「ゾーンに入っているような目をしている」 ソフトバンク山川穂高が日本S初アーチ含む3安打3打点 「最終的に勝てばいい」ににじむ思い
◆SMBC日本シリーズ2024 第2戦 DeNA3―6ソフトバンク(27日、横浜)
横浜の夜空にアーチをかけた。初回2死一塁。ソフトバンクの山川穂高がDeNA大貫晋一のカーブを振り抜くと、高々と舞い上がった打球は左翼スタンドに飛び込んだ。初出場の日本シリーズで26日の初戦は無安打。自身のシリーズ初安打が貴重な先制2ランとなった。「追い込まれたけど、しっかり狙っていった」とうなずいた。
西武時代は2度のリーグ優勝を経験しながら、ともにクライマックスシリーズ(CS)で敗れた。新天地を選び、ようやく訪れた大舞台には冷静に向き合った。「やったことがないものは、分からない」。自らにできるのは34本塁打、99打点で2冠に輝いたレギュラーシーズンと同じ活躍を目指すことだった。
2点リードの3回も無死一塁から左前打を放って好機を広げ、4回2死二塁では左前適時打を放つなど、3安打3打点の活躍だった。3本塁打を放って最優秀選手(MVP)に輝いたCSに続く活躍に、小久保監督も「初回の2ランは大きかった。ゾーンに入っているような目をしている」とたたえた。
チームは敵地で2連勝となり、2018年から続く日本シリーズの連勝を「14」に伸ばした。山川は「最終的に勝てばいい」と繰り返す。第3戦からの本拠地での3試合は指名打者制が採用されるため、打線にさらなる厚みが加わる。悲願達成まであと2勝だ。(鬼塚淳乃介)