「勝どき・月島vs武蔵小杉」タワマン比較 価格・資産性、利便性、生活スタイル…どっちを選ぶ?

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湾岸×再開発エリアに注目集まる 建設が進む2強タワマン

首都圏のタワーマンションの人気は、依然高い。
その理由としてあげられるのは、アクセス、眺望、耐震性と将来に向けての資産価値といったところ。そんなタワーマンションの中でも「2025年版買って住みたい街ランキング」で*勝どき(中央区)が6年連続1位(SUUMO/LIFULL HOME’S調べ)で、品川が首位、豊洲・晴海エリアも人気が上昇しており、東京は湾岸地域の人気はが衰えることはない。

もちろん、タワーマンションの人気は都内の湾岸地域ばかりではない。神奈川県では、横浜に次いで人気が高いのが川崎市の武蔵小杉だ。そしてタワーマンションに限っていえば、むしろ武蔵小杉のほうが人気は高いかもしれない。

タワーマンションの多い東京都中央区の勝どき・月島エリアと神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉エリアで、2026年以降に完成予定で注目されている物件がある。
それが勝どき・月島エリアの2026年4月完成予定(販売中)の「グランドシティタワー月島」と武蔵小杉エリアは2027年9月完成予定(サウス棟/ノース棟は28年2月)の「ザ・パークタワーハウス武蔵小杉タワーズ」である。

「グランドシティタワー月島」公式HPより

このタワーマンションが注目されるのは、「グランドシティタワー月島」は、中央区最高層58階建・総戸数1285戸、地域のランドマークとなるビッグタワーマンション。一方「ザ・パークタワー武蔵小杉タワーズ」は「二本の大樹」をイメージした隈研吾氏によるデザインによるツインタワーマンション。50階建・総戸数1438戸(それぞれが719戸)と、完成予定が1~2年ほどずれるものの、それぞれが大きな特長と売り材料がある物件なのだ。

「ザ・パークタワー武蔵小杉タワーズ」完成予想図

販売価格は、グランドシティタワー月島は1億5800万円~3億2000万円。ザ・パークタワー武蔵小杉タワーズはまだ販売開始されていないため明確ではないが、高層階の70㎡以上であれば1億~1億5000万円以上にはなるだろう。

中古価格は2倍前後に上昇 武蔵小杉と勝どき・月島の推移比較

そんな中で勝どき・月島エリアと武蔵小杉エリアを比較したレポートがマンションリサーチから出された。
レポートは専有面積70㎡、築後約20年前の物件を中心に、2016年6月から2025年6月までの売買価格中央値を分析したもの。
それによると武蔵小杉エリア、勝どき・月島エリアともに、過去9年間で中古マンション価格が着実に上昇。
現在の武蔵小杉の㎡当たり単価は、129万2000円~134万9,000円で、これは9年前比約1.8倍という価格。一方、現在の勝どき・月島エリアでは、勝どきが190万7000円~196万4,000円、月島が155万7000円~161万4000円と、いずれも約2倍前後増加している。

単価ベースでは㎡あたり30万~60万円の差があり、70㎡換算では総額で約2,100万円~4,200万円の価格差があるものの、これは神奈川県と東京23区ということを考慮すればやむをえない差といえよう。

マンションリサーチ調べ

通勤・利便性で選ぶなら? 都心西側か都心か

アクセス性、通勤の利便性では、武蔵小杉は複数の路線が交わり、都心方面にも横浜方面にもスムーズに移動できる点が大きな特長だ。
具体的には、渋谷まで約16分、新宿まで約18分、品川へは約12分といった東京の西側へのアクセスの良さが魅力だ。

勝どき・月島エリアは、銀座や東京駅、大手町など都心中心部へのアクセスが抜群。
たとえば、勝どきから銀座一丁目までは地下鉄で約5分、月島から東京駅へも有楽町経由で約8分と短時間で移動できるため、都心への通勤時間は有利といえる。

街の個性とランドマーク物件比較 再開発が進む2エリア

街の特色に関しては、武蔵小杉が再開発区と昔ながらの商店街が共存する多様性のある都市構造を有し、「パークシティ武蔵小杉 ザ グランドウイングタワー」(2014年3月/築11年:(㎡単価=約170万円))や「シティタワー武蔵小杉」(2015年12月/築9年:㎡単価:約180万円)といった代表的なタワーマンションが駅近で良好な管理体制を保持している。

武蔵小杉駅周辺

勝どき・月島は、東京湾を望む開放的な眺望が魅力だ。街の雰囲気は、勝どき・月島エリアは、東京の下町で今もその雰囲気はあるものの、急速な再開発が進み、街並みは大きく変貌してしまっている感は拭えない。
そんな勝どき・月島エリアでは、武蔵小杉エリアの2物件に比べると築年数は経ってしまうが、㎡単価ベースでは同じくらいの「THE TOKYO TOWERS」(㎡単価=約185万円)や「リバーシティ21スカイライトタワー」(㎡単価=約160万円)など、大規模で共用施設が充実した物件が多く、高層階からの夜景を楽しめる物件だ。
築年数が10年前後の物件となると「勝どきビュータワー」(2010年11月/築約12年:㎡単価=約237.4万円)や「キャピタルゲートプレイス ザ・タワー」(2015年7月/築10年:㎡単価=249.1万円)といったあたりが代表的な大規模タワーマンションになるだろう。

観光地化してしまった「月島もんじゃストリート」

災害リスク――両エリアの耐性と管理体制は?

災害リスクという点ではどうだろうか。
両エリアともに災害リスクは顕在化している。
武蔵小杉では2019年に多摩川氾濫による冠水被害が発生したが、以降、下水設備の整備や浸水対策が進み、価格は安定して回復している。また、大型マンションの流通量が多く、修繕積立金などの負担分散が評価され、転売時の売却容易性が資産性を支えていそうだ。
勝どき・月島も液状化や高潮など湾岸特有のリスクがある。もちろん、建設時に地盤改良や防災設備の整備も行われていることから、物件相場的には影響はないようである。こちらも大規模物件が多く、管理体制の安定性が資産価値の下支えとなっているという点では同様らしい。

価格差2000万円超 資産性とライフスタイル、どちらを優先?

結論として、売買検討者が都心ブランド・眺望を重視するなら、勝どき・月島エリア。ただし、それなりの価格負担が大きくなる。新宿、渋谷といった東京西部が活動範囲の中心ということであれば、交通アクセスや生活環境の多様性からは武蔵小杉に軍配が上がりそうだ。

とはいえ、価格差が70㎡換算で2,000万円以上になることから、資産性の維持に加えてライフスタイルとの整合性が判断基準のカギになりそうだ。また、中古の場合は、大規模修繕がいつ行われるか。加えて、管理体制が安定しているとはいえ、修繕積立金が確保されているか、世帯数が多いこともあるのでチェックすべき点は多い。