五十嵐(左)は協会のミスで出鼻をくじかれた(C)JMPA

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 日本のメダル有力種目のひとつであるバドミントンでまたまた大失態である。

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 日本バドミントン協会は13日、女子ダブルスの五十嵐(旧姓東野)有紗(28)、桜本絢子(29)組が同協会の手続き不備により、10月のデンマーク・オープンにエントリーできなかったと発表した。

 五十嵐は先のパリ五輪で渡辺勇大(27)との混合ダブルスで2大会連続銅メダルを獲得。大会後、ペアを解消し、それぞれ新たなパートナーとペアを結成し、2028年ロサンゼルス五輪出場の目標に口にしたばかりだった。

 同協会は声明を発表し、「複雑化する大会エントリー業務の中で、改めて一連の作業についての点検を行うとともに、エントリーに関する手順・ルールの徹底及び見直しを含めて再発防止の態勢を整えたい」としたが、協会によるミスは今回が初めてではない。

 22年にはジャパン・オープンへの出場を予定していた混合ダブルスの緑川大輝、斉藤夏組のエントリー時に、誤って同じ所属先である斉藤の姉・栞の名で登録。申請の不備により、同ペアは出場できなかった。

 昨年7月には、パリ五輪の女子シングルスに出場した大堀彩が同様のミスで、カナダ・オープンへの出場が絶たれた。日本協会は、この3年間でエントリーでの不手際を3度も繰り返しているのだ。

 バドミントンといえば、協会の予算不足から、予定していたナショナル・トレーニングセンター(東京・北区)でのパリ五輪直前合宿を中止。代表選手は個々での調整を強いられた。

 男女各種目でのメダル量産を期待されたが、本番を前にした最後の追い込み練習ができなかったこともあり、メダルは女子ダブルス(志田・松山組)と混合ダブルスの銅2個に終わった。

 渡辺、五十嵐とも新たなペアでロス五輪出場を目指すが、協会が資金不足の上に不手際続きでは先が思いやられる。

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 それにしても、日本のお家芸だったはずのバドミントンはなぜパリ五輪で惨敗だったのか。協会の失墜を招いた「大事件」とはいったいなにか。

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