【特集】「学園アイドルマスター」湊みや(紫雲清夏役)インタビュー――心の内の“ギャルマインド”が繋いだ、清夏との夢を叶えるワンステップ

写真拡大

【その他の画像・動画等を元記事で観る】

「アイドルマスター」シリーズの6年ぶりの新ブランドとなるアプリゲーム「学園アイドルマスター」(以下、「学マス」)が、5月のサービス開始以降、大ヒットを続けている。ヒットの要因は様々あるが、“アイドルへの挑戦状”をテーマに掲げた楽曲の数々もそのひとつ。近年の音楽シーンを彩る多才なコンポーザーたちが参加した、アイドル作品の枠を超えた楽曲たちは圧倒的なインパクトを残している。リスアニ!では、各アイドルの1stシングルリリースを記念して、楽曲や音楽面にフィーチャーしたキャストインタビューを実施。今回は、誰とでも仲良くなれる元気で明るい性格だが、不真面目な素振りもみせるギャル・紫雲清夏役の湊みやに話を聞いた。

INTERVIEW & TEXT BY 千葉研一

今は全ブランドのプロデューサーです

――キャスト発表の生配信「初星学園HR 2日目!」でも話していましたが、なんと湊さんは初めて受けたオーディションが「学マス」だったそうで。

湊みや そうなんです。私は元々「アイドルマスター」シリーズが大好きだったので、新しいブランドがスタートしていることに驚きましたし、次の「アイマス」は学校が舞台なんだ!とすごく興奮しました。事務所に所属していきなり「アイマス」のオーディションを受けられることが嬉しくて、頑張ろうと思ったのを強く覚えています。

――「学マス」のキャスト陣には、ほかにも「アイマス」が好きな人はいますが、Xを拝見したら湊さんもかなりですね。いつ頃、どんなきっかけで好きになったのか教えてください。

湊 きっかけは「アイドルマスター シンデレラガールズ」でした。小学生のときに「デレステ(アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ)」を始めて、速水 奏ちゃんに一目惚れしたんです。「アイマス」シリーズに触れるのは始めてだったのですが、奏ちゃんのことをもっと知りたい!と思って、どんどんのめり込んでいきました。楽曲をたくさん聴き、ダンスも覚えて、自分で踊ってみることもありました。

「シンデレラガールズ」以外のブランドも好きで、アニメを観たり楽曲を聴いたりしていましたが、“プロデューサー(「アイマス」シリーズのファンの呼称)”を名乗るほどではないというか、あくまでファンと思っていたんです。でも、東京ドームでの合同ライブ(“THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023”)を現地で観覧したときに「アイマス」の力に圧倒されて、改めて「アイマス」が大好きだと実感したんです。そこからは、ほかのブランドでもプロデューサーになりたいと思い、各ブランドのゲームも毎日ログインして積極的にプロデュースするようになりました。今では全ブランドのプロデューサーです(笑)。

――「四六時中、色んなブランドの曲を聴いている」との発言もしていました。

湊 自分で作った「アイマス」のプレイリストには数百曲入っています(笑)。速水 奏ちゃんのソロ曲「if」や「Pretty Liar」(高垣 楓、速水 奏)は特に好きです。

――「シンデレラガールズ」以外のブランドでは、どのアイドルが気になっていましたか?

湊 たくさんいますが、「アイドルマスター ミリオンライブ!」の所 恵美ちゃんや、「アイドルマスター シャイニーカラーズ」の和泉愛依ちゃんといったギャル系のアイドルがとても好きです。いつか、色んなブランドのギャルアイドルと一緒に歌うのが夢で、例えば「シンデレラガールズ」の「GossipClub」(大槻 唯、藤本里奈、城ヶ崎美嘉)や「ミリオンライブ!」の「はぴ!やば!まいまいんど!」(望月杏奈、高槻やよい、星井美希、木下ひなた、ジュリア)を歌えたら幸せだなと思っています。

――それだけ大好きな「アイマス」のキャストになれたわけですが、改めて今どんな気持ちですか?

湊 情報解禁されるまでの準備期間が2年以上ありましたので、無事にゲームがリリースされてホッとしています。「学マス」のことをプロデューサーさんが知ったらきっと驚くだろうな、早く知ってほしいなと思っていたので、皆さんにたくさんプロデュースしていただけてとても嬉しいです。

オーディションでは白ギャル、黒ギャルといったリクエストも

――そう思えるのも清夏役に選ばれたからで、そのオーディションのことをお聞きします。オーディション資料でアイドルたちを初めて見たとき、すぐ清夏に目が行ったのでしょうか?

