24日からの週は、感謝祭休暇を控えて取引量が細るなかで、米12月利下げ観測の再燃と日本の金融・財政政策をめぐる思惑が交錯。ドル高の動きが一服している。ドル円は株高を背景にリスク選好の円売りが先行し一時157円目前まで上昇したが、ダラス連銀製造業指数や消費者信頼感指数など米指標の下振れを受けて失速し、米12月利下げ織り込みが急速に高まる中で155円台半ばまで押し戻されるなど調整色が強まった。 それと並行して、日銀タカ派報道による12月追加利上げ警戒からの円買いと、政府の11兆円超の国債増発計画観測による財政悪化懸念の円売りがぶつかり、さらに野口審議委員の慎重な利上げスタンスも重なって円相場は神経質に振幅した。ポンド相場も注目された。警戒されていた英秋季予算案を無難に通過して財政余力拡大が意識されると、これまでの売り圧力から一変して「事実での買い」が強まり、対ドルで1.32ドル台、対円で207円台と重要なレベルを上抜けした。 ユーロも独Ifo景況感指数悪化という逆風を受けつつも、ドル全面安の流れに支えられ対ドルの下値は限定的にとどまり、底堅い推移となった。豪ドルやNZドルにも買い圧力が掛かり、相対的にドル相場は地盤沈下している。週末は感謝祭休暇で取引動意が薄れるなか、ややドルに買い戻しが入った。

(24日)
東京市場 勤労感謝の日の振替休日のため休場。

ロンドン市場 円売りが優勢となった。ドル円は一時156.94円近辺まで上昇し、157円台に迫る場面が見られた。クロス円も総じて堅調で、ユーロ円は181円手前、ポンド円は205.50円付近まで高値を伸ばした。ただ、26日の英秋季予算案発表を控えて対ユーロでポンド売りが出るなど、一部で調整も見られた。米株先物の堅調さや、12月の米利下げ観測の高まりが市場の支援材料となり、独Ifo景況感指数の悪化に対する反応は限定的であった。

NY市場 ドル円は買い戻しが先行し一時157円台を回復したが、その後は売り戻され156円台での推移となった。依然として底堅いものの、一本調子の上昇には陰りが見え、上値では戻り売りが出た。11月のダラス連銀製造業景気指数は予想以上のマイナスとなり、ドル円が弱い指標に敏感になる場面もあった。FRB高官の発言を受けて12月の利下げ期待が再燃し、確率は85%まで上昇。一方、ユーロドルは方向感がなく、ポンドは英予算案待ちで様子見ムードが漂った。

(25日)
 東京市場は、連休明けのドル円は上値が重い展開となった。早朝の157円近辺から、9時過ぎには156.56円まで売られる場面があり、その後は156.85円前後でもみ合う展開となった。日本の財政赤字への警戒感はあるものの戻りは鈍く、クロス円も総じて軟調に推移した。ユーロ円は180円台半ば、ポンド円も205円台前半へと水準を切り下げた。市場は夜の米経済指標発表を控え、様子見姿勢も見られた。

 ロンドン市場では、円高とドル安が混在する展開となった。ドル円は東京時間の高値から反落し、一時156.10円台まで下落した。欧州株安や米株先物の軟調さに加え、政府・日銀による介入警戒感が円買いを誘発した。一方で、米12月利下げ観測の高まりを背景にドル売り圧力も強く、ユーロドルは1.15台前半、ポンドドルは1.31台前半でじり高となった。英予算案発表を翌日に控え、ポンド相場は神経質な動きが続いた。

 NY市場では、ドル安が優勢となり、ドル円は一時155円台まで下落した。米生産者物価指数(PPI)や消費者信頼感指数が弱い内容となり、FRBの利下げ期待が確実視されたことが背景にある。日本の財政不安から円安観測は根強いものの、米金利低下に伴い来年にかけてドル円が調整するとの見方も浮上している。ユーロドルは1.15台後半へ買い戻され、ポンドも対ドルで1.32ドル台を一時回復するなど、ドル売り・他通貨買いの流れが鮮明であった。