「中居正広を切って終わり…」女性トラブルで“本人聴取”をアピールする「テレビ各局の思惑」

深刻にはとらえなかったテレビ局
元SMAPの中居正広が事実上の活動休止に陥った――。
一昨年6月、芸能関係者の女性X子さんとの間で深刻なトラブルが生じ、中居は代理人を通じて9000万円を支払ったという。
これが露見すると、中居が抱えるテレビ・ラジオのレギュラー番組は放送休止、差し替え、出演シーンの全面カットを余儀なくされた。CMクライアント2社もこれに先駆けて動画をお蔵入りに……。
焦った中居は1月9日に公式サイトで「お詫び」と題した文章を発表。
《双方の代理人を通じて示談が成立し、解決していることも事実です》
《このトラブルにおいて、一部報道にあるような手を上げる等の力は一切ございません。示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました》
などと強調したが、火消しには程遠く、中居は表舞台から完全に姿を消した。芸能プロダクション関係者によると
「中居さんは示談済みの話がこのタイミングで表沙汰になったことに困惑し、あれよあれよという間に芸能界から締め出されたことにショックを受けている」
という。
水面下で中居の醜聞がウワサされ始めたのは、昨秋ごろ。その時点でテレビ各局や代理店は調査を開始したが、フジテレビや中居サイドから“解決済み”といった話が漏れ伝わってきたため、頭の片隅には置いていたものの、そこまで深刻に捉えていなかったという。
「テレビ各局にとって中居さんは功労者。トラブルの震源地であるフジテレビを除いてウワサレベルの話で、本人を“事情聴取”するのはなかなか難しい。キー局側もその時点ではまさかここまで大ごとになるとは思ってもいなかった」(テレビ局関係者)
しかし12月に入り、一部メディアの動きが活発化し「表に出るかもしれない」となると、フジテレビは『だれかtoなかい』の3月放送終了を発表。年明けからムロツヨシに代わってMCに岡田准一の起用が決まっている段階でのことで
「業界的にはありえない」(同・テレビ局関係者)
といわれた。
「昨年12月中旬に女性セブンが一報を報じ、週刊文春が追随すると、テレビ局幹部は他局と横断的に連絡を取り、今後の方針を話し合った。暮れのタイミングだったこともあり、年末放送の特番は各局判断とするものの、年明け以降は『中居は出せなくなるだろう』という判断で一致したと聞いている」
とは別のテレビ局関係者。
同時に取り掛かったのはテレビ局の信用を守ることだ。
テレビ局の体質にまで問題が広がっては困る
故ジャニー喜多川氏の性加害問題では、大手メディアが旧ジャニーズ事務所に忖度し、ジャニー氏の問題を長年放置してきたと糾弾された。それを教訓に民放連は『人権に関する基本姿勢』を策定。性的トラブルには厳しい姿勢で向き合うことを確認した。
一部報道によると、中居に対してテレビ各局が近日中に直接“聞き取り調査”を行うという。
ただし、中居はX子さんとの間で守秘義務があり、トラブルの詳細を勝手に明かすことはできない。
スポーツ紙芸能担当記者は
「つまり、局側の“中居聴取”はポーズのようなもの。テレビ局として『問題意識を持って取り組んでいます』という対外的なアピールにすぎない」
と指摘する。
中居が9日にトラブルを認めたことで、TBS系『サンデー・ジャポン』では同局の良原安美アナウンサーが
「私たちJNNはこの件について取材を続け、当事者の女性の人権、プライバシーや示談となっている点などにも十分に配慮した上で報じるべき事実があればお伝えしてまいります」
とコメント。日本テレビも『news zero』の中で同局の解説委員長を務める小栗泉氏が
「中居さんサイドの取材をした上で、事実関係を精査して、報道すべき事実があればお伝えしてまいります」
と語った。
「これも『ウチは率先してこの問題に取り組んでいます』のアピールでしかない。トラブル自体がセンシティブなもので、しかも示談済みの案件。詳細を報じることができないことはテレビの人間ならば誰もがわかっていますよ。
すでに業界は、中居さんを切って終わらせる流れ。女性局員とタレントの関係性やテレビ局の体質にまで問題が広がっては困るんですよ。中居さんのケースは例外ですが、どこも有力スポンサーや人気タレントとの飲み会に、女性局員をコンパニオン代わりに呼ぶことはやっていましたからね」(前出・テレビ局関係者)
一瞬開いたかに見えたパンドラの箱は、再び閉ざされてしまうのか――。