井上温大

写真拡大

 巨人が20日の広島戦(マツダ)に8―2で勝利。優勝へのマジックも「6」に減らした。先発した井上温大投手(23)は5回1失点の好投で8勝目を挙げた。

 もはや「鬼門」ではないのか。引き分けを挟んで3連勝中と勢いに乗るチームの先発を任されたのは、後半戦7試合に先発し4勝1敗と絶好調の井上。この日も初回を三者凡退に抑える好発進を見せると、3回には吉川の先制2点適時打と岡本和の26号2ランで早々に4点の援護点を獲得。

 その後もテンポのいい投球を続けると、4回こそ無死一、二塁から小園に適時打を浴びて1点を失ったが最少失点で切り抜け、5回90球を投げたところでこの日の役割を終えた。

 井上は「先頭打者と、先制点を与えないようにと思って投げた。今回は先制点が4点も入ってすごい楽に投げられました」と安どの表情。けん制やバント処理でも好プレーが目立ったが「投手が最低限できるプレーだと思うんで。ああいう練習でもやっていたプレーが試合で出せて良かったと思います」とはにかんだ。

 普段は辛口の阿部監督もこの日ばかりは「今日はベースカバーやってたんで、それでいいですよ」と不敵な笑みを浮かべながら評価していた。

 左腕の好投でチームも対広島戦4連勝と、前半戦では苦戦を強いられたマツダスタジアムで意地を見せ続けている阿部巨人。優勝に向けてまた一歩大きく前進した。