ちゃんみな - NG (AREA OF DIAMOND 3 @代々木第一体育館) サムネイル

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 昨今、老若男女問わず幅広い層から注目を集めているちゃんみな。その活躍は目覚ましく、この年末年始、彼女の名前や姿をメディアやSNSで見かけない日はほとんどなかったに等しい。

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■『紅白』からバラエティ番組まで引っ張りだこだった年末年始

 まずは幅広い特番での活躍に注目する。昨年大晦日に放送された『第76回NHK紅白歌合戦』では、初出場にも関わらず、お茶の間に大きな爪痕を残した。自身がプロデュースを手がけるHANAがデビュー曲「ROSE」をパフォーマンスした直後、ちゃんみなは複数のダンサーを引き連れ、HANAの結成に至ったオーディション『No No Girls』のテーマソング「NG」を披露。ルッキズムや従来の女性像、周囲からの嫉妬、否定的な言葉などに抗い、自分ならではの個性と実力でトップアーティストを目指す姿を表現した同楽曲を鋭い表情で歌い上げ、彼女ならではの世界観を見事に表現し切って視聴者を圧倒した。

 そして、『No No Girls THE FINAL』でも歌われた「SAD SONG」では、HANAとコラボレーション。同楽曲は、愛おしい時間を慈しむ気持ちを歌ったもの。それをHANAの一人ひとりと顔を見合わせながら、共に大舞台に立てた喜びと共に愛情深い表情で歌う姿は、観る者の心を揺さぶるものがあった。短い一幕ながら非常にインパクトのあったステージは、新たなリスナーやファンを得るきっかけになったようで、彼女の表現力と影響力の強さを改めて実感する。

 1月2日には、ちゃんみながゲスト出演した『さんまのまんま 42年目もあの頃のまんまSP』(カンテレ・フジテレビ系)が放送された。明石家さんまとは、約10年前に『爆笑!明石家さんまのご長寿グランプリ2016』(TBS系)で共演していたという彼女。久しぶりの共演となったものの、飾らない人柄を武器に、自身よりもはるかに年上のさんまとテンポよくトークを繰り広げる姿はまるで親戚同士のようで、話の展開に思わず笑ってしまう場面も多かった。

 一方で、さんまとの掛け合いの中でちゃんみなのコアな部分が垣間見えたのも印象的だった。子育てに自分自身の仕事、HANAのプロデュース、定年退職した両親のこと……そのすべてを一手に引き受け、自らの責任のもとに回しているという彼女。時に攻撃的にも映るパフォーマンスからは想像しがたいが、さんまとの話の中で、ちゃんみなが非常に真面目な性格であることが伝わってきた。その真面目さが、彼女の芯の強さに繋がっているのだろう。ちゃんみなはトークの中で、自身が目指す最終的な姿について「孫の孫まで、見ていても恥ずかしくない人になりたい」「(作品は自身が死んでも残るので)残った時に観られても恥ずかしくない人になりたい」と語っており、楽曲にも滲み出ている人間性に改めて共感した人も多かったのではないだろうか。

 1月3日放送の『夫が寝た後に 新春2時間SP』(テレビ朝日系)も、ちゃんみなの人柄に触れられた番組だった。同番組では、深夜に起きた娘の対応をする場面や離乳食をなかなか食べようとしない娘に小芝居を打って食べさせようとする場面など、「ママ」としてのちゃんみなのリアルな姿を公開。筆者も育児中の身であるが、ちゃんみなの語る出産や育児の赤裸々なエピソードの数々に思わず「わかる!」と膝を打ったり、「あるある」と笑ってしまったりした視聴者も多かったのではないかと感じる。そして、ちゃんみなの子育て論も興味深かった。彼女は子育てにおいて、「子どもにどんな姿を見せるか」を大切にしているという。自身の生き方から子どもが何かを得てくれればと考えるその姿勢は、生き様をもとに曲を生み出す彼女のアーティストとしてのスタンスにどこか通じるものがあるように思った。

■音楽面でも止まらないアクション

 ちゃんみなの年末年始の活躍は、バラエティ番組だけにとどまらない。彼女の主戦場である音楽の領域でも、新たな話題をシーンに相次いで届け続けている。

 アーティストとしては、ちゃんみなの最新曲「TEST ME」が、人気アニメ『【推しの子】』の第3期オープニング主題歌に決定したことが昨年12月28日に発表された。『【推しの子】』の内容に合わせて、恨みや嫉妬と向き合って書き下ろされた(※1)という同楽曲は、第2弾PVを観る限り、ちゃんみなの叫ぶような歌声とジャジーなサウンドが印象的。アニメの放送と楽曲の配信リリースがスタートする1月14日を楽しみに待っているファンも多いのではないだろうか。

 元旦には、2023年4月にちゃんみなが立ち上げたレーベル・NO LABEL MUSICの新ブランドビジュアルを公開。黒い背景の中、HANAの7人と共に漆黒の衣装に身を包んで挑発的な視線をこちらに向けたビジュアルで、2026年をこれまで以上に強く駆け抜けていく覚悟が感じられるものに仕上がっている。

 同レーベルでは、1月7日に大きな発表があったことも忘れてはならない。第1弾アーティストとして「ふみの」のデビューが決定したのである。ふみのはFUMINOとして『No No Girls』に参加し、高い歌唱力を持ち味にファイナリストまで残ったものの、惜しくもデビューを逃していた人物。そんな彼女が、『No No Girls THE FINAL』からちょうど1年となる1月11日にデビュー曲「favorite song」を配信リリースしたのだ。この発表に対しては、『No No Girls』やHANA、ちゃんみなのファンなどから大きな反響が相次いでいる。特に最終審査後、デビューに至らなかったメンバーに対して「誰の手も離さないから」と語っていたちゃんみなの言葉が“伏線回収”されたことに感激の言葉を寄せるファンも多く、ふみのを含めたNO LABEL MUSICのパワーで、これからどんな楽曲やパフォーマンスが音楽シーンにもたらされるのか大きな期待がかかっている。

 このように音楽ファンからお茶の間に至るまで、幅広く注目を集めているちゃんみな。彼女は今や、その一つひとつのアクションを通じて社会に影響を与える新たなアイコンになっていると言えるだろう。多くの人の関心を誘い、心を動かすことができるのは、彼女の飾らない人柄と芯の強さ、責任感が強く真面目で信頼のおける人間性のなせる業だ。そして、すでに各所で語られていることであるが、ちゃんみなはこれまでの人生の中で、自身のバックグラウンドや見た目などから苦労する場面が人一倍多かったようである。そうした背景があるからこそ、彼女の発する言葉は本質を突くものが多く、楽曲に乗せられたメッセージと生き様も含め、私たちの心に刺さり、多くの人を魅了するのではないだろうか。

※1:https://realsound.jp/2025/12/post-2264950.html

(文=市岡光子)