イタリア、次世代原発建設で米仏2社のいずれかと提携へ
Giuseppe Fonte Francesca Landini Angelo Amante
[ローマ 10日 ロイター] - イタリアは国内での次世代型原発の建設にあたり、米原発大手ウエスチングハウス(WH)かフランス電力公社(EDF)のいずれかと組む方向で検討を進めている。事情に詳しい関係者2人が10日明らかにした。
イタリアは1987年と2011年の国民投票を経て原発と決別した。しかしメローニ首相率いる右派政権は「小型モジュール炉(SMR)」や「先進モジュール炉(AMR)」といった次世代型原発の再導入に向けて、年内に新たなルールの草案をまとめる計画だ。政権は鉄鋼やガラス、タイルなどの産業において脱炭素化を進める上で次世代型原が役立つと見ている。
ピケットフラティン環境・エネルギー安全保障相は最近、イタリアが電源構成における原発の比率を最低11%とすれば、2050年までに脱炭素コストを170億ユーロ(190億ドル)節約できると発言した。
政府高官はロイターの取材に「(海外企業では)ウエスチングハウスかEDFと組むのが最適だろう」と述べた。
EDFの広報担当者は「当社はイタリアのSMRという選択肢を支援することに関心がある」と述べ、関与に前向きの姿勢を示した。既にイタリアの子会社を通じてイタリアの企業や関係機関と活発に協議しているという。
ウエスチングハウスのコメントは得られなかった。