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オールラウンドな性能を備えたクルマ

最高のファミリーカーとは何だろうか? 130年近く自動車業界に携わってきたAUTOCARでも、この問いに明確に答えるのはほぼ不可能である。

【画像】ドライビングの楽しさを諦めない、走り好きのためのファミリーカー【BMW 3シリーズ・ツーリングを写真で見る】 全24枚

「ファミリー/家族」という言葉は人によって意味が異なるが、多くのクルマにおいて、家族や子供たちの厳しい要求に応えることが設計課題の中心にある。ファミリーカーの定義は難しい。


AUTOCAR英国編集部がファミリーカーとしておすすめする10台のクルマを紹介しよう。

そうは言っても、快適性、広さ、実用性といった基本中の基本をきちんと満たしながら、高速道路での長距離移動や街中でのちょっとした移動にも対応できるオールラウンドな性能を備えたクルマが、優秀なファミリーカーだ。

仕事をこなしながら初めての赤ちゃんのお世話をしている場合でも、あるいは、子供たちと荷物で家が溢れかえっている場合でも、ファミリーカーに適したクルマは数多くある。

AUTOCAR英国編集部がトップに選んだのは、BMW 3シリーズ・ツーリングだ。さまざまな機能と高い実用性、魅力的なドライビング・ダイナミクス、そして経済的なプラグインハイブリッド(PHEV)仕様を備え、ファミリーカーとしての条件をすべて満たしている。

他にもさまざまな候補がある。今回は英国で販売されている最高のファミリーカーをご紹介するので、ぜひお付き合い願いたい。

1. BMW 3シリーズ・ツーリング

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:8点
長所:乗り心地とハンドリングの絶妙なバランス 非常に高効率なPHEVモデル どんなドライブも特別に感じられる
短所:ライバル車よりも小さいトランク オプション追加でかなり高額になる 
こんな方におすすめ:家族はもちろん、運転にも情熱を傾ける人

家族生活と運転の楽しみは両立できると信じているなら、BMW 3シリーズ・ツーリングが最適だ。


1. BMW 3シリーズ・ツーリング

「BMWの定番の選択であったエグゼクティブカーは、330eとなった今でも、かつての320dと同様に推奨できる。ディーゼルエンジンが恋しくなるかもしれないが、少なくとも悲嘆に暮れる必要はない(英国ではディーゼル未導入)」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

予算に余裕があれば、BMW M3ツーリングのハンドルを握ることもできるが、心配はいらない。通常の4気筒エンジンを搭載した320iモデルでも、ドライバーはフィードバックとコントロール感を得ることができる。日常的な移動を苦痛に感じることが少なくなるだろう。

4気筒エンジンでは物足りないという方には、M340iだ。ファミリーカーとしての条件を満たしながら、運転する楽しさも兼ね備えた、傑出したパフォーマンスを誇るステーションワゴンである。

PHEVの330eは、経済的な面で魅力に感じる人もいるだろう。英国では販売されていないディーゼルの320dの穴をうまく埋めており、その性能と経済性のバランスは、依然としてクラスをリードしている。

ルーフラインが低いので積載量は限られるが、それでも500Lあれば、機内持ち込みサイズのスーツケース数個を収納するには十分だ。

ローンの支払いを終える頃には、後部座席の乗客は自分たちが運転席に座ることを夢見るようになるだろう。

2. ダチア・ジョガー

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:7点 コスト:9点
長所:スペース効率が良く、荷物を運びやすい コストパフォーマンスが素晴らしい 安っぽさはほとんど感じられない
短所:運転支援機能の不足 小排気量エンジンは洗練性に欠ける 3列目シートへのアクセスが不便 
こんな方におすすめ:ステータスではなく、素敵な体験を求める大家族

クルマをステータスシンボルと考える人々は、予算が許す限り高価なクルマを買おうとしている。そして、安価なモデルを選ぶことは可処分所得が少ないことと同義である、という認識を持っている。


