試合後にスピーチをした中嶋聡監督【写真:産経新聞社】

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本拠地最終戦セレモニーでサプライズ

 プロ野球・オリックスは24日、京セラドームで今シーズンの本拠地最終戦を戦った。試合後のセレモニーでは、中嶋聡監督は自身の挨拶中に、今季限りで引退を表明している選手たちへスピーチするように“サプライズ指令”。予定にはなかった粋な配慮がファンの感動を生んでいる。

 試合後、シーズンを統括してファンへ挨拶を行っていた中嶋監督。突然、「僕は比嘉、小田に一言聞きたいです」と切り出し、引退を表明していた小田裕也外野手、比嘉幹貴投手の両選手にファンへの別れのスピーチを促すと、スタンドからは大きな歓声があがった。

 突然マイクの前に放り出された小田は「すごく無茶ぶりなんですけど……」と苦笑いしながらも「本当に幸せなプロ野球人生でした」と振り返った。事前にセレモニーを固辞していた比嘉も「僭越ではございますが、ご指名ですので挨拶させていただきます」と戸惑いつつスピーチを披露。「今後の事はわかりませんが、ビールかけがあれば参加したいと思います。ぜひ招待してください」とアピールし、ファンを盛り上げた。

 当初は同じく今季限りで引退するT-岡田外野手、安達了一内野手の引退セレモニーのみが予定されていたが、“無茶ぶり”で、2人の別れの挨拶を演出した指揮官は、「一年間本当に応援ありがとうございました」と、満足そうに挨拶を締めくくっていた。

 パーソル パ・リーグTV公式YouTubeチャンネルにてこのシーンが公開されると、中嶋監督の配慮に対してコメントが殺到。「本当に粋なことするよな……」「中嶋さん、あなたは最高の上司です。本当にありがとう」「これはいい無茶振りだった ファンとしては小田さん、比嘉さんの挨拶聞けて嬉しかったよ」「これは本気で泣いた」「来年は比嘉さんをビールかけ招待したいね」「ナイス采配……」「監督とんでもないファインプレーで笑った」と、感動するファンの声が並んでいた。

(THE ANSWER編集部)