[9.25 カラバオ杯3回戦 リバプール 5-1 ウエスト・ハム]

 カラバオカップは25日、3回戦を各地で行い、MF遠藤航所属のリバプールはウエスト・ハムを5-1で破った。遠藤は4-3-3のアンカーで今季初めて先発出場し、アルネ・スロット監督のもとでようやく十分なプレータイムを獲得。前半にオウンゴールに関与する不運はあったものの、その後は安定したプレーで初戦突破に貢献した。

 リバプールは前節ボーンマス戦(◯3-0)からGKクィービーン・ケレハー、FWダルウィン・ヌニェスを除いた先発9人を変更。ここまで途中出場が続いていた新加入のFWフェデリコ・キエーザ、若手のDFジャレル・クアンサー、DFコナー・ブラッドリーが先発にった他、前節ベンチ外の遠藤も今季初先発を果たした。

 試合は前半21分、ウエスト・ハムが先に試合を動かした。DFアーロン・クレスウェルからの左CKをDFマキシミリアン・キルマンが頭で落とし、ゴール前に混戦を生み出すと、MFエドソン・アルバレスは打ち切れなかったが、クリアを試みた遠藤のキックがクアンサーに直撃。跳ね返ったボールがゴールマウスに吸い込まれ、オウンゴールとなった。

 もっとも、遠藤はそこからパフォーマンスを落とさず、持ち味のボール奪取やセーフティーな配球で落ち着いたプレーを継続。するとリバプールは前半25分、FWディオゴ・ジョタのスルーパスにFWコーディ・ガクポが左サイドを抜け出し、クロスを送ると、キエーザがボレーで反応。ゴール前に向かったボールをジョタが頭で合わせ、同点ゴールを決めた。

 この場面ではジョタのスルーパスがガクポに通った際、ガクポのポジションはオフサイドのように思われたが、副審のフラッグアップはなし。またカラバオ杯ではEFLチャンピオンシップ以下のチームが参加するステージではVARが導入されないため、再確認も行われず、ゴールが認められた。

 そのまま1-1で後半を迎えたが、すぐにリバプールが逆転に成功した。中盤でMFカーティス・ジョーンズが相手を次々に剥がし、ガクポとのパス交換で高い位置を取ると、最後はスルーパスにジョタが反応。絶妙なタイミングで抜け出したジョタが冷静に右足で沈め、2ゴール目を決めた。

 さらに後半29分、リバプールは途中出場の選手でさらに突き放した。FWモハメド・サラーのスルーパスからブラッドリーがクロスを送り、これにMFアレクシス・マック・アリスターが合わせると、最初のシュートはGKウカシュ・ファビアンスキがセーブ。だが、跳ね返りをサラーが決めた。

 また後半31分、リバプールはサラーが右サイドを突破すると、アフター気味にタックルを仕掛けたウエスト・ハムのアルバレスに2枚目のイエローカードが出され、退場処分。同35分には遠藤のパスからマック・アリスターがミドルシュートで狙ったが、ファビアンスキに触れられたボールは右ポストを叩き、遠藤のアシストとはならなかった。

 遠藤は後半37分に途中交代。これまでのプレミアリーグやUEFAチャンピオンズリーグでは終盤のみの出場にとどまっていたが、この日は82分間のプレーとなった。リバプールは後半45分と同アディショナルタイム3分にガクポが次々にカットインシュートを決め、5-1で勝利。堂々の試合運びで4回戦進出を果たした。