人気絵本「ねないこ だれだ」などで知られる絵本作家・せなけいこ(本名黒田恵子=くろだ・けいこ)さんが23日に老衰のため神奈川県にある自宅で死去していたことが、28日分かった。92歳。東京都出身。

 訃報を受け「ねないこ だれだ」など数多くのせなさんの作品を出版してきた福音館書店は公式SNSを通じて「絵本作家のせなけいこさんがお亡くなりになりました。92歳でした」とつづった。続けて「『ねないこだれだ』や『いやだいやだ』『あーんあん』など、独自の世界観とストーリーの作品で子どもたちを惹きつけ、多くの読者に愛されてきました。謹んでお悔やみ申し上げます」と追悼した。

 せなけいこさんは1969年、37歳のときに「いやだいやだの絵本」で絵本作家デビュー。翌70年にサンケイ児童出版文化賞受賞。2017年には「ねないこはわたし」で、第5回ブクログ大賞のフリー投票部門大賞を受賞している。

 代表作は「ねないこ だれだ」「いやだいやだの絵本」「あーん あーんの絵本」「おおきくなりたい」「ばけものつかい」など。数多くのロングセラー作品を手掛けてきた。また絵本だけでなく、紙芝居、装丁、挿絵など幅広く活動していた。