2. ダチア・ジョガー

これは時代遅れの考え方である。ダチア・ジョガーが証明しているように、ファミリーカーは高価である必要はまったくない。

「ジョガーのハンドリングは、やや高めの車高を持つ7人乗り車という役割にぴったりマッチしている。限界がわかりやすいので、その範囲内で運転すれば、意図したとおりに操れる」
――リチャード・レーン、副編集長

このステーションワゴン兼MPVは、スコダ・コディアック(VWグループのミドルサイズSUV)のほぼ半額でありながら、7人乗りの3列シートを備え、高速道路での長距離走行も楽々こなす。ハイブリッド・パワートレインを搭載し、アップル・カープレイとよく効くエアコンも備えている。つまり、ほとんどの人が必要とする機能がすべて揃っているのだ。

平均よりも柔らかいサスペンションと長いホイールベースにより、不快な路面にも巧みに適応する。

ユーロNCAPの安全性評価が1つ星であることに落胆する人もいるかもしれないが、これは先進の安全機能が搭載されていないことが理由である。衝突時の乗員保護性能の評価は、実際にはまともである。

ジョガーは決して高級車ではないが、丈夫な内装材とエンジンをうまく組み合わせている。エンジンはところどころ粗野だが、性能と信頼性は高い。燃費もまずまずだ。

価格が安いということは、家族で出かける際の不安が少なく、お金を節約できるということ。これこそ、まさに投資する価値のある贅沢である。

3. フォルクスワーゲン・ゴルフ

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:8点
長所:廉価モデルでも品質を犠牲にしていない 最近の商品改良で大幅に改善された スポーティで豪華なバージョンも選択できる
短所:トランクはライバル車よりも小さい やや高価 車載システムについては若干の懸念がある
一言で表すなら:完璧なパッケージングのファミリーカー

長い歴史や象徴性に関わらず、フォルクスワーゲンのハッチバック、ゴルフは、多くの人にとって「ちょうどいい」ファミリーカーである。


3. フォルクスワーゲン・ゴルフ

50年にわたる改良と進化を経て、最新モデルの第8.5世代ゴルフは、さまざまなニーズに適合する家族向けのクルマとなっている。SUVが主流のこの時代にあっても、だ。

「筆者は通常、マニュアル・トランスミッション派だが、このクルマにはオートマチックがぴったりだ。6速マニアならマツダ3を試すべきだ」
――イリヤ・バプラート、ロードテスター

低価格のバジェットカーブランドが普及する中、ゴルフの手頃さにはまだ驚かされる。しかし、エントリーグレードであっても、車内に座っていると主流車よりも一歩上だと感じられる。

2024年のマイナーチェンジで車載システムが飛躍的に向上したことで、AUTOCAR英国編集部の不満もほとんど解消された。

ゴルフについて見落とされがちな家族向けの特性として、パッケージングが優れていることが挙げられる。全長4282mmで、多くのライバル車よりも短く、Bセグメント・ハッチバックに近いのだが、サイズの割に車内空間は広々としている。

確かに、トランクの容量は少々物足りないが、決して小さいわけではない。もし本当に広いスペースが必要であれば、ステーションワゴンのゴルフ・エステート(日本名:ゴルフ・ヴァリアント)を検討することもできる。

4. ランドローバー・ディフェンダー110

デザイン:9点 インテリア:9点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:10点 コスト:7点
長所:オフロードでの卓越した敏捷性と駆動力 舗装路でも目を見張るほどの性能 世界でも最も多用途なクルマの1つ
短所:信頼性に疑問符が残る 3列目シートが有償なのはケチに感じる ロングモデルは特に大型で重量が増す
最大の特徴:オフロード性能とファミリーユースに適した実用性

世の中には、フロントアクスルとリアアクスルの間に機械的なリンクがないにもかかわらず、5万ポンド(約950万円)を上回る高級SUVが多い。そう考えると、ランドローバー・ディフェンダー110の6万ポンド(約1150万円)という価格が、急に理にかなったものに見えてくる。


4. ランドローバー・ディフェンダー110

現実的に比較できる数少ないライバル車も、舗装路での洗練性が欠けている。

「エンジニアにどのバージョンを選ぶかと尋ねると、最も軽量でシンプルな機構のバージョンを選ぶことが多い。ディフェンダーの場合、エアサスペンション付きの110を選ぶ人が多いようだ」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

