(左から)西畑大吾、勝村政信、及川光博 ©︎テレビ朝日

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 勝村政信主演ドラマ『ドクターY~外科医・加地秀樹~』の新作が、11月30日21時よりテレビ朝日系で放送されることが決定した。

参考:八木莉可子、『劇場版ドクターX』で医学生時代の大門未知子役に 伊東四朗&田口トモロヲも

 12月6日に公開される劇場版をもって、シリーズ完結となることが発表された米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』。『ドクターY』シリーズは、そのスピンオフドラマとして2016年に誕生した。

 勝村演じる外科医・加地秀樹は、“腹腔鏡の魔術師”と崇められるほど腕はいいが、人としては何だか残念で、人間らしいキャラクター。3年ぶりの新作にして第7弾となる今作は、2時間スペシャルで放送される。

 60歳になった2023年、本作の撮影に臨んだ勝村は「還暦を迎えた後も『ドクターY』をやらせていただけるなんて感慨深い。夢のようです」としみじみ。今回はそんな彼を支える新キャストとして、勝村が芝居・人柄共に「何も言うことがない」と太鼓判を押す西畑大吾(なにわ男子)、及川光博の2人も登場する。

 『ドクターY』では毎回、ジャンルの垣根を越えながら、バラエティーに富んだ悲喜こもごものドラマを紡いできた加地。第2弾では当直中に幽霊騒動に巻き込まれて恐れおののき、第3弾では教授選で大敗。続く第4弾以降も、隠し子騒動や手術ミス、および失恋で窮地に追い込まれるものの、不死鳥のごとく何度も這い上がってきた。

 そんな加地が、今回はかつてない受難の日々に直面することに。自身が所属する東帝大学病院のお使いでシンガポールを訪れるも、うっかりギャンブルで一世一代の大ばくちに出てしまい、鮮やかなまでにボロ負け。あろうことか、病院の資金も使い果たしてしまい、借金地獄に突き落とされてしまう。しかも、ある人物から多額の借金を肩代わりする条件として、「東村練を医者にしないでください」という真意不明の依頼を受ける。

 東村練とは、西畑が『劇場版ドクターX』でも演じている人物。劇場版では研修医として登場する練だが、今回の『ドクターY』ではまだスチューデントドクターとして、東帝大学病院で臨床実習を行っている半人前の医学生として登場する。練は成績トップだが、態度は最悪で、演じる西畑も「自信過剰かつ自分中心のイマドキっ子で、一言で表すと“ヤバい子”。正直、僕自身は彼のことが嫌いでした」と身震いするような人物だ。

 そんな傍若無人な医学生に、依頼を遂行すべく指導医として近づくも、ひどい扱いを受ける加地。大ピンチに陥った加地の運命やいかに。

 さらにもう一人、物語のカギを握る人物が、及川演じる楠田永吾だ。楠田は練の父。その事実を知った瞬間、加地の脳裏に封印していた18年前の記憶がよみがえる。

 及川が「ズッシリと哀愁を背負った人生」と評する楠田のバックグラウンド、そこに隠された練の悲しき過去とは。そして、彼らと交わることで、加地の知られざる過去が初めて明かされる。勝村も「『ドクターY』で人を感動させていいのかな? 正直驚いています!」とコメントを寄せた。

 さらに、大門未知子を演じる米倉を筆頭に、城之内博美役の内田有紀、原守役の鈴木浩介、神原晶役の岸部一徳、海老名敬役の遠藤憲一、そして、今年10月に逝去した蛭間重勝役の西田敏行さんら、『ドクターX』ファミリーも集結。劇中では『ドクターX』名物の麻雀シーンも登場し、及川も初参加。未知子と晶、そして、及川演じる楠田の過去の接点が明かされる。

 及川は、「まさか米倉さんと初共演にして、麻雀を打つことになるとは……! あの豪華レギュラーメンバーと麻雀を打てただけでも、このシリーズに参加した感がすごくて、楽しかったです」と語った。

