毎週土曜日 午前10時30分から日本テレビにて放送(関東ローカル/TVerにて最新話を無料配信)ヒロミ、小泉孝太郎がMCを務める「オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます」。

街頭インタビューで名前が挙がった、その人にとっての“神様”の中から、特に気になる神にスタジオにお越しいただく当番組。

以前の放送で変色しにくいりんごの切り方や、切り方だけで食感や味が変わるキャベツの千切りなど数々の包丁の神技を見せてくれた“包丁の神”ことおいりさん。「包丁は調味料なんで、切り方を変えるだけで料理は劇的においしくできます」という。

これまで包丁に特化した技術の数々を見せてくれたが、実はおいりさん、調理師免許を持つプロの料理人。ということで、今回10月5日(土)の放送では新企画「料理の悩みを包丁の神が解決 出張!おいりキッチン」をお届けした。

第1回の相談者は、以前街頭インタビューでおいりさんを神様と紹介してくれた都内にご夫婦で暮らすうーこさん。うーこさんが悩んでいる料理2つ かぼちゃの煮付けとポテトサラダについて、それぞれ包丁の使い方のコツをおいりさんが直々に伝授。当記事ではかぼちゃの煮付けのコツについて紹介。

うーこさんには、かぼちゃの煮付けについて「煮崩れしちゃうのをどうにかしたいです」という悩みが。そこで、「切り方だけで美しくホクホクに仕上げる」(おいりさん)ためのおいり流の切り方のポイントは3つ。

1.硬いかぼちゃはてこ切りで切る
2.かぼちゃの荒れた断面を切り落とす
3.面取りはまな板の上で切る

「一般的な三徳包丁で切れるので」と、おいりさんが用意したのは1/4カットのかぼちゃ。てこ切りという切り方で切っていく。まずは皮目を下にする。「手を包丁の峰に乗せて」切る。皮目が下の方が「刃も入りやすい」という。下の皮目まで「一気に行く(切る)のがキツかったら部分部分でやった(切った)方が安全に切ることができます」とおいりさん。

2つ目のポイントについて「売られている(一般的な)かぼちゃの断面はひどく荒れています。断面が荒れてるってことはそれだけで煮崩れしやすいです」と、荒れた断面を切り落とすおいりさん。そして「約4cm角のぶつ切り」にすべく、ここでもてこ切りを使用。また「角ってすごい煮崩れしやすいんですよ。なのでそれ(面)を取ってあげるだけで角がなくなって煮崩れしにくくなる」とのこと。

面取りをまな板の上で行うのは「ちゃんと刃渡りを活かして切れるので」という理由だそう。さらに、味が染みやすいよう皮むきも同じようにまな板において剥いていく。

続いて、煮方についてもポイントを紹介してくれたおいりさん。

1.鍋に入れる時皮目は上にして隙間をなくす
2.煮汁の量はかぼちゃの頭が出るくらい

鍋への入れ方について、煮る時に「皮目下にすると煮崩れます。だいたいここ(皮の2〜3mm下)が煮崩れるんですよ」「一番(鍋で)グラつくのは下なんですね。ここが(鍋の底に)当たってると、ここから煮崩れます」とおいりさんは解説。さらに「隙間があると揺れて崩れやすくなるので、できるだけ隙間がないように入れる」とのこと。また、鍋を揺するのはNG。かぼちゃがぶつかって煮崩れの原因となる。

煮汁の量については「煮汁の量が大事とされているレシピは、煮汁を一旦別のボウルとかで作って、かぼちゃが少し出るまで注ぐのがポイントです」という。

お湯やだしを入れた後にしょうゆやみりんを入れると、煮汁が適量よりも増えてしまうことがある。そこで、だし400mlに対ししょうゆ大さじ1、みりん大さじ2、砂糖大さじ2を入れた煮汁を計量カップで一旦作る。

砂糖についておいりさんのこだわりは、てんさい糖を使うこと。「煮物に向いていて、甘味とかコクが普通の砂糖とは違うんです」という。煮汁は鍋の中でかぼちゃの頭が出るくらいに入れる。

そして、落し蓋をして強火で煮汁を沸かす。「沸騰まで強火で、沸騰したらコトコト。グツグツはNGです。グツグツしてると、これ(かぼちゃの並び)をキープできなくなるし、煮崩れしやすくなる」「落とし蓋があることで上に出てる部分までちゃんと味が染み渡る。落し蓋って早く火も沸くし、味も全体的に通る(染みる)し、形も崩れにくいし」とおいりさん。

コトコトと8分ほど煮込んだら火を止める。確かに全く煮崩れしておらず、ホクホク食感に仕上がった。