非常に優れた実用性を持つクルマであり、それでいて満足感と特別感も得られる。「飲食物の持ち込みはご遠慮ください」という排他的な高級感ではなく、目的に適った精巧な高級感だ。

ディフェンダー110の3列目シートに2000ポンド(約40万円)という値札が付けられているのは残念だ。高価なオプションだが、すでに柔軟性のあるパッケージングに、さらに多用途性を加えるものだ。

AUTOCAR英国編集部ならエアサスペンションへの追加料金も惜しまないだろう。しなやかな乗り心地を、さらにしなやかにしてくれる。

ディフェンダーはサイズの割に素晴らしいパフォーマンスを発揮するが、特に6気筒ディーゼルエンジンは優秀だ。しかし、燃費の悪さや、ランドローバーが信頼性の問題をしっかり解決できるのかという疑念が、ドライバーの頭を悩ませるだろう。

シンプルに言うと、ディフェンダーは大半のことを実現してくれる。

5. スコダ・コディアック

デザイン:7点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:7点 コスト:7点
長所:手頃な価格の7人乗り車 優れた品質とパワートレイン 高効率なPHEVも設定
短所:快適性を犠牲にしたハンドリング PHEVモデルは5人乗りのみ オプションを追加すると、見た目ほど安くはない
一言で表すなら:スイス製アーミーナイフのような多機能ファミリーカー

SUVトレンドの真っ只中において、低価格と高品質の両立を得意とするスコダは、コディアックで欧州のファミリー層から支持を集めている。


5. スコダ・コディアック

「アダプティブダンパーのDCCプラスは、フォルクスワーゲンの各モデルに導入されているものと同じである。バンプ用とリバウンド用に個別のバルブがあり、より細かい制御が可能となっている」
――ロードテスター、イリヤ・バプラート

価格は4万ポンド(約760万円)以下からで、ガソリン車とディーゼル車には快適な7人乗りと5人乗り(+広大な910Lのトランクスペース)がある。

PHEVは5人乗り専用だが、大容量のバッテリーにより長距離のEV走行が可能だ。

4WDが必要なら、SE Lまたはスポーツライン仕様の2.0Lディーゼルが最適だ。あるいは、ガソリンエンジンで最高出力268psを発生する、パワフルなコディアックvRSを選ぶこともできる。

快適性と価格の条件を満たし、SUVらしいデザインを備えたコディアックは、大多数の家族のニーズに完璧にフィットするだろう。

6. スコダ・オクタビア・エステート

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:8点
長所:スペース効率の良いデザイン 経済的なエンジンラインナップ 乗り心地の良さ
短所:安っぽい素材やトリム 走行中にタッチスクリーンが使いにくい 低出力モデルは満員乗車時に苦戦する
一言で表すなら:伝統的な郊外型ファミリーカー

フォルクスワーゲン・ゴルフをベースに、大型かつ安価にしたことが、過去30年間におけるスコダ・オクタビアの成功の鍵となっている。しかし、標準のハッチバックよりも、英国編集部は常にステーションワゴン版のエステートに魅力を感じてきた。


6. スコダ・オクタビア・エステート

オクタビア・エステートに関しては、「無駄がない」を「飾り気がない」と誤解してはいけない。なぜなら、家族を乗せるかどうかに関わらず、生活を少し楽にしてくれるテクノロジーや便利な機能が満載されているからだ。

「オクタビアの魅力は、ドライビング・ダイナミクスよりも、その優れた多用途性にある」
――ジェームズ・アトウッド、雑誌版編集長代理

明らかに車内が広いにもかかわらず、駐車スペースを大量に占有することもなければ、立体駐車場で高さ制限を気にすることもない。さまざまな場面でストレスを感じることが少ないのだ。

