「指示役と通話しながら犯行」横浜の強盗殺人容疑者が証言…イヤホンつけアプリで通信【首都圏連続強盗】
首都圏で相次ぐ「闇バイト」による強盗事件。
神奈川・横浜市の強盗殺人事件で逮捕された容疑者の供述から、犯行時の行動内容が明らかになってきました。
宝田真月容疑者(22):
(強盗に入った際)通信アプリを使って、指示役とつないだままずっと通話していた。
宝田真月容疑者は10月15日ごろ、他の男とともに横浜市青葉区の住宅で後藤寛治さんの手と足を縛ったうえ殺害し、現金20万円をなどを奪った疑いが持たれています。
捜査関係者によりますと、宝田容疑者は強盗に入った際、イヤホンをつけ、秘匿性の高い通信アプリで指示役とずっと通話していたということです。
また、犯行に使ったのは自分名義の車でした。
「指示役の指示で、自分が運転する車に他の2人を乗せ男性宅に向かった」と話し、殺害された後藤さん宅の場所も「指示役から指定された」と説明。
後藤さん宅近くに設置された防犯カメラには、宝田容疑者の車が映っていたということです。
そして犯行後、「乗ってきた車で他の実行役の男2人と現場から逃げた」といい、犯行に使われた宝田容疑者の車の中からは、マスクや手袋が複数見つかりました。
調べに対し、宝田容疑者は「初めてSNSで闇バイトに応募した」と供述。
動機については、「税金の滞納金が数十万円あり、短期間で稼げるバイトを探していた」と話しています。
SNS上で“ホワイト案件”という投稿を見つけ、指示役に身分証などを提示。
その後、犯罪に加担すると分かったものの、「家族にも危害が加えられるかもと考え、断れなかった」などと話しているということです。
闇バイト強盗が相次ぐ中、山口・光市では、強盗に入ろうと工具などを持っていた疑いで中高生3人が逮捕されました。
強盗予備の疑いで逮捕されたのは、全て自称で、千葉・多古町の高校3年の少年(18)、茨城・牛久市の高校1年の少年(16)、茨城・龍ケ崎市の中学3年の少年(14)。
警察によりますと、3人に面識はなかったということです。
3人が住むと話している千葉県や茨城県から現場の山口・光市までの距離は、約780km。
警察は、闇バイトで集められた匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」と関連があるとみて調べています。
闇バイトの勧誘は、中高生すらもターゲットになっているのでしょうか。
元神奈川県警捜査一課長・鳴海達之氏:
中高生であってもターゲットになる。関東の一連の闇バイトによる強盗がかなりマスコミでも取り上げられているので、中学生・高校生というセンセーショナルな印象を持つ子たちをわざと(山口県の強盗に)行かせて、マスコミとか警察の目をそっちに向けようという意図なのかもしれないと思う。
関東を中心に相次いでいる闇バイト強盗について、石破首相は22日、「SNS上の広告に乗らないでください。広報の体制をさらに強化していきたい」と述べ、政府としての取り組みを強化する考えを示しました。
22日朝、警察庁の露木長官と面会し、一連の事件について報告を受けた石破首相。
闇バイトに関与しないよう呼びかける広報や防犯パトロールの拡充など、必要な場合は補正予算で対応する考えを示しました。