捕球を妨害したファンに怒るドジャースのムーキー・ベッツ【写真:ロイター】

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ホズマー氏がESPN記者に苦言「なんという酷い記事なんだ」

 蛮行の余波がまだ続いている。ドジャース-ヤンキースのワールドシリーズ第4戦が29日(日本時間30日)、ヤンキースタジアムで行われ、ヤンキースが4-11で勝利した。初回にはヤンキースのファンがドジャースのムーキー・ベッツ内野手の守備を妨害して退場処分に。米記者によると、当該ファンはその後バーへ行くと、客からサインを求められたという。OBは「なんという冗談なんだ!」と“断罪”している。

 妨害行為は第4戦の初回に起きた。トーレスが右翼ポール際に放った際に、右翼手ベッツの守備をヤンキースファン2人が妨害。ベッツのグラブをつかみ、ボールを取り出した。当該行為をした人は警備員に連れ去られ即退場処分になっていた。

 米スポーツ局「ESPN」のジェシー・ロジャース記者は29日(同30日)、自身のX(旧ツイッター)を更新。「ムーキー(ベッツ)のプレーを妨害した、(写真の真ん中にいる)オースティン・カポビアンコに会った。私は地元のバーで彼と話していたが、大量のファンが彼と写真を撮りたいと言い、サインも求めていた。彼はたいした人だった」と、球場をあとにしたファンの様子を記事付で紹介した。

 これに噛みついたのが、ロイヤルズなどで通算1753安打を記録したエリック・ホズマー氏だ。ロジャース記者の投稿を見た同氏は30日(同31日)、自身のXで「なんという冗談なんだ!」と呆れかえった。

「言いたいことが何点かある」として「まず、ムーキー(ベッツ)がこの一連の状況を、どれだけプロフェッショナルな振る舞いをしたか現役や将来プロになる選手達は心に刻んで欲しい」と、紳士的な振る舞いを見せたベッツを称賛。しかし、「皆さんには、この手の報道をするレポーターを覚えておいて欲しい。そして、彼らがこういう記事を拡散するなら時間を無駄にしないように見ないことだ。なんという酷い記事なんだ」とし、蛮行を見せたファンを良くも悪くも称えかねない記者にも苦言を呈している。

 30日(同31日)にヤンキースは声明を発表。「ヤンキースとメジャーリーグは昨夜のような行為を一切容認しません。これらのファンはいかなる立場でも今夜の試合に参加できません」と入場禁止を通達していた。(Full-Count編集部)