SUVではなくオクタビア・エステートを選ぶことで、購入価格と維持費の両面でかなりの節約を期待できる。

燃費も非常に良いため、いつも利用するガソリンスタンドのスタッフは、他店で給油していると思い込むだろう。

7. トヨタ・カローラ・ツーリング・スポーツ

デザイン:8点 インテリア:7点 パフォーマンス:7点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:8点
長所:信頼性と経済性に優れる 驚くほど魅力的なハンドリング 広くて長い荷室
短所:個性や高級感に欠ける ハイブリッド・パワートレインは負荷がかかると粗野な音がする 車載技術や内装は平凡
一言で表すなら:クルマ自体が家族の一員になる

極めて実用的なファミリーカーであるトヨタ・カローラ・ツーリング・スポーツ(日本名:カローラ・ツーリング)は、昔のマツダ323ストレッチバックを思い出させるステーションワゴンだ。


7. トヨタ・カローラ・ツーリング・スポーツ

「(クルマの将来価値の面では)フォードやスコダのライバル車と比較しても優秀で、カローラは3年または5万8000km走行後でも半分の価値を維持できると予想されている」
――リチャード・レーン、副編集長

それはさておき、ほとんどの人は保証期間またはローン契約が終了すると、クルマを手放してしまう。愛着を持った子供たちにとっては、それはつらいことかもしれない。

しかし、ちょっと待ってほしい。トヨタの10年保証により、信頼性の高いカローラ・ツーリング・スポーツが、孫を乗せて走り回るまで、あなたの生活の一部であり続ける。

強い個性を持たないカローラは、白紙の状態であなたの家族の物語の一部になるのを待っている。信頼性の高さから、年1回の点検と日常的なメンテナンス以外にはあまり手間がかからず、経済的で実用的な移動手段となってくれる。

燃費の良さ、広いトランク、トラブルフリーの走行など、合理的に考えれば誰もが真っ先に選ぶクルマとなるはずだが、装備や機能にキャラクター性が感じられないのがマイナスだ。

とりあえず一度試してみてほしい。そして、子供にニックネームを付けてもらおう。

8. キア・ソレント

デザイン:8点 インテリア:9点 パフォーマンス:6点 乗り心地とハンドリング:6点 コスト:6点
長所:PHEVでも7人乗り 全車で四輪駆動 質感は見た目以上に良い
短所:ハイブリッドモデルは牽引能力が低い PHEVの電気航続距離が短い 印象の薄い最低地上高
一言で表すなら:「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の「ユーティリティ」を強調した1台

キアが英国市場に参入した当初、7人乗りミニバンのセドナ(韓国ではカーニバルと呼ばれる)を販売していた。ファミリーカーとして確かな地位を築いたが、トレンドは変化し、今ではセドナはほぼ忘れ去られてしまった。


8. キア・ソレント

代わりに、SUVであるソレントが、韓国ブランドのラインナップにおける大型ファミリーカーの役割を担うようになった。

「主にソフトで快適性を重視したセッティングであるため、濡れた路面では意図したラインとズレることもあるが、動きを予測しやすく安定性は保たれている」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

ソレントは、おなじみの2.2Lディーゼルに加え、洗練されたハイブリッドおよびPHEVが用意されている。機械式4WDも選択可能だ。

PHEVモデルであっても、7人乗りの3列シートと4WDを組み合わせることができる。ただし、電気のみでの航続距離はあまり印象的ではない。

2024年に改良を受けた際、EVのキアEV9と同じ未来的なスタイリングを一部取り入れた。全長4.8mのソレントの車体にはよく似合う。

インテリアの品質は高く、いつか博物館の展示物となってからも問題なく動作し続けるだろう。もちろん、心強い7年間/10万マイルの保証付きである。

9. MG HS

デザイン:7点 インテリア:8点 パフォーマンス:7点 乗り心地とハンドリング:6点 コスト:9点
長所:コストパフォーマンスが素晴らしい PHEVモデルは非常に高性能 品質とスタイルが向上している
短所:ハンドリングはまだ洗練性に欠ける インテリア素材はまだ安っぽく感じる ガソリン専用モデルは洗練されていない
こんな方におすすめ:最小限の出費で最高のクルマを手に入れたい人