勝村政信(加地秀樹役) コメント『ドクターY』第7弾の放送が決まった時の心境『ドクターX』が誕生してから10年以上がたち、僕も昨年、還暦を迎えました。還暦を迎えた後も『ドクターY』をやらせていただけるなんて感慨深いですし、夢のようで、とても興奮しました。

『ドクターX』のメンバーも参加した現場の様子実家に帰ってきたような安定のホーム感がありました。『ドクターX』のおなじみのメンバーとはしょっちゅうグループLINEでやりとりをしたり、ちょこちょこ一緒に食事をしたりして、みんなで集まっています。撮影中も本番直前までずーっと話をしているんです(笑)。こんな座組は、なかなかありません。

加地秀樹という役にすぐに入り込むことができたか入り込むというよりは、レギュラーキャスト全員の体の中に各キャラクターが定着しちゃっています。この間も別のドラマで青森にお邪魔したら、出会った人たち全員が「加地先生!」って呼んでくれたんですよ。地方では必ず「加地先生!」と呼ばれるので、本名よりも役名の方が理解されています(笑)。視聴者の方にキャラクターが定着して、役名で呼んでいただけるのは、役者冥利に尽きます。本当にありがたいです。

東村練を演じる西畑大吾の印象西畑くんとは2021年にドラマ『ジモトに帰れないワケあり男子の14の事情』で二人芝居をさせていただきましたが、器用で芝居が上手だし、人当たりもいいし、好青年だし……もう言うことがない人です。実は今回、西畑くんが演じる東村練は『劇場版ドクターX FINAL』と『ドクターY』で、描かれるキャラクターがまったく違うんです。ですから、本人は大変だったと思いますが、微妙に違うスタッフともすぐに馴染んで、楽しそうにしていました。経験も十分だし、度胸もあるし、これから俳優としてどんどん伸びていくんだろうなと思っています。

楠田永吾を演じる及川光博の印象ミッチーも、もう何も言うことがないです(笑)。本人は「おじさまだ!」と言っていましたが、本当に美しくて華のある王子様で、ミッチーにできないことはないですから。ミッチーが撮影現場に来ると、知らない間にみんながミッチーの世界に入り込んで、幸せな気分になるんですよ。今回はそんなミッチーが少し影のある役を演じているのですが、現在の活躍からも分かるように、芝居がめちゃくちゃ上手くて魅力的です! ビジュアルの点でも“今までに見たことのないミッチー”が見られると思います。

視聴者へのメッセージ今回は脚本を読んだキャストの皆さんが口をそろえて「感動した」とおっしゃっていました。僕も監督と2人で「『ドクターY』で人を感動させていいのかな?」と心配したほどです(笑)。コメディー色が圧倒的に強かった過去作とはまたテイストの違う素晴らしいお話で、正直驚いています! 皆さんにもぜひ、今までにない『ドクターY』を楽しんでいただけたらなと思います。

西畑大吾(東村練役) コメント『ドクターY』への出演が決まった時の心境何よりもまず、勝村(政信)さんと再共演できることが、とてもうれしかったです。またいつかご一緒したいなと思っていたので、とても光栄だなと思いました。

今回演じる東村練の印象、演じる上で心がけたこと練くんは一言で表すと“ヤバい子”。自信過剰かつ自分中心のイマドキっ子で、なおかつ人を人だと思っていないような冷酷な部分も持ち合わせているんです。正直、僕自身は彼のことが嫌いでした。でも実は、彼にも人間らしい部分があって……。イヤな奴だけど、年相応のかわいらしさも作っていければなと思い、監督と相談しながらお芝居を構築していきました。演じていて、すごく面白い役でした。

撮影現場の雰囲気仲のいい現場に温かく招き入れていただいた感覚がすごくありました。勝村さんが現場を盛り上げるため、スタッフさんを愛情たっぷりにいじったり、めっちゃツッコミを入れたりされているので、「関西人としては負けてられへんな」と思い、僕もちょくちょくツッコミを入れるようにしていました!

