アイ・オー・データ機器 広報グループ 柴田進 氏

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2007年1月31日、マイクロソフトの新しいOS「Windows Vista」(以下、Vista)が発売された。同社が販売するコンシューマー向けのOSとしては、Windows XPの発売以来5年ぶりのOSとなるだけあり、パソコンユーザーの反響も大きく、パソコン業界全体も活気づいている。

熱狂的なユーザーの中には、深夜販売に並んでVistaを購入した人もいるぐらいだ。すでにVistaを購入した人や、これからVistaを導入しようと考えている人の中には、PCパーツなどの周辺機器のアップグレードを考えている人も多いであろう。とくに、Vsitaの目玉機能といえる「Windows Media Center」を使用して、パソコンをテレビ化するためのテレビキャプチャカードは気になるところだろう。

そこで今回は、各種パソコン周辺機器を販売されているアイ・オー・データ機器と、秋葉原のパソコンショップに取材を行い、パソコン周辺機器のVistaへの対応状況を伺ってみた。

■積極的にVista対応製品を販売する - アイ・オー・データ機器 広報グループ 柴田進 氏

アイ・オー・データ機器は、国内でパソコン関連の周辺機器を数多く販売している大手メーカーで、メモリーやストレージ、マルチメディア、液晶ディスプレイ、USBフラッシュメモリー、メモリーカード、ケータイ・通信関連製品、ネットワークインターフェースなどの幅広い商品を扱っている。パソコンユーザーであれば、同社の製品に日頃からお世話になっている人も多いであろう。
株式会社 アイ・オー・データ機器 アライアンスサービス 広報グループ 柴田 進 氏に、発売間もないVistaへの同社周辺機機器の対応状況を伺ってみた。

Windows Media Center専用リモコンを操作する、柴田氏Vista対応テレビキャプチャBOX「GV-MC/TZ」

USBフラッシュメモリー
同社のUSBフラッシュメモリーは、Vista深夜販売で最上位エディションのUltimate DSP版を購入したユーザーに、限定1万本で配布された特典パッケージ「Windows Vista Ultimate α」のオマケとして用意された商品で、ある意味においてマクロソフト公認のUSBフラッシュメモリーと言っても過言ではないだろう。同USBフラッシュメモリーは、Vistaのレディブースト対応の商品となっている。

柴田氏によると、同社のUSBフラッシュメモリーは、下記の3項目をチェックすれば良いそうだ。
1.普通の記録メディアとしてVistaで使用できるか
2.レディーブーストやビットロッカーが使用できるか
3.Windows Vistaベーシックロゴ※を通っているか

※マイクロソフトは、 Vista対応製品に関する品質基準を定め、その基準を満たした製品でロゴの掲示を認めている。製品カテゴリによって、ベーシックロゴとプレミアムロゴの2種類があり、ロゴ取得済み製品は、Vistaでの動作が確認されている。

レディーブーストとは、本体メモリのキャッシュの一部をフラッシュメモリーに置くことで、パソコンのパフォーマンスを向上させるVistaの新しい機能であり、大容量のメモリーモジュールが増設しづらいノートパソコンなどや、急なメモリー不足時の対策として、活用が注目されている。同機能が利用できる代表的なフラッシュメモリーとしては、高速タイプのUSBフラッシュメモリーやExpansionスロット対応メモリーがあげられる。

同社の新しい製品は、レディーブーストに対応済みである。ちなみに、読み込み速度が2.5Mバイト/秒、書き込み速度が1.75Mバイト/秒という条件を満たすUSBフラッシュメモリーであれば、古い製品でもレディーブーストの機能を使用できる可能性はあるが、確実に使用できるという保証はない。

ビットロッカーとは、ハードディスクのパーティション全体を暗号化する機能で、パソコン本体やハードディスクの盗難、紛失時に、情報漏洩を未然に防ぐことができる

●記録型DVDドライブ
記録型DVDドライブは、ハードウェア的な面でVistaに対応しているものの、同梱のソフトウェアの一部に、Vista未対応のアプリケーションが存在する。同社では、ソフトウェアをVistaに対応させるアップデートを2月より順次実施する予定だ。

