日本王座挑戦権を懸けて戦う重里侃太朗(左)と山口仁也は前日計量をパス(カメラ・戸田幸治)

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◆プロボクシング ▽ 日本スーパーフライ級(52・1キロ以下)最強挑戦者決定戦 同級1位・重里侃太朗―同級2位・山口仁也(31日、東京・後楽園ホール)

 日本スーパーフライ級最強挑戦者決定戦(31日、東京・後楽園ホール)の前日計量が30日、都内の日本ボクシングコミッションで行われた。同級1位の重里侃太郎(じゅうり・かんたろう)=志成=が51・9キロの200グラムアンダー、同級2位の山口仁也(三迫)が52・0キロの100グラムアンダーでともに1発パスした。

 勝てば、来年のチャンピオンカーニバルで日本王者と戦う権利を得る。相手は来月12日に行われる王者の高山涼深(すずみ)=ワタナベ=と同級12位・青山功(セレス)によるタイトルマッチの勝者だ。重里は「足踏みしていられない。日本王座しっかり取って、世界目指していきたい」。山口も「ただ勝てばそれでいい」と意気込んだ。

 小さい頃から知り合いである元世界4階級制覇王者の井岡一翔(志成)を「お兄ちゃん」と呼ぶ重里。井岡と同じ大阪・興国高時代には高校選抜、高校総体で準優勝、国体3位などの実績を持つ。駒大に進み、卒業後の19年にプロデビューした。昨年、仲里ジムから憧れの井岡が所属する志成ジムに移籍。日本ランク1位に上がり、井岡からは今回の試合に臨むにあたって「しっかり決めんねんで。見据えてるのはここじゃない」と激を飛ばされたという。

 同じ1996年度生まれの西田凌佑(六島)がIBF世界バンタム級(53・5キロ以下)王者となり、村田昴(帝拳)が今月5日、WBOアジアパシフィック・スーパーバンタム級(55・3キロ以下)王座に就いた。「負けていられない」と刺激を受け、自身も王座への気持ちを強くした。

 山口は福岡・東福岡高から大東大を経て、22年にプロデビュー。昨年3月に日本ユース・スーパーフライ級王座決定戦で中垣龍汰朗(大橋)を判定2―0で破り、初タイトルを手にした。今年6月にデビューした弟の友士(三迫)が19日に韓国で行われた試合で連勝を飾った。「次は自分の出番やなって感じです」と重里との無敗対決に必勝を期す。

 戦績は28歳の重里が7勝(2KO)1分け、24歳の山口が5戦全勝(2KO)。

 試合はABEMAで生配信される。