湊 はい。私は2次元のキャラクターでも3次元でもギャルが好きなんです。ギャルという存在は、すごくかわいくて、強くて、かっこ良くて。憧れがあったので、資料をいただいてまず目についたのが清夏でした。それこそ一目惚れだったんです。「かわいい!受けるならこの子がいい!!」って。しかも、清夏だけダンス審査の要項があり、私はダンスの経験があって得意だったので、運命みたいなものを感じて。これはもう清夏一点集中で頑張ろうと思いました。

――ダンスを習っていたのはどれくらいの期間?

湊 小学生の頃、3年間ほどヒップホップを習っていました。進学のタイミングで一度やめてしまったのですが、やっぱりダンスをやりたいと思って、その後も独学でコピーダンスのような形で続けていました。続けていてよかったです。

――音楽はどんなものを聴いて育ったのでしょうか。

湊 アニメが大好きだったので、小さい頃はアニソンばかり聴いていました。ダンスを習い始めてからは、ダンスミュージックを聴くようになり、K-POPがとても好きになりました。今でも「アイマス」以外だとK-POPをよく聴いています。

――特に好きなアーティストやグループは?

湊 もう解散してしまいましたが、IZ*ONEさんが好きでした。今も活動しているグループではIVEさんが好きで、よく振り付けを覚えて踊っています。

――オーディションは清夏一点集中で受けたとのことで、テープオーディションの段階ではどんな役作りをしたのか教えてください。

湊 オーディションの台本は親愛度コミュの第1話に近い内容で、Pっち(清夏がプロデューサーを呼ぶ際の呼称)と初めて会うシーンでした。まだ心の内を見せず嘘をついている清夏といいますか、仮面を被ってギャルを演じている清夏の演技が必要だったんです。“ギャルを演じる清夏を演じる”という難しいところがあったので、まず「清夏はどこまで嘘が上手いんだろう?」ということを考えました。

私の中で、「アイマス」のギャルアイドルは、“根がとてもいい子”“素直な子”という漠然としたイメージがあったので、ギャルらしく明るくてリアクションも大きいけど、素直ゆえに嘘をつくのが下手で、痛いところをつかれるとボロが出てしまう、といった演技プランで役作りをしました。

――その時点から演技プランがすごいですね。そして、無事にスタジオオーディションに進んだわけですが、そちらはいかがでしたか?

湊 スタジオオーディションでも“素直で嘘をつくのが下手”というプランで演じてみたところ、「次は嘘をつくのがとても上手いつもりで演じてみてください」ということで、今度は本心を悟らせないような演技を心がけました。ほかにも“白ギャル”や“黒ギャル”を意識して演じてみるようにおっしゃっていただいて。

――白ギャルと黒ギャルですか。

湊 はい。私はどちらかというと白ギャルが好きなのでとてもイメージがしやすかったですし、あくまで私の感覚にはなりますが、黒ギャルは白ギャルよりも強いイメージ、ズバッとものを言うのかなぁと思って演じてみました。ディレクションに応えなくてはいけないプレッシャーはもちろんありましたが、それ以上に同じ役でも色んな演じ方をさせていただけること、試行錯誤をする過程が楽しくて、どんどんワクワクしていって。最後の方は緊張もなく、色んな表情を見せることができましたし、それがストーリーごとに色々な表情を見せる清夏に繋がったんだと思います。

――ギャル好きなことが活きましたね。白ギャルと黒ギャルの違いがイメージできない人もいるでしょうから。ちなみに、ご自身がギャルだった時代はあるのですか?

湊 なにをもってギャルというのか難しいんですよね。見た目なのかマインドなのか……。私は、例えば髪色を金髪にしてみるみたいなことはないのですが、ギャルのマインドはすごく自信に繋がるものだと思うんです。自信がなく弱気になってしまうときでも、「いや、ギャルは無敵だから」というマインドに支えられるところがあると思っていて。そういう意味では、私も弱気になってしまったときに、自分の中の“ギャルマインド”を呼び起こすと言いますか、ギャルの気持ちになって乗り越えることがあるので、マインドはギャルと言えるかもしれないです(笑)。

――マインドはギャルって素敵な考え方ですね。オーディションではさらに歌唱審査と、清夏にはダンス審査もあったそうですが、そちらはいかがでしたか?