次世代DVDといわれているBlu-rayドライブについては、Vista対応モデル「BRD-UM2S」「BRD-AM2S/AM2SB」を2月上旬より発売するが、Vista発売以前に販売された製品「BRD-UM2」「BRD-AM2B」についても、2月中に付属のソフトウェアのVista対応アップデートを実施する予定だ。

●ハードディスクやメモリーカードリーダー、ネットワーク関連製品
ハードディスクやメモリーカードリーダーは、OSに標準のUSBマスストレージクラスに対応している製品であれば、Vistaでも問題なく使用できる。ネットワーク関連製品も、基本的には問題なく動作する。

柴田氏によると、同社の最新カタログに掲載されたメインの周辺機器は、ほとんどの製品がすでにVistaに対応済みであるという。割合にすると、8割程度が対応しており、残りの2割はケース・バイ・ケースでVistaに対応させるという。

●テレビキャプチャ
パソコンをテレビパソコン化するためには、テレビキャプチャ機能が必要となる。現在、同社が販売しているテレビキャプチャには、デスクトップパソコンに内蔵するカードタイプと、USB端子に接続するボックスタイプの2種類が存在する。カードタイプは机の上に置き場所を必要としない点、ボックスタイプはデスクトップパソコンとノートパソコンのどちらでも使用できるので、複数のパソコンで使いまわせるメリットがある。

内蔵型のVista対応テレビキャプチャボード「GV-MC/RX3」「GV-MC/RX3」の化粧箱には、Vista プレミアムロゴがある

外付け型のVista対応テレビキャプチャBOX「GV-MC/TZ」外付け型は、ノートパソコンでも使用できる


同社では、パソコン業界の中でもいち早くVista対応のテレビキャプチャを出荷したが、パソコンショップでは、Vistaに未対応の製品も販売されている。実は、Vistaへの対応をうたっていない製品でも、Windows XP Media Center Edition 2005対応のテレビキャプチャ製品であれば、Vistaの「Windows Media Center」で動作する製品も多々ある。柴田氏にVista対応品と非対応品との違いを伺ってみたところ、両者の違いは、すべての機能がVistaで確認されているか否かの違いであるそうだ。

たとえば、見かけ上、Vistaで動作していても、何らかの機能が正常に動作しないという場合もあるが、Vista対応をうたっている製品では、すべての機能が使用できる、もしくは使用できない機能についての表記が記載されているという。つまり、Vistaでの動作を検証しているか否かの違いといえる。

「Windows Media Center」

テレビキャプチャ製品の中には、プロセッサに負担をかけずに描画するダイレクトオーバーレイ機能対応の製品もあるが、Vistaは、OS標準の状態で、ダイレクトオーバーレイに対応していない。家庭のテレビのように、滑らかな画像を得るためには、通常30枚/秒の画面書き換えが必要となるため、ノートパソコンのようにグラフィックアクセラレータチップを搭載しづらいパソコンでは、ダイレクトオーバーレイに対応しているか否かは、大変重要な問題となってくる。この点について柴田氏に伺ってみたところ、ダイレクトオーバーレイは気にする必要がないという。

Vistaは、ダイレクトオーバーレイに非対応である点を強調されているが、オーバーレイに対応している。具体的には、DirectXで同等の処理を行っており、アイ・オー・データ機器では、以前からダイレクトオーバーレイを使用しないテレビキャプチャを開発・販売しているので、とりたてて気にする必要はないという。

Windows Media Center専用リモコン「GV-MC/RCkit」専用リモコンを使用すれば、Windows Media Centerをテレビ感覚で操作できるMedia Center

同社のテレビキャプチャには、「mAgicTV」と呼ばれるオリジナルのテレビの視聴・録画ソフトが同梱されている。Vistaの「Windows Media Center」との違いは、同時にサポートするチャンネル数である。「Windows Media Center」は最大2チャンネルの同時録画をサポートしているが、「mAgicTV」は同社のテレビキャプチャ GV-MVPシリーズを組み合わせて、最大6チャンネルの同時録画をサポートする。GV-MVPシリーズで、ダブルチューナーの製品であれば、3つで6チャンネルに対応できる。

Vistaは、パソコン業界に5年ぶりに登場したOSである。アイ・オー・データ機器は、パソコンユーザーがVistaを快適に動作できるように、今後も積極的にVistaに対応した製品を販売していくとしている。

次のページでは、秋葉原のパソコンショップでのVista対応周辺機器の状況を調査してみた。