こちらは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が2025年11月30日に観測した彗星「3I/ATLAS(アトラス彗星)」。


観測時の地球からの距離は、約2億8600万km=約1.9天文単位です。


移動する彗星にあわせて露光したため、背景の星々は光跡として写っています。


【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した恒星間天体「3I/ATLAS(アトラス彗星)」(Credit: NASA, ESA, STScI, D. Jewitt (UCLA). Image Processing: J. DePasquale (STScI))】

2025年7月初旬に発見された3I/ATLASは、2017年に発見された「1I/'Oumuamua(オウムアムア)」、2019年に発見された「2I/Borisov(ボリソフ彗星)」に続き、恒星間天体だと確認された3例目の天体として注目されています。


太陽には2025年10月29日に最接近しており、地球には2025年12月19日頃に最接近するとされています。最接近時の距離は太陽に対して約1.3天文単位、地球に対して約1.8天文単位です。


ハッブル宇宙望遠鏡は2025年7月にも3I/ATLASを観測していますが、その時の地球からの距離は約4億4300万km=約2.9天文単位でした。地球へ近付いたことで、今回はより鮮明に彗星の様子を捉えることができています。


貴重な恒星間天体であることから、2025年10月に3I/ATLASが約3000万kmまで接近した火星では、さまざまな火星探査機・探査車による観測も試みられました。


NASAが恒星間天体「3I/ATLAS」の画像を一挙公開 火星探査機や小惑星探査機などが観測ESA火星探査機が火星に最接近した恒星間天体「3I/ATLAS」の観測を実施

太陽への最接近を終えた3I/ATLASは、太陽系の外へ向かって移動し続けています。ハッブル宇宙望遠鏡による3I/ATLASの観測は、今後数か月間にわたって続けられるということです。


冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータを使って作成されたもので、NASA=アメリカ航空宇宙局やESA=ヨーロッパ宇宙機関から2025年12月4日付で公開されています。


 


文/ソラノサキ 編集/sorae編集部


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