古い「クラウンワゴン」オーナーが最新「エステート」に乗った!? 約30年差の印象は「どっちも…ちゃんとクラウン」 ワゴン系譜受け継ぐ新生クラウンエステートとは
1994年式の「クラウンステーションワゴン」と2025年式の「クラウンエステート」を乗り比べた印象は?
トヨタの「クラウン」と言えば、2025年で70周年を迎える歴史のある名車です。
長い歴史の中には、様々なボディタイプが設定されてきました。そんななかで、2022年に登場した16代目はそれまでの「クラウンの型」を破るべく、4つのボディタイプを設定。
そのなかには、かつてラインナップされていた「エステート(ステーションワゴン)」の名前も。
2025年3月13日に発売された新型クラウンエステートは、2代目から11代目までの歴代モデルに設定されていたステーションワゴン/エステートの系譜を受け継ぎつつ、いまの時代のニーズも取り込むことでワゴン×SUVとして復活しました。
そんな新型クラウンエステートは、往年の「クラウンステーションワゴン」に乗っているオーナーの目にはどのように写ったのでしょうか。

2022年6月に16代目となるクラウンシリーズとして、セダンとSUVの融合「クラウンクロスオーバー」、新しい時代のスポーツSUV「クラウンスポーツ」、王道かつショーファーカー「クラウンセダン」、そしてワゴンとSUVの融合「クラウンエステート」が発表されました。
【画像】これは懐かしい! 31年前の「クラウン」を画像で見る!(30枚以上)
その後、2022年9月にクラウンクロスオーバーを皮切りに2023年11月にクラウンスポーツ、クラウンセダンを発売。そして2025年3月にクラウンエステートが発売されました。
4つのモデルとして最後に登場した新型クラウンエステートは「洗練と余裕の大人の雰囲気」と「アクティブなライフスタイルの両立」をテーマに設計されました。
ボディサイズは全長4930mm×全幅1880mm×全高1625mm、ホイールベース2850mm。このサイズを活かしたパッケージとして、荷室には全長2mの完全にフルフラットになる「ラゲージルーム拡張ボード」をトヨタとして初めて設定しています。
新型クラウンエステートを担当した本間裕二氏は「今回、エステートで最もこだわったポイントですが、やはりエステート荷室のユーティリティ性をいかに高めるか、ここにこだわって開発を進めてまいりました」と述べるなど、エステート(ワゴン)としていかに荷室を重視したかを強調していました。
なおパワートレインは、2.5リッターのハイブリッド車とプラグインハイブリッド車を設定。駆動方式は4WDのみです。

そんなクラウンのステーションワゴンの系譜を受け継ぎ、今の時代にマッチさせるためにワゴン×SUVとして登場した新型クラウンエステート。
歴代モデルに乗るオーナーの目にはどのように写ったのでしょうか。今回、クラウンステーションワゴン(1994年式)のオーナーである安田悠人さんに新生クラウンエステートを体感してもらいました。
安田さんは都内で「美容室らふる」に務める2児のお父さんで、1年半前に知人の紹介でクラウンステーションワゴンを購入したと言います。
この個体は、9代目クラウンに設定されていた「2500・ロイヤルサルーン」というグレード。ボディサイズは全長4860mm×全幅1725mm×全高1550mm、ホイールベース2730mm。

そんなクラウンステーションワゴンを購入したきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
ーー クラウンステーションワゴンを購入した経緯を教えて下さい。
元々乗っていたのがトヨタ「ヴァンガード」というSUVでした。小学4年生と4歳の女の子2人と、休みの日によく出かけていました。で
ヴァンガードを選んだのは、家族とともにレジャー道具も積んで走るため、荷室や車内空間がそれなりに広いクルマが欲しいという条件にマッチしていたのです。
それでクルマを乗り換える時になって、最新の新車もいいなとは思いつつも、1回はやっぱり憧れだった昔のクルマに乗ってみたい、子供達にもちょっと見せてあげたいっていうのがあったんです。
最近はどんどん便利になっていっちゃったからこそ、古き良きものみたいなものを見せる最後のチャンスかなっていうのもありました。
でも、古いクルマだと妻から「壊れるんじゃないの?」という心配もあったので、「安心安全で信頼できるトヨタのクラウンだったらいいでしょう?」ということでクラウン、それも荷物が積めそうなワゴンに決めました。