湊 歌唱審査はかっこいい感じで作っていったのですが、「サビをもっと笑顔で明るく、楽しそうに歌って欲しい」とディレクションいただきました。コミュを読んでいただくとわかりますが、清夏はアイドルへの道から目を逸しているところがあって、それを乗り越えてステージに立ったときは本当に幸せだと思うんです。その気持ちを乗せるため、精一杯の笑顔で歌うことを意識しました。

ダンスに関しては、自分が今までやってきたダンスをそのまま披露してしまうと、アイドルとしてのダンスとはイメージが違うものになると思ったので、資料としていただいた振り付け動画の振りを覚えたうえで、ゲームのMVでアイドルが踊っている姿を見て、“アイドルとしてのパフォーマンス”を学びました。

――そこも「アイマス」が好きだからこそのアプローチかもしれませんね。オーディション合格の知らせを受けたときのお気持ちはいかがでしたか?

湊 あまりのことに、最初は実感が湧かなかったです。私にも可能性があると信じてはいましたが、初めて受けたオーディションでしたから、「え?夢かな?」と思って。「アイマス」に関わらせていただくのは夢でしたし、そのためなら何年でも何回でも挑戦しようと思っていたので、受かった驚きの方が強くて、実感が湧くまでに時間がかかりました。でも、事務所からの帰り道は涙が止まらなくて、泣きながら家族に電話しました。本当に忘れられない瞬間です。

「Tame-Lie-One-Step」はタイトルにも歌詞にも深い意味が込められています

――ここからは楽曲についてお聞きします。最初にレコーディングしたのがソロ曲「Tame-Lie-One-Step」とのことで、曲をいただいたときの第一印象はいかがでしたか?

湊 その時点でシナリオはまだいただいていない状態でしたが、「Tame-Lie-One-Step」の歌詞を読んだら、清夏の過去や思いに関する解像度が想像以上に高くて驚きました。それでさらに清夏のことを知ることができました。

――作詞・作曲の東 優太さんが「タイトルを思いついたときに興奮した」とコメントされていましたが、タイトルも単なる“ためらい”との語呂合わせではない深い意味が込められていますね。

湊 そうなんです。レコーディングしたときは気づかなかったのですが、「Tame-Lie-One-Step」には何重にも意味が入っていて。親愛度コミュのシナリオに「嘘を飼い慣らして自分のものにして、アイドル・紫雲清夏を演じる」と書いてあるのを読んで、「Tame-Lie-One-Step」はこういう意味だったのか!と本当に驚きました。

――英単語の“Tame(テイム)”には「飼い慣らされた」だけでなく、「無気力な」という意味もありますから、“やる気がなくついてしまった嘘(=Tame Lie)”と捉えることもできて本当に深いなと。歌詞の方も、清夏のことを知ってから読むとまた違って見えてきますが、特に心にグッときたフレーズを挙げるならどこでしょうか?

湊 一番涙腺に来たのは、サビの“踊ってたいよずっと”です。乗り越えた先で、踊りたいと思ってくれることが嬉しくて。この曲はコミュを読んだあとに聴くことになるので、このフレーズをなによりも大切に歌わなくては、と思いました。それから、Dメロの“浮いた踵 隙間 埋めていくことでしょ?”というフレーズも、バレエをやってきた清夏にピッタリだなと思いました。夢を叶えることが大事なのではなくて、夢に向かって一歩進むことが大事なんだ、という歌詞にグッときました。

――清夏のことを知らずに聴いたら、背が高い男性に相対して背伸びをしている描写と思うかもですが、知ると違った意味に感じられてすごいです。ダンサブルな曲調の印象やレッスン、レコーディングについてもお聞かせください。

湊 仮歌を聴いて、かっこ良さに惹かれました。お洒落だし、ラップも入っていて、レッスンのときはかっこ良さを前面に押し出して作っていったんです。ギャルっぽいけど大人っぽい面も出したといいますか。でも、オーディションと同じように表情感が大事で、「笑顔感や幸せな感じをもっと出して、これ以上の幸せがないくらいに笑顔で楽しそうに歌ってください」とディレクションいただきました。

まだシナリオを読んでいなかったこともあり、自分が想像する幸せが全然足りていなかったんです。そこで、歌詞をもう一度読み、設定資料を何度も読み返して想像を膨らませました。Pっちが支えてくれたから、Pっちの存在があるからこそステージに立てている――その感謝の気持ちに改めて気づき、気持ちを込めて歌うことができました。

――このような曲調に馴染みはあったのですか?

