ってくるものがないので、苦しいときの方が学ぶことはいっぱいあると思うので。そういうときにいろんなことを学んで、未来の成功というか、糧にしたいなと思っています。」

右ひじの痛みを抱えながらもシーズンを戦い抜いた大瀬良には、どんな時も支えてくれる存在がいます。誰よりも大瀬良の体を気にかけてきた、妻の真由さんです。

■妻・真由さん
「ずっと痛いのを見ていたので、手術することが決まったと聞いたときは素直に「良かった」と思いました。このまま納得いかない体の状態のまま野球を続けるよりは、一旦ちょっとリセットして、少し時間を掛けてでも、もう一度思い切り投げられるようになった方が、本人が納得できるんだろうなと。」

■妻・真由さん
「『あまり無理しないで』と声を掛けたことはあったんですけど、自分はいまそういう立場じゃないし、ちょっとでも自分がそういう弱みを見せちゃうと、チームにも影響しちゃうだろうから、というのは話していました。」

家族に対して、辛い姿は決して見せないという大瀬良ですが、それでも昨シーズンは開幕から3試合勝ちがつかない苦しい状況で、支えとなったのは家族からのプレゼントでした。

■カープ 大瀬良大地投手
「白星の折り紙で、結構嬉しかったですね。 勝てないなとか思っているときに、だいぶ妻も気遣ってくれていたと思うんですけど。ずっと離さず持っていたので、遠征先も必ず持って行ったし。本当に勝ちたいというときは、ポケットに忍ばせてという試合もあったし、心の支えになりましたね。」

どんなに苦しくても、家族がいれば大丈夫。応援を力に変え、大瀬良は腕を振り続けます。

■カープ 大瀬良大地投手
「何か全て悩みや苦しいこともちっぽけに思えるというか、とにかくこの子たちが喜んでくれるように。悩むくらいなら、次の勝利に結びつけられるようなメンタルと時間にしようと思って、悩む時間がもったいないなと思うようになりました。」

■妻・真由さん
「一生懸命投げている姿を見ると(子どもは)嬉しそうにしていますし、勝った負けたは分かるので「きのう、パパ勝ったよ」と言うと、「うわぁすごい、やった」と言っているので、そういうのは子どもたちにも届いているだろうし、夫も嬉しそうにしているので、お互いそういうのがパワーになっていたらいいなと思います。」

【テレビ派 2026年1月20日放送】