熱狂的なファンが覚えている昔のスポーツカーブランドとはほとんど関係がないが、クルマのデザインやブランドの歴史のさまざまな要素が組み合わさり、電気で走る現代的なMGが誕生した。


9. MG HS

2024年に第2世代モデルが登場したMG HSは、予算重視のSUVだ。

「MGは2023年にAUTOCARの姉妹誌『What Car?』によって最も信頼性の低いブランドの第8位に選ばれたが、HSには8年間/8万マイルの保証が付いており、心配を和らげてくれる」
――ジャック・ウォリック、常勤ライター

MGサイバースターのような魅力はないかもしれないが、新型HSは価格以上の魅力を備えた、実力派のファミリー向け5人乗りSUVである。

特に、最高出力300psと電気航続距離120kmを誇るPHEVの魅力は大きく、3万2000ポンド(約610万円)を下回る定価はとても印象的だ。

0-100km/h加速は6.8秒だが、がっつりと楽しめるほどのハンドリング性能はない。

HSは大きくて、安価で、新しいファミリーカーだが、素材の質感や全体的な洗練度にばらつきがある。

最もお得な選択肢はPHEVモデルだ。

10. プジョー5008

デザイン:8点 インテリア:6点 パフォーマンス:6点 乗り心地とハンドリング:7点 コスト:8点
長所:コストパフォーマンスが良く、装備も充実 高速走行時の静粛性が高い パワートレインに関係なく7人乗り設定
短所:乗り心地が洗練されていない ハイブリッド仕様はややパワー不足
最大の特徴:印象的なスタイルと驚くべき広さ

大型ファミリーSUVを、人目を引くほど強烈な存在にするのは簡単だ。サンヨン・ロディウスを考えてみればよい。思い出させてしまい申し訳ないが……。


10. プジョー5008

「3気筒ガソリンエンジンは、実際、負荷がかかっている状態でもかなり心地よい音がする。満足のいく唸り声をあげるが、静かにしてほしい時には静かになる」
――ジョナサン・ブライス、ソーシャルメディア担当

SUVに目を向けさせ、その視線を釘付けにすることは難しい課題であるが、プジョーは最新モデルの5008でそれを実現した。

大胆で多面的なグリルとライト、鋭い角度のDピラー、ブラックアウトされたテールライトなど、新型プジョー5008は宝石のようなディテールを保ちながら、たくましく見える。

何よりも素晴らしいのは、実質的にはMPV(ミニバン)であるということだ。非常に柔軟で適応性のある7人乗りの車内は、いくつかのレバーを引くだけで、中型バンの空間に素早く切り替えることができる。

多用途なスペースを備えているが、パワートレインが少しだけ物足りない。最高出力136psのマイルドハイブリッド・ガソリンエンジン仕様は、7人乗車での高速移動にはやや力不足である。一方、PHEV仕様は珍しいことに、7人乗りの3列シートと十分なEV航続距離を兼ね備えている。

これだけではない。バッテリーEV仕様のe-5008は、さらに力強い加速を実現しており、97kWhのバッテリーにより1回の充電あたりの航続距離が640km以上とされている。

おすすめの選び方&評価基準

最高のファミリーカーの選び方

何よりもまず、今だけでなく、購入後の所有期間全体を通してのニーズを考慮すること。巨大なワゴン車でローンの契約を結んだ後、最初の数週間でコンパクト・ハッチバックの方がニーズに合っていたことに気付く……というのは笑えない話だ。

とにかく、十分に下調べをすること。「勉強」というと聞こえが悪いかもしれないが、いずれにしても、すぐに子供の宿題を手伝うことになるのだから、良い練習になるはず。

テストと評価方法


ファミリーカーを選ぶときは、数年後のニーズ(子供の成長や自立など)も見据えて検討したい。

今回紹介した10台のクルマは、AUTOCAR英国編集部がテストと評価を行った上でピックアップしたものだ。経験豊富なドライバー、ロードテスター、技術専門家も皆一人の人間である。そのため、クルマを評価する際にはそれぞれのスタッフの「家族」体験を背景にしつつ、客観性を加えている。