2024年10月3日、テキサス州のケン・パクストン司法長官がTikTokは「子どもたちのオンラインの安全性とプライバシーを危険にさらし、法律に違反しつつプラットフォームを運営している」として、同社に対して訴訟を提起しました。

Attorney General Ken Paxton Sues TikTok for Sharing Minors’ Personal Data In Violation of Texas Parental Consent Law | Office of the Attorney General

https://www.texasattorneygeneral.gov/news/releases/attorney-general-ken-paxton-sues-tiktok-sharing-minors-personal-data-violation-texas-parental



TikTok Complaint As Filed.pdf

(PDFファイル)https://www.texasattorneygeneral.gov/sites/default/files/images/press/TikTok%20Complaint%20As%20Filed.pdf

Texas sues TikTok over handling of minors' data

https://thehill.com/regulation/court-battles/4914746-texas-sues-tiktok-minors-data/

Ken Paxton sues TikTok for disclosing Texas minors’ data. | The Texas Tribune

https://www.texastribune.org/2024/10/03/ken-paxton-texas-lawsuit-tiktok/

テキサス州では、2024年9月1日からオンラインでの子どもの保護を目的とした「Securing Children Online Through Parental Empowerment Act」、通称「SCOPE法」が施行されています。この法律ではウェブサイトやアプリケーション、ソフトウェアを所有する企業などのデジタルサービスプロバイダーに対し、18歳未満の子どもを有害なコンテンツやデータ収集から保護することを義務付けているほか、企業が子どものアカウントのプライバシー設定を管理および制御するためのツールを親および保護者に提供することを義務付けています。

パクストン司法長官は2024年10月3日に「SCOPE法に違反している」としてTikTokを訴えました。パクストン司法長官によると、TikTokはユーザーの名前や年齢、住所、おおよその現在位置など、ユーザーに関する識別情報やデータを収集しているほか、プライバシー設定の管理および制御用ツールを保護者に提供していないとのこと。

さらにパクストン司法長官は裁判所に対し、違反ごとに最大1万ドル(約140万円)の民事罰と、TikTokによる将来のSCOPE法違反を防ぐための差し止め命令を下すことを求めています。



パクストン司法長官は「私は、TikTokやその他のビッグテック企業に対し、テキサス州の子どもたちを搾取し、未成年者のオンラインの安全性とプライバシーを優先しなかったことについて引き続き責任を問うつもりです。SCOPE法は、ソーシャルメディア企業にオンラインで子どもを保護するための措置を講じることを義務付けており、そのためのツールは保護者にも提供することも規定しています」と主張しました。

一方、TikTokの広報担当であるジェイソン・グロッセ氏は「我々はこの主張に強く反対しています。実際に私たちは10代の若者とその保護者に対して、強力な保護手段を提供しています。我々はユーザーの保護措置を家族に提供することを支持しており、すでにその活動に取り組んでいます」と主張し、パクストン司法長官による告訴には同意しない姿勢を示しました。