フロントエンドエンジニアのブライアン・ブラウン氏がかつてドメインを購入した際に失敗した事について、過去を振り返るブログ記事を投稿しました。

Before you buy a domain name, first check to see if it's haunted | Bryan Braun - Frontend Developer

https://www.bryanbraun.com/2024/10/25/before-you-buy-a-domain-name-first-check-to-see-if-its-haunted/



ブラウン氏はブラウザ上で動くインタラクティブなオンラインオルゴールを開発し、musicboxfun.comでホストしていました。2022年にmusicbox.funというドメインが空いている事を発見し、購入してサイトを移行したとのこと。



ブラウン氏が全てのトラフィックをmusicboxfun.comからmusicbox.funへリダイレクトするよう設定すると、検索結果からの流入がゼロになりました。ブラウン氏はサイト移行に伴う一時的な問題だと考え、各種の設定を再確認しつつ正常に戻るのを待ったとのこと。しかし、1年経過しても検索結果に新たなドメインが表示される事はありませんでした。

ブラウン氏がドメインについてさらに調査を行うと、musicbox.funはかつて海賊版音楽配布サイトのドメインだったことが判明しました。このサイトに対しては2018年6月から2021年2月までの間に著作権侵害の苦情が数千件寄せられており、閉鎖される2022年までの間に、ドメイン下のURL2万件以上がGoogleなどの検索エンジンから削除されていました。



ドメインの過去の使用方法のせいで不利益を被った事についてブラウン氏が妻に話すと、妻は「幽霊が出るのね」と返答。ブラウン氏は現象について下記の点で幽霊屋敷と似ていることを踏まえ、「幽霊が出る」という表現を気に入ったとのこと。

・過去にドメイン名で何かひどいことが起こる

・表面的にはドメイン名に特に問題はない

・しばらくすると何かがおかしいという兆候が現れる

・何が起こったのかを知ると仰天する

・おはらいするか放棄するか迷う

・おはらい方法にはたくさんの迷信がある

・表面的な修正は機能しない



検索エンジンの内部の仕組みは不透明であり、影響を受けているかどうかを知ることはできず、修正方法も明らかではありません。ブラウン氏はドメインの購入前に「Wayback Machine」で過去のドメインの使われ方を確認したり、Googleの透明性レポートや著作権侵害申し立て検索サイトで著作権侵害の申し立てが行われていないかを確認することを勧めています。

また、特に重要なドメインの場合はahrefsのようなSEOツールを使用してバックリンクやランキングの推定値に関する過去のデータを確認するのも良さそうとのこと。

ブラウン氏はmusicbox.funについて、「検索サイトの信頼スコアを回復できるよう時間と労力を費やしてみる」と述べています。