力投する中日先発の高橋宏=29日、マツダスタジアム

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 中日の高橋宏が、あと2回3分の1としていたシーズンの規定投球回をクリア。

 自身初のタイトル獲得に大きく前進した。

 1点の援護をもらった直後の一回。先頭の秋山から3連打を許すなどして2点を失ったが、二回からは広島打線の拙攻もあり無失点。三回までで降板し、「真っすぐの走りは悪くなかったが、相手打者の想定を上回ることができなかったのが打たれた要因」と反省が口をついた。それでも防御率は1.38。球団では1954年の杉下茂(1.39)より好成績でのタイトル獲得も見えてきた。

 4年目の今季は投球フォームに試行錯誤して出遅れたが、力のある速球とスプリットを武器に自身初の2桁勝利に乗せるなど12勝を積み上げた。前日、力投で巨人をリーグ優勝に導いた菅野を引き合いに出しながら、「来年以降は、ここからポストシーズンへ続いていく戦いの中でどんどん調子を上げていかないと。このような投球では全然話にならない」。22歳は闘志をみなぎらせた。