「ずっと隠し続けていることに苦しんでいたのでしょう。それでプロポーズされる前に自分の過去を暴露し、具体的な結婚の話になる前に別れようとしたようです。だから、『別れる気はないよ』と言ったことにすごく驚かれ、彼女は号泣。それを見て私も涙腺が決壊しそうになりました」

 その後は話し合いを重ね、AV出演については周りに秘密のままにしておくことに。真帆さんの出演作品のパッケージを後日チェックしたそうだが当時とは髪型やメイクもかなり違っていたため、「これなら発覚する可能性は低い」と判断したとのこと。

 実際、2人はこの翌年結婚したが、最初から知っていた彼女の親しい友人を除き、誰にもバレていないという。

◆今では彼女の過去も気にならない

「私もAVは嫌いじゃなくて若いころからDVDを借りたり、ストリーミング動画を視聴していましたが、いつも見ていたのは有名女優の作品ばかり。彼女が出ていた企画モノはほぼノータッチでした。出演作を見たらやっぱり興奮するのかなって下世話な考えもありましたが、さすがにそんな気分になれなかった。だから、それからは今に至るまで一度も見ていません」

 結婚後は子宝にも恵まれ、今も関係は良好。一方、夫婦の会話の中で彼女の過去に触れることは「まったくない」と話す。

「わざわざそんな話をする必要もないですから。彼女に秘密を打ち明けられ、映像でも確認しましたが、自分の奥さんがセクシー女優だったって実感はほとんどないんです。でも、これでいいのかなって個人的には思っています」

 口にするほど簡単なことではなかったと思うが、それを乗り越えて一緒になった沢向さん。同じような状況で恋人のこんな過去を受け入れられる男性はそう多くはないはず。

 2人の今後のさらなる幸せを祈りたい。

<取材・文/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。