Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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観光地熱海では宿泊客増加に向けた活動によって、現在はコロナ禍前まで 観光客数が回復しました。さらなる観光客獲得に向けた課題とは…

県内屈指の温泉街として全国的に有名な熱海。2024年1年間の宿泊客数は前年より24万人増え約306万人となり、5年ぶりに300万人を超えてコロナ禍前まで回復しました。宿泊客を増やす取り組みとして一役買っているのが…。

今や熱海の観光名物となっている「熱海海上花火大会」です。1952年から開催していて約5000発の花火が打ち上げられます。夏だけではなく、年間を通して10回以上開催されるのも特徴です。その開催日を見てみると…ほとんどが平日や祝日。開催日は旅館組合が決めていて、観光客が比較的少ない日の起爆剤にしているのです。

熱海が目指すのは更なる需要の拡大。その新たな動きが進んでいます。

それが、官民連携で観光を盛り上げようと4月から本格始動した、観光地域づくり法人「熱海観光局」。今、特に力を入れているのがインバウンドの需要取り込みと平日の宿泊施設の稼働率の向上です。

(熱海観光局 上田 和佳 CEO)
「例えば平日の宿泊事業者の平均稼働率が50パーセント前後ぐらい。週末は80パーセントを超えてくるみたいな形なので、明らかに稼働が大きく違ってくるという認識をしています」

なぜ、平日の宿泊者数が少ないのか…そこで観光客に話を聞いてみると、“熱海”特有の課題がみえてきました。

(埼玉市から来た観光客)
「日帰りです。近いから(宿泊しない)電車1本で来られるから気軽に来られてという感じ」

(東京から来た観光客・今回初めて宿泊)
「2時間かからないぐらい。熱海は来たことがあるが、泊まったことは一度もない」

都内近郊からだと、新幹線や在来線ですぐ来られることが魅力の一方で、近すぎるがゆえに宿泊を選択しない人も多いのです。

もう一つの課題。外国人宿泊客の割合は306万人の宿泊者数に対して5%。県の平均10%と比べて少なくなっています。

(熱海観光局 上田 和佳 CEO)
「将来インバウンドに関しては一旦平均の10パーセントというのは目標。ターゲットとしている国は台湾と英語圏のアメリカから誘致をしていこうと思っている。台湾のお客はリピーターが非常に多い。3泊4日から4泊5日くらいの行程で年に何回とはいわないが、数年間に何回も来ていただいて、小さなエリアを深く回るケースがあるので、そうすると熱海に来るチャンスも増えるという部分もある」

8月下旬には、観光振興や国際交流の促進を目的として斉藤市長と共に台北の台湾観光署や主要旅行会社などを訪問し、観光誘致に関する意見交換などを行っています。

この宿泊施設では、約50人の従業員の内、アジア系の外国人が15人余り働いていているということですが…。

(月の栖 熱海聚楽ホテル  森田 金清 社長)
「これまでは、われわれオペレーションする側も日本人だけでまかなえるならば、日本人だけでまかなった方が、お客様の満足度が高まるのは事実としてあったので、外国人インバウンドに、さほど積極的にやってこなかった。これから日本人の人口が減ってきますので、これからそれを補うには、アジアを中心としたインバウンドの人たちというのが明確な事実だと思います」

その一方で、熱海温泉ホテル旅館協同組合によりますと、宿泊施設で働く従業員に関しては、衣食住の面から、自前で社員寮を用意する必要があるため、資金力が乏しい事業者に関しては労働力の確保が難航しているといいます。

また、市内に社員寮に適した物件が不足していることも、問題に拍車をかけているということです。そのため、働き手の受け入れ態勢の整備も市全体の課題となっています。