米マクドナルドでO157集団感染、1人死亡 49人体調不良訴え

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Lisa Baertlein Sneha S K

[22日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)は22日、米マクドナルドのハンバーガー「クォーターパウンダー」による腸管出血性大腸菌の食中毒で体調不良を訴えた10人が入院し、西部コロラド州の高齢者1人が死亡したと発表した。

10州の計49人が腸管出血性大腸菌の食中毒を発症し、大部分の感染者はコロラド州と中西部ネブラスカ州だった。コロラドの感染者は26人に上った。

この食中毒の症状としては、激しい腹痛、下痢、嘔吐がある。

今回検出された「O157:H7」は、1993年にジャック・イン・ザ・ボックスのレストランで加熱不足のハンバーガーを食べた子ども4人が死亡した集団感染の原因となった。

ジャック・イン・ザ・ボックスの感染被害者の代理人を務めたビル・マーラー氏は、さらに多くの患者が発生する可能性があると述べた。

マクドナルドの株価は22日の取引終了後に約6%下落した。

CDCによると、調査した全員が体調不良になる前にマクドナルドで食事をしたと話し、大部分がクォーターパウンダーを食べたと報告した。

CDCは食中毒を引き起こした具体的な食材はまだ特定されていないものの、細切りにした生のタマネギと、ビーフパティに注目していると説明している。

マクドナルドの北米サプライチェーン責任者は「調査の初期段階で、クォーターパウンダーに使用されているスライスオニオンが食中毒に関連している可能性があることが示された。この食材は単一のサプライヤーが3つの配送センターに供給している」と説明した。

同社はCDCに対し、調査が進められる中で食中毒が報告された州にある店舗からクォーターパウンダーに使われているタマネギとビーフパティを撤去したと伝えた。

また、コロラド、カンザス、ユタ、ワイオミング州など影響のあった地域のレストランで一時的にクォーターパウンダーをメニューから外すという。

ブリトーなどを提供する米外食チェーンのチポトレでも2015年に数州の店舗で腸管出血性大腸菌の食中毒が発生し、売り上げと評判が落ち込む事態となった。