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山形市内の入浴施設の露天風呂で入浴中の女性などを盗撮した31歳の男の裁判の判決公判が9月17日に開かれ、山形地裁は男に懲役2年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。

【写真を見る】「ほぼ罰則ないようなもん」岩カメラを使い1000人以上女性を盗撮した男…判決にあふれる不満と不安 その理由は(山形)

岩に似せた”擬態カメラ”を使っていたことで大きな話題になったこの事件。

判決について、ネット上では様々な反応が見られました。

まずは、判決公判をふり返ります。

■事件の概要は

判決を受けたのは、福島県郡山市の無職の男(31)です。

判決によりますと、男は今年5月、山形市内の入浴施設の近くの山の中に身を隠し、望遠レンズ付きのカメラで入浴中の女性や着替え中の女性合わせて44人を撮影。また、岩に似せたカメラを使い露天風呂を盗撮し、撮影によって児童ポルノを作成したとされています。

これまでの裁判で男は起訴内容を認めていて、動機について「女性に対する興味・知的好奇心を満たすためだった」などと話していました。

検察側は男が捜査の中で「1000人以上を盗撮した」などと供述したことにふれ、男の犯行について「計画的且つ常習的で悪質」「再犯の可能性が高い」として
懲役2年を求刑しました。

裁判官の判断

一方、弁護側は、自ら証拠を持ち出頭するなど「反省の態度が見られる」などとして、執行猶予付きの判決を求めていました。

17日の判決公判で、山形地方裁判所の佐々木公裁判官は「女性を撮影することへの強い執着心が表れている」「露天風呂での撮影を繰り返していて常習性は明らか」などとした一方・・・

「自ら出頭し、反省の言葉を述べている」「性依存症であることを自覚し精神科に通っている」などとしました。

こうして出された判決は。

懲役2年、執行猶予5年の有罪判決でした。

■判決に対する反応

今回の判決は、懲役2年執行猶予5年。

執行猶予は、その名の通り刑の執行が猶予されるというもので、有罪判決でも刑務所に入ることなく、ほとんど通常と変わらない生活を送ることができます。

今回の場合、5年間の執行猶予期間に罪を重ねることがなければ、懲役2年の刑罰も受けることはありません。

裁判では法をもとに罪を裁くため、裁判所は法律で公正に罪と向き合い刑を下しました。司法を批判するのはお門違いです。

こうした前提は踏まえつつも、ネット上の生の声を見てほしいと思います。

「普通に無期懲役でええやろ」

「ほぼ罰則ないようなもんだな 盗撮なんてネットに流されたら取り返しつかないのにな」

執行猶予つき!?」

盗撮は性暴力だよ!!」

ほんの一部ですが、今回の判決に対してこのような書き込みが見られました。総じて言えるのは刑が軽いという印象であること。もっと重い刑でなければ納得いかないというトーンです。

こうした声が生まれたのは、やはり1000人という盗撮人数が大きかったようです。

しかし今回の判決は、あくまで立証できた44人の盗撮と、児童ポルノ作成などに関するもの。「1000人以上盗撮した」というのは、検察の取り調べの中で男が発言したものでしかありません。

■何が問題か

男が話している以上1000人以上の盗撮はあったのかもしれません。被害者が1000人以上となると・・・穏やかではありません。

さらに、手の込んだカメラを作り身を隠して撮影するという行為。裁判では常習性を指摘されていました。

また現代特有のリスクについても多くの人が書き込んでいました。それが「ネット流出」のリスクです。

盗撮された映像や画像がネットに流出した場合、現状、削除はほぼ不可能です。デジタルタトゥーなどと呼ばれることもあるように、消せなくなる可能性が高いのです。

判決の内容とネット上の声から、問題点は・・・

○1000人以上の盗撮の可能性
盗撮物のネット流出リスク
○懲役期間と執行猶予

この3点なのではないでしょうか。

要は、世間の認識と法律の間に残念ながら乖離があるのです。そしてそれは、現在の法律の限界なのです。

■被害者に寄り添っているか

執行猶予5年は、執行猶予としてはもっとも長い期間です。おそらくこのあたりに裁判所の思いが込められているのでしょう。

刑は懲役2年執行猶予5年というものになりました。

判決は法のもとに出されます。法律は時代に合ったものなのか、被害者のリスクはしっかり刑に反映させられるのか。

法律は大切な”判断の基準”であるだけに簡単に改変するわけにはいきません。

しかし、時代の流れが速い現代においては、時代と被害者リスクを踏まえた運用と解釈が必要になるのではないかと考えさせられた事件でした。

なお、弁護側は控訴について本人と話しあってから決めるとしています。

【何があったか、事件と岩カメラについて詳しくはこちら】https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1292633?display=1