湊 はい。テンポのいい曲やラップ調の曲を歌うのは好きでしたから。AメロやBメロのちょっと大人っぽい表情を見せるところも得意分野なので、そこに関しては私が持っていったものをそのまま表現して、サビで目一杯の笑顔を見せることを意識しました。

――具体的に注目してほしいポイントを挙げるならどこでしょうか?

湊 Bメロの“見せるデコルテ オシャレ あの子 憧れ”というフレーズは、語尾を少ししゃくり上げて歌っています。セリフの収録でも語尾のしゃくり上げはよく使っているのですが、清夏のギャルらしさに繋がる歌い方なので好きなところです。しかも、その後の“胸秘めたfeeling 気づかないフリ”は、ちょっと落ち着いて一瞬引き込まれるような雰囲気があって。清夏のストーリーでの「あれ?いまの表情はなんだろう?明るいだけではない面が見えたな」というところにもリンクしていると思います。

――レコーディングでは、ダンスが得意な湊さんらしくダンスのこともイメージして歌ったとお聞きしました。

湊 そうなんです。笑顔感を出して歌うことに繋がるのですが、どうやったら笑顔感が出るんだろう?と考えたときに、振りや踊りを意識することで自然とテンションが一段上がると気づいたんです。そうすることで、よりいっそう笑顔感が出ましたし、リズムに合わせてビートを刻むような表現が増えましたので、ダンスを意識したのは正解でした。

――ダンスのイメージを持っていたのであれば、ゲームでライブ映像を見たときは感激だったのでは?

湊 本当に。ぴょんぴょん飛び跳ねて、回って、客席もたくさん見て……踊っているのが本当に楽しいと伝わるMVだったので、見たときはジーンときました。クラップで会場が一体になっている感じも大好きです。

――親愛度コミュを見たあとなので、曲自体も泣けてきました。

湊 私も涙が止まらなかったです。それまでは清夏のキャストとしてこの曲を聴いてきたなかで、実際に(ゲームで)清夏をプロデュースすることで、Pっちの視点で「Tame-Lie-One-Step」を聴くことができて。清夏からの感謝の気持ちを受け取って、本当に涙が止まりませんでした。

――そして、「Tame-Lie-One-Step」と全体曲の「初」には、「学マス」の特徴のひとつである下手なバージョンの歌(レベル1)もゲーム内に登場します。下手といってもアイドルによって表現の仕方が違いますが、清夏はどんな感じに?

湊 モーションを見たときに、わざとやる気を出さないでいるというか、踊りを避けていると感じたんです。なので、カラオケで流して歌っているようなイメージで歌いました。

全体曲も清夏の様々な表情を詰め込んでいます

――全体曲である「初」や「Campus mode!!」はソロ曲とは違ったアプローチもあったと思いますが、こちらの印象はいかがですか?

湊 「初」も「Campus mode!!」も「学マス」を体現しているというか、歌詞を見たときに「学マス」が始まるんだ!みたいな嬉しさがありました。「アイマス」らしさがありつつも、今までの「アイマス」では聴いたことのないような音や新しさがあって、新しい道を切り開いていくイメージがどちらの曲からも感じられて、そこも「学マス」らしいなと思いました。

しかも、どちらの曲にも清夏のストーリーと共通するような点があるんです。“諦めない”という言葉(歌詞)を清夏が歌う、しかも笑顔で歌うことが本当に嬉しくて。これらの曲も、笑顔で楽しく幸せな気持ちを持って歌うことを常に意識しました。

――そのほかに、清夏らしさを表現するために具体的に工夫した点があれば教えてください。

湊 「Campus mode!!」の“yeah!”の掛け声は、みんなと同じ言い方をするのではなく、清夏っぽくちょっと下から上にしゃくり上げてギャルっぽさを意識しました。“壁は登るか?穴を開けるか?抜け道を探すか?”のところも、それぞれに清夏らしい表情をつけていますし、節々で清夏のいたずらっぽい表情や挑戦的な表情、大人っぽい表情、達観している表情などを詰め込んでいます。清夏が色んな表情で歌っているのを感じていただけたら嬉しいです。

――今回のシングルではソロ歌唱バージョンがフルで収録されますから、細かいところまで聴いてもらいたいですね。「Campus mode!!」は忙しいしキーも高くて大変だったとよく聞きますが、湊さんはいかがでしたか?