ーー 購入から1年半ぐらい乗られていてどのような使い方(クラウンライフ)をしていますか? ご家族の反響なども。
クラウンライフはめちゃくちゃいいです。なんか全く後悔ないですし、なんならもう1台サブで欲しいなって思うぐらいです。
娘は前に乗っていたヴァンガードをすごく気に入っていたので、お別れの時は泣いていました。
クラウンに乗り換えて、最初は古いクルマで、しかも柔らかい乗り心地のイメージがあるクラウンということもあって、娘たちもクルマ酔いするかなとも思いましたが、それも杞憂でした。
いまではすっかり家族にもなじんでいて、みんな気に入っていますね。
昔の「クラウン」と今の「クラウン」はやっぱり違う?
今回、安田さんには新型クラウンエステート(PHEV)に試乗してもらいました。
最初はクラウンシリーズの走りの味付けを担当した片山氏がハンドルを握り、いまのクルマの機能、クラウンエステートならではの特徴を解説しながらドライブ。今回のクラウンシリーズについて片山氏は「1番こだわったのが『ひと転がりめ』です。走り出しの最初のひと転がりを意識しました」と語っています。
そして、安田さんがハンドルを握ります。走り出し直後に「快適ですね」と思わず一言。
その後もPHEVならではのEV走行の滑らかや、新型クラウンエステートに備わる、車速で後輪の向きを制御する「DRS(Dynamic Rear Steering)」や、状況に応じて減衰力を制御する電子制御サスペンション「AVS(Adaptive Variable Suspension system)」による快適性を体感していました。
試乗した日は生憎の雨で箱根のワインディング路という場所でしたが、安田さんは終始、いまの時代のクラウンエステートを堪能した様子。

新旧クラウンのワゴン系譜について、安田さんは次のように話しています。
ーー 新しいクラウンエステートに乗られた印象を教えて下さい。
新しいエステートは、良い意味で自分のクラウンとあんまり変わんなかったんです。
なんて言えばいいか難しいのですが、僕のクラウンも新しいエステートも「ちゃんとクラウン」になっているんです。
うちのクラウンとは30年も隔たりがありますが、しっかり血を受け継いでいるというか、古いクルマも今のクルマもちゃんと「あぁクラウンなんだな」って分かるっていうのがなんか面白いなと思いました。
とくに発進する時の安定性みたいなところとかはピッタリで、ほぼ一緒でした。
ただ走り出していくと、新しいクラウンはハンドルの感覚とかはもう全然違いますね。
それこそ運転していて、まるでレールを引かれてるみたいな感じですいすい走れちゃうことに驚きました。「なんかお父さん運転上手くなったね」って言われている気分です。

ーーー ワゴンで重要な「荷室」部分にはどのような印象を持ちましたか?
(荷室のカバーを兼ねる)折り畳み式のデッキテーブルが便利そうでした。あと、シートを倒したときにフルフラットになるところがめちゃくちゃ良いですね。
テールゲートをパッと開けた時の見た目には自分のクラウンのほうが広いんですけど、やっぱりフルフラットにできるっていいなと思います。大人でも十分に寝られますし。
クルマの外形からは、2m以上の平らな空間が作れると思ってなかったので、そこは特に感動しました。
あとは、荷室の床面も素っ気ないプラスチックではなく、細い毛足の素材を使っている点など上品な感じにまとめられているのは、やっぱりクラウンだなと思いましたね。自分のクラウンも荷室までフカフカですし。
座れるクッション(荷室の後端にある引き出し式の「デッキチェア」)も、自分のクラウンのように背面シート(安田さんの乗るクラウンには、荷室の床面に収納式の3列目シートが備わる)を意識したような形になっていて、それも良かったなと思います。
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今回、発売されたばかりの新型クラウンエステートに乗った安田さん。
新旧クラウンのワゴンを比べて「見た目は自分ので、中身は新しいやつが良いですね」と締めてくれました。

