「ソト以外は素人同然に…」山本由伸の快投に敗れたヤ軍地元メディアが脱帽「キャリア最大の試合で最高の投球」

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山本は気合いをみなぎらせたピッチングでヤンキース打線を抑え込んだ(C)Getty images

 ドジャースとヤンキースによるワールドシリーズの第2戦が現地時間10月26日に行われ、ドジャースが4-2で勝利し、前日に続いての連勝となった。ドジャースは先発の山本由伸がヤンキース打線を本塁打1本に抑えるという好投で勝利に貢献、本拠地の観衆を大いに沸かせた。

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 山本は1・2回では四球によるランナーを出し、3回にはフアン・ソトにソロ本塁打を浴びるなど、立ち上がりの内容こそ不安を覗かせたものの、その後は安定感を増していった。4・5回はそれぞれ打者3人、球数も10球ずつで終えており、6回はわずか8球で3つのアウトを取っている。

 この日は6回1/3でマウンドを降りるまで打者22人に対し、許した安打はソトの本塁打のみ。4回以降は打たせて取るシーンも目立ち、パーフェクトに抑えている。主砲・アーロン・ジャッジからも2つの空振り三振を奪うなど強力打線を封じ込め、チームにシリーズ2勝目をもたらす投球を披露した。

 ドジャースは前半までにトミー・エドマン、テオスカー・ヘルナンデス、フレディ・フリーマンの本塁打で4点を挙げるなど自慢の打線も火を噴いた。だが、この日は先発マウンドを託された背番号18が主役となったことは間違いない。敗れたヤンキースの地元メディア『New Youk Post』でも、試合後、山本に対し「完敗」を認めている。

 同メディアは、日本人右腕のパフォーマンスに対し「天賦の才とも言える投球術の前ではフアン・ソトを除く全ヤンキース打者は素人同然だった」と称えながら、「肩の不調から復帰して以来、期待通りの投球ができていなかったが、この日はその実力が完全に示された」と綴っている。

 また、昨オフのメジャー移籍時を振り返り、「ドジャースから史上最高額の3億2500万ドルの契約を結んだ“怪物”としての姿を見せつけた」と賛辞を続け、また「彼はMLBでのキャリア最大の試合で最高の投球を見せ、さらに5060万ドルのポスティング費用を含めても、その価値に見合うものだった」とこの日の内容を評している。

 加えて同メディアは、「ヤンキースは当初、先発投手で優位に立つはずだったが、2試合を終えてドジャースの先発陣の方が上回っていた。ヤマモトが4人の先発投手の中でベストだった」との見解も示している。

 初のワールドシリーズという大舞台でも重圧に屈することなく、先発投手としての役割を十分に果たした山本。強打者たちをねじ伏せたこの日の投球により、チームはまた一歩、頂点へと近づくこととなった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]