湊 私も「これ……本当に歌えるのか?」と思いました(笑)。でも、難しいからといって表情をひとつたりとも取りこぼしたくない、清夏だからこそ込められる表情や気持ちがあると思いましたので、すべて込められるように本当に何回も練習しました。

――さらに、清夏はシーズンイベントの楽曲「キミとセミブルー」をメインで歌っています。こちらは清夏らしさ全開ですね。

湊 “THE 夏”という感じが清夏にすごく似合うと思って、本当に楽しかったです。楽しすぎてテンションが上がってしまい、「ちょっと楽しくなりすぎているかもしれません」と指摘されたくらいで(笑)。でも、やっぱり清夏らしさは忘れたくなかったので、この曲の魅力であるセリフや掛け声にも清夏のギャルっぽさや表情を見せられるように意識しました。特にAメロの“ドキドキしたわ”や“早く終われー!”といった掛け声の箇所は、セリフを収録しているようなイメージで、清夏が目の前で動いているのを想像しながら収録したので、伸び伸びとやることができました。

――ちなみに、ほかの方に聞いてもわからなかったのですが、湊さんはこの曲の歌詞にある“サマーマ”がなんなのかわかりますか?

湊 私もわかりません(笑)。これはもうテンションというか、マインドなのかなって思います(笑)。

――確かに、マインドかもしれないですね。シーズンイベントの曲としては「冠菊」は歌ってみていかがでしたか?

湊 (葛城)リーリヤ役の花岩香奈ちゃんが先に録ったものを仮歌としていただいたのですが、すごく好きな曲なので歌えて嬉しかったです。それまでの曲が歌詞のひと言ひと言に表情を乗せていったのに対して、この曲は全体の雰囲気を大事に歌いました。1番は和やかっこいいイメージ、2番になるとちょっと切なさがあり、最後は明るくステージを楽しんでいる感じ……そういうブロックごとの感情を大事にしていますので、ぜひフルで聴いてみて欲しいです。

――ライブ開催記念の楽曲「がむしゃらに行こう!」「Howling over the World」「ミラクルナナウ(゚∀゚)!」もそれぞれ違った味があります。

湊 どれも素敵な曲ですが、個人的には「Howling over the World」が特に好きです。私はハモリをつけるのが昔から好きで、友達とのカラオケでも、ハモっていいと言われるとすごく喜んでしまうのですが、ほかの曲のレコーディングのときに歌ってみたい曲を聞かれて、ハモリのある曲を歌いたいとお伝えしていたので、掛け合ってハモっていくタイプの楽曲を歌わせていただけてすごく嬉しかったです。

――それ以外で、清夏として今後どんな曲を歌ってみたいですか?

湊 やっぱりダンサブルな曲、ダンスで魅せる曲を歌いたいです。「Tame-Lie-One-Step」もダンスが魅力的な曲ではありますが、本気で踊るというよりは、みんなと楽しむのがコンセプトの曲ですので、いつか清夏のソロダンスで圧倒するような曲ができると嬉しいです。もしそれをライブで披露する機会があれば、全力で頑張りたいなと思います!

清夏とリーリヤの関係性を大いに語る

――10月14日からは、湊さんも出演される“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初恋公演-”がスタートします。“初声公演”や“初心公演”とは違った魅力も楽しみなところですが、意気込みをお聞かせください。

湊 “初恋公演”に一緒に出演する有村真央役の七瀬つむぎちゃんも、篠沢 広役の川村玲奈ちゃんも、ふとしたときにキャラクターが見えるんです。「真央ちゃんっぽい」「あれ?今、広ちゃんっぽかったな」と感じられて、2人のことをすごくリスペクトしています。3人ともすごくモチベーションが高く、みんなで高め合ってたくさん練習していますので、きっといい公演になると思います。ぜひ観ていただけたら嬉しいです。

――この取材の時点では“初声公演”が開催済みですが、ご覧になっていかがでしたか?(※取材は8月に実施)。

湊 3人(長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル)とも本当にすごかったです。キャラクターがそこにいましたし、本人たちの輝きも確かにあって、3人から大きなパワーをもらいました。早くステージに立ちたい気持ち、ワクワク感がさらに増しました。

――ライブに向けて、ひとつ気になっていることがありまして。ウインクが苦手と話していましたが、上手にできるようになりましたか?

