毎日うだるような暑さが続く今夏。外から帰ってきたときに、部屋がごちゃごちゃしていると、なんだか余計に暑く感じてしまいませんか? 片付けることで、視覚的にも涼しく見せる工夫を取り入れると、見た目の暑苦しさが解消されるだけではなく、気分がよくなることも。そこで今回は、3児のママで整理収納アドバイザーの高岡麻里恵さんに無理なく・がんばりすぎずに取り入れられる「涼しげな空間づくり」のヒントをご紹介します。

1:視覚のごちゃつきを解消する

部屋にものがあふれていると、それだけで空気がもわっと重く感じたり、視界に入る情報量の多さに脳が疲れてしまったりするもの。とくに夏は、ただでさえ気温が高いのに、ごちゃごちゃしていると、より「見た目」で暑さを感じてしまうこともあります。

そこでまずは、リビングや玄関、キッチンカウンターなど、“家族がよく通る場所”や“目に入りやすい場所”の上にあるものを減らしてみましょう。テーブルの上に出しっぱなしのリモコンやチラシ、子どもの作品などを一度リセットするだけで、スッと空間が整って感じられるはずです。

片付けるというよりも、「今の季節にふさわしいものだけを残す」という感覚で、引き算してみてくださいね。

2:「抜け感」をつくる

床にものが置いてあると、それだけで空間が狭く見えてしまいます。抜け感は涼しさにつながるので、まずは「床にものを置かない」を意識してみましょう。

<たとえば…>

・玄関のたたきに置きっぱなしのサンダル
・リビングの隅に積み重なった紙袋や段ボール
・子どものカゴが床置きになっている場所…など。

少し浮かせるだけ、まとめるだけで、印象はガラッと変わります。

また、背の高い家具や棚は、圧迫感を生み出しやすく、部屋を重たく感じさせてしまいます。可能であれば、低めの家具に見直したり、それが難しくても棚の上部に余白をつくったりして、視線が向く空間を意識すると、見た目にも風とおしがよくなりますよ。

3:アイテムの素材や色を変える

じつは、収納用品やインテリア小物の“素材”や“色”を変えるだけでも、空間の涼しさは大きく変わります。

<おすすめの色と素材>

・ラタンやバスケット素材(天然素材は見た目も肌触りも軽やか)
・ガラスやアクリル素材(光をとおす素材は透明感が出ます)
・白やベージュ、くすみブルーなどの寒色系カラー(視覚的に涼しげ)

「収納用品を夏仕様に入れ替えるなんて面倒…」と思う方は、よく目にする場所だけでもOKです。

たとえば、キッチンに置いているカゴをラタン素材に替えたり、洗面所のコップをガラスに替えたりするだけでも、気分が変わります。

ものの“機能性”だけでなく、“季節感”を意識して取り入れてみると、片付けもインテリアももっと楽しくなりますよ。

4:季節飾りは“ワンポイント”だけ

夏といえば、風鈴やうちわ、貝殻、金魚など、飾りたくなる小物がたくさんあります。しかし、飾りが増えるとその分“視覚の情報”も増えてしまい、ごちゃごちゃと暑苦しく感じる原因になることも…。

おすすめは、「飾る場所は1か所だけ」「3点以内でまとめる」というルールをつくることです。飾ることで季節を楽しむと同時に、「余白を残す」意識をもつと、飾り自体もより映えますよ。

季節が変わったら、きちんと片付けるまでが“飾る”ことです。ものの入れ替えをすることで、空間も気持ちもリセットされて、リフレッシュできますよ。

5:がんばらない片付けで心も整える

夏はとにかく体力を奪われやすく、いつも以上にバタバタしがちです。「もう疲れた…」「なんだかイライラする…」と感じているときこそ、“がんばらない片付け”で、心の内側を整えてあげるタイミングかもしれません。

「今日はテーブルの上だけ」「5分タイマーで玄関だけ」。全部を一気にやろうとしなくていい。そんな小さな1歩で十分です。スッキリした空間は自分自身をいたわるサイン。片付けは、自分を整えるためのやさしい習慣なんです。

涼しく過ごすコツは「引き算」

涼しく暮らすために、冷房やアイテムを増やすことばかりに目が行きがちですが、じつは「引き算」の片付けこそが、効果的で心地よい“涼”を運んできてくれます。

・視覚の情報を減らす
・空気のとおり道をつくる
・素材や色で軽やかに演出する
・余白を楽しむ

そんな小さな工夫で、今年の夏をもっと心地よく、そして気持ちに余白のある時間に変えてみませんか? 片付けることは暮らしと心に風をとおすことです。がんばらなくても、きっと毎日がちょっとラクに、ちょっと涼しくなりますよ。