医療ドラマに初挑戦した感想専門用語もほぼ漢字なので、中国語を読んでいる感覚になるくらい覚えるのが大変ですし、医療技術の手順や手さばきもすごく難しい! 改めて「本当にお医者さんってすごいな!」と感じました。

主演を務める勝村政信の印象初日に「久しぶり!」と力強くハグされて、うれしかったです! 現場でもことあるごとに勝村さんがいじってくださって、すごく心地よかったですし、心から頼りにさせていただいています。ちなみに、僕と勝村さんは童顔仲間でもあるんです。勝村さんから撮影合間に「たぶん我々は(見た目が)いくつになっても“坊や”だね」と言われ、確かに……と思い、「お互いに頑張ろうね」と励まし合いました(笑)。

練の父・楠田永吾を演じる及川光博の印象及川さんとは今回が初対面だったのですが、お会いした瞬間に「お、キミが西畑くんか!」と声を掛けてくださったんです。その瞬間に「この人、絶対に優しい!」と確信しました。2人のシーンでも思わず、キュンとしました(笑)。「僕のお父さんがミッチーだよ」って、まず親に自慢しようと思います(笑)!

視聴者へのメッセージドタバタ劇の中に、考えさせられる場面もあり、“笑えてホロッと泣けるドラマ”になっていると思います。加地先生と練くんがどうやって交流を深め、どう物語を広げていくか、楽しみにしていただきたいです。

及川光博(楠田永吾役) コメント『ドクターY』への出演が決まった時の心境「いよいよ来たか!」と思いました。『ドクターX』および『ドクターY』は大人気のロングセラー作品。出来上がった座組みの中にススッと入っていくことができるのか……。少々の不安はありましたが、高校時代から憧れていた勝村先輩と映画『七つの会議』(2019年)以来の共演、しかも初めてガッツリとお芝居でご一緒できるせっかくのチャンスですし、ぜひ参加したいと思いました。

撮影現場の雰囲気想像した通り、出来上がっていました! 久しぶりの『ドクターY』で、みんなが再会を喜んで盛り上がっている中、僕は“常連客の集まるスナックに訪れた一見さん”のような感じでしたね(笑)。でもそこで、プライベートで何度か一緒に飲ませていただいたこともある勝村先輩が、まろやかに受け止めてくださって……。勝村さんは優しいし、気配り上手。僕がポツンとしていると、ジョーク交じりにからかってきて、一人ぼっちにさせないんです。そんな勝村さんとお話しながら、現場のムードをつかんでいきました。

米倉涼子ら『ドクターX』メンバーとの麻雀シーンについて光栄至極に存じました。まさか米倉さんと初共演にして、麻雀を打つことになるとは……! あの豪華レギュラーメンバーと麻雀を打てただけでも、このシリーズに参加した感がすごくて、楽しかったです。

今回演じる楠田永吾の印象、演じる上で心がけたこと印象としては“哀愁漂う男”。楠田はある悲しい出来事がきっかけで、エリート街道からドロップアウトしてしまった人物で、ズッシリと哀愁を背負った人生だなという印象ですね。ですから、演じる上でも哀愁を意識しています。ただ、そんな楠田と僕自身には本当に共通点がなくて……。扮装も通常営業のミッチーとはまったく異なり、もはやコスプレ(笑)。着慣れないファッション、普段は絶対履かないスニーカー、日焼けメイクをまとった自分を鏡で見るたび、「うわっ!」と驚いていました。

楠田の息子・東村練を演じる西畑大吾の印象魅力的な人! 目がすごく印象的な子だなと思いました。撮影初日はあいさつをして、すぐに撮影に入ったので、それほど多くは会話できなかったのですが、『進撃の巨人』について語り合いました。

視聴者へのメッセージ台本を読んで「これは痛快エンターテインメントになるな」と確信しました。撮影をしていても、すごく楽しかったです。何はなくとも、勝村さんの泣けて笑える柔軟なお芝居がとても魅力的ですし、ラストシーンはきっと圧巻でしょうね! ぜひ注目していただきたいです。あとは……日焼けのミッチーですね(笑)。もしかしたら、こんな僕を見ることができるのはラストチャンスかもしれないと思っています。(文=リアルサウンド編集部)