二階氏三男VS世耕氏…保守分裂の和歌山2区で仁義なき戦い 大物応援続々
衆院選の投開票日まであと5日となりました。
「イット!」は22日から注目選挙区をお伝えしていきます。
テーマは「変わる?激戦区の今」です。
22日の選挙区は和歌山2区。
裏金問題や世襲も交えて保守が分裂、仁義なき戦いが繰り広げられています。
無所属で出馬した世耕弘成候補(61)。
21日夜、演説会場に現れたのは安倍元首相の妻・昭恵夫人です。
安倍元首相の妻・昭恵夫人:
ここに応援に来て本当にいいものなのかと悩みましたけれども、きっと主人は「世耕ちゃんのところに行ってあげて」と言っていると思って。
安倍派5人衆の1人として、大臣や党の要職を歴任した世耕氏でしたが、いわゆる“裏金問題”で自民党を離党。
5期務めた参議院から、今回、衆議院にくら替え出馬しました。
無所属・世耕弘成候補:
私は派閥の還付金の不記載の問題で大失敗をし。心からおわびをを申し上げたいと思います。
強調しているのは安倍元首相との絆です。
無所属・世耕弘成候補:
私は安倍さんの形見を身に着けております。形見って何でしょう?靴です。
形見として分けてもらった安倍元首相の靴を履き選挙戦に臨んでいます。
その世耕氏と激突するのは、自民党公認で出馬する二階伸康候補(46)です。
自民党・二階伸康候補:
私は父の背中を見て育ってまいりました。
父は裏金問題の責任を取り政界を引退した二階俊博元幹事長。
自民党・二階伸康候補:
(父から)一言いわれたのは、選挙の勝敗は誰にも分からない。なので「自らの靴に聞け」と、その一言だけアドバイスをしてくれました。
父のアドバイスを受けてか、とにかくよく走る二階氏。
演説では、父の肝煎り事業「国土強靭化」を訴えています。
自民党・二階伸康候補:
私たちの安全と安心を守ること。そうです、国土強靱化です。
20日の日曜日には、石破総裁が応援に入り、支持を呼びかけました。
自民党・石破総裁:
二階伸康、これまで選挙区くまなく歩いてまいりました。あとは最後まで、倒れるまでやりますが、皆さま方にお力を貸してください。
父が築いた“二階王国”を守ることはできるのでしょうか。
この保守分裂をチャンスと捉え、議席の獲得を目指すのが立憲民主党の新古祐子候補(52)です。
立憲民主党・新古祐子候補:
二大巨頭と言われる“裏金ブラザーズ”に対して、私1人で戦いを挑む形になっていますが。
対立候補2人を“裏金ブラザーズ”とばっさり。
裏金問題や世襲を強く批判しています。
立憲民主党・新古祐子候補:
“裏金問題”“世襲問題”など、今の政治にクリーンなイメージは全くありません。努力する人が報われる社会を目指していきたい。
新古氏は元和歌山市議。国政選挙に出るのは今回が初めてです。
演説前には、話す内容を必死に覚えようとしていましたが…。
立憲民主党・新古祐子候補:
しっかりとみなさんにお伝えするべく頑張って…。緊張する。めっちゃ緊張する。もう1回やっていいですか…。
緊張のためか言葉が出ず、聴衆から励まされる場面もありました。
共産党からは、楠本文郎候補(70)が立候補しています。
共産党・楠本文郎候補:
30年、若者を含めて賃金が上がっていない日本の現状。全国一律の最低賃金1500円をすぐに実現をする。生産する年代の皆さん方の賃金を大きく引き上げていく。そのために国がやらなければならないことがとても多い。
経済格差をなくすため、消費税の廃止や賃金のアップを訴えています。
地元の人が集まる場所を見つけては、積極的に声をかけに行く楠本氏。
裏金問題についてはきっぱりと…。
共産党・楠本文郎候補:
裏金をつくるような議員というのが、世の中からなくなるっていうことが社会進歩のはずなんですね。そこにしがみつくような者は、有権者が審判を下していただきたい。
この選挙区には、諸派の高橋秀彰候補(42)も立候補しています。
保守分裂で仁義なき戦いとなった和歌山2区。
投開票は5日後の10月27日です。