湊 絶賛練習中です。なんとか右目だけウインクがギリギリできるようになりました(笑)。ライブでは完璧なウインクを披露できるように頑張ります!

――そういえば、湊さん、花岩さん、伊藤舞音さん(倉本千奈役)の3人でカラオケに行って「学マス」の曲をたくさん歌ったそうで。湊さんがなにを歌ったのか気になります。

湊 個人的に好きな(月村)手毬ちゃんの「叶えたい、ことばかり」と、意外だと言われましたが広ちゃんの「光景」、そしてリーリヤの「白線」を歌いました。実は、ほかの曲は私個人として歌ったのですが、「白線」だけは清夏の声で歌ってみたんです。2人(花岩と伊藤)にしか聴かせていないのですが(笑)。そうしたら気づいたことがあって。「白線」には清夏とリンクするフレーズがあるんです!

――そのフレーズとは?

湊 “やっと踏み出すこの一歩なんて ちっぽけだけど”というフレーズです。清夏のソロ曲(「Tame-Lie-One-Step」)でも“一歩踏み出す”は重要なワードなので、「白線」を歌ってみて、「清夏の曲とリンクしている!?」と驚きました。

――お互いのソロ曲にそんな繋がりがあったとは。そんな清夏とリーリヤについて、湊さんは「何時間でも語れる」とポストしていましたよね。ということで、最後に時間が許す限り、2人の関係について語っていただこうと思います。

湊 ありがとうございます!清夏を演じている身として、2人の関係性が本当に大好きなんです!すでにストーリー上で判明している関係性についてだけでも、とんでもないぐらい語れますが、まだ私も知らない部分もすごく楽しみにしていて。

制作プロデューサーの皆さんのインタビューで、小美野さん(「学マス」メインプロデューサーの小美野日出文)が2人の関係性を「コインの表と裏」と表現されていたのを読んで、本当に2人にピッタリな言葉だなと驚きました。清夏とリーリヤみたいに対極な2人を表す言葉は、ほかにもたくさんあると思うんです。例えば「夏と冬」とか「昼と夜」とか。その中でも「コインの表と裏」は、表裏一体という言葉があるように“一番近くにいて切り離せない存在”。同じ方向に向かうことができて、お互いを支え合っている存在でありつつ、正面からはどこか向き合えない存在でもあります。片方の面が上を向いているとき、もう片方の面が下を向いているのは、親愛度コミュで「片方にはプロデューサーがついていて、片方にはプロデューサーがついていない」ことにも繋がっているのかなと思って。「コインの表と裏」と聞いた瞬間に、確かに!ってなりました。

あと、私が2人に対して一番思っているのは、「いつか2人で夢を叶えて、2人一緒にステージに立って欲しい」ということです。それに関しては、リーリヤ役の花岩香奈ちゃんと出会ったばかりの頃に話していたことでもあります。「学マス」は基本的にアイドルを1人ずつプロデュースするシステムですが、清夏とリーリヤにとってアイドルは2人で志した夢ですから、いつか2人でステージに立って欲しい。その姿を私と岩ちゃん(花岩)で作り上げていきたいね、と話していたんです。いつか叶えばいいなと思っています。

――1人が表舞台に立っているときに、もう1人が裏となり支えているのも、まさに「コインの裏と表」ですからね。そんな2人が一緒に舞台に立つのを楽しみにしています。素敵なお話ありがとうございました!

●リリース情報
初星学園
紫雲清夏 1st Single「Tame-Lie-One-Step」
9月25日(水)リリース

品番:BNEI-00172
価格:¥2,500(税込)

<CD>
01 Tame-Lie-One-Step
02 初 [紫雲清夏 Solo ver.]
03 Campus mode!! [紫雲清夏 Solo ver.]
04 Tame-Lie-One-Step [Instrumental]
05 初 [Instrumental]
06 Campus mode!! [Instrumental]

関連リンク

「学園アイドルマスター」公式サイト
https://gakuen.idolmaster-official.jp/

【公式】アイドルマスター ポータル
https://idolmaster-official.jp/