「kv4p HT」はAndroidスマートフォンと組み合わせて使うアマチュア無線トランシーバーで、音声通信やテキストメッセージの送受信が可能です。kv4p HTはハードウェアもソフトウェアもすべてオープンソースで開発されており、合計35ドル(約5300円)の部品で作ることができます。

kv4p HT - open source ham radio transceiver for your smartphone

https://www.kv4p.com/

kv4p HTがどんなデバイスなのかは、以下の動画を再生すると一発で理解できます。

kv4p HT introduction - turn your phone into a modern ham radio transceiver - YouTube

以下がkv4p HTです。本体部分は手のひらサイズで、長いアンテナが装着されています。



Androidスマートフォンの背面に貼り付けて、USBケーブルで接続。kv4p HTにバッテリーは内蔵されておらず、スマートフォンから電力供給を受ける仕組みです。このため、「車のグローブボックスに入れっぱなしにする」という使い方でも火災の心配なし。



短いタイプのアンテナに付け替えることもできます。



専用アプリの操作画面はこんな感じ。お気に入りの周波数を登録しておけます。



また、無線を用いたテキストメッセージの送受信にも対応しています。



kv4p HTはファームウェアや基板の設計図が公開されており、無線モジュールやマイクロコントローラーなどの部品を自分で集めて組み立てられます。必要な部品は以下のリンク先で確認可能で、合計金額は35ドル(約5300円)です。

Quickstart - kv4p HT

https://www.kv4p.com/quick_start.html



また、ケースやスタンドの3Dデータも公開されており、3Dプリンターで出力可能です。

kv4p HT case and stand by kv4p - Thingiverse

https://www.thingiverse.com/thing:6782580



kv4p HTの組み立て手順は以下の動画で解説されています。

kv4p HT step-by-step build instructions - turn your phone into a modern ham radio - YouTube

kv4p HTのAndroidアプリは記事作成時点ではベータ版の段階で、プロジェクトチームに連絡することでベータテストに参加できます。また、アプリやファームウェアのソースコードは以下のリンク先で公開されています。

GitHub - VanceVagell/kv4p-ht: Open source handheld ham radio project KV4P-HT

https://github.com/VanceVagell/kv4p-ht



基板の設計図も以下で公開中。ハードウェアとソフトウェア双方ともライセンスはGPLv3です。

kv4p HT - ESP-WROOM-32 - OSHWLab

https://oshwlab.com/vvagell/kv4p-ht_copy_copy