中国・上海、ハロウィーン前の週末に厳戒態勢…若者の当局への抗議運動警戒か
月末に控えたハロウィーンを前に、中国上海市の警察当局は26、27日の夜、市中心部で厳戒態勢を敷き、仮装した若者らが集まるのを阻止した。
上海では2022年、若者らが白い紙を掲げて厳格な感染対策「ゼロコロナ政策」に抗議した「白紙運動」があり、経済が低迷する中で当局への抗議が再び起こることを警戒したとみられる。
米政府系のラジオ自由アジア(RFA)は24日、上海市当局がハロウィーン期間に市中心部の地域で仮装を禁じる通知を出したと報じた。この地域にある飲食店の男性店員によると、通知では客も店員も仮装を禁じられたという。
26日夜には昨年のハロウィーンで多くの若者が集まった市中心部の公道にバリケードが設置され、数メートルおきに警察官が並んで警戒にあたった。数十台の警察車両が待機し、近くの広場前には「宗教や政治など敏感な姿での入場は厳禁」と看板が掲げられた。
27日夜には、前日に若者が多く集まった公園が突如封鎖され、若者らに帰宅を呼びかけていた。26日の様子をSNSで見て遊びに来たという女子大学生(22)は「行事ぐらい自由に楽しませてほしい」といらだちを見せた。
市公安当局に近い関係者によると、市当局は多くの若者が集まることで、当局への抗議が再発することを強く警戒しているという。