梅沢富美男(C)日刊ゲンダイ

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【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】

【写真】梅沢富美男の巻 (1)「アイツ、いいケツしてるからイイぞ」って本気で女の人のお尻ばかり(笑)

 俳優の梅沢富美男(73)が静岡県伊東市にできた霊園のオープン会見に登場した。梅沢は伊東には縁があり、山を持っていることを明かした。いわく、「女房の父親が建設会社をやっていて、30年以上前に『伊東に別荘をいっぱい建ててやる』と山を買った。その父親が他界しバブルがはじけて3万坪が残った」そうだ。

 土地は手つかずで、温泉が4つも湧いているとか。霊園事業の理事長に「できれば買っていただきたい」と言って笑わせていた。

 僕は以前、同じワイドショーのレギュラー出演時に何度も梅沢と顔を合わせた。番組では喜怒哀楽を派手に表現する梅沢だが、年下の僕の話す芸能ネタの説明やその裏側を熱心に聞いてくれた。すでに大御所にもかかわらず、丁寧語で話してくれたものだ。いや、もっと若い年下のディレクターでも、その態度は変わらなかった。

 思い出すのは、ある有名女性タレントのこと。一緒にいた夫が職務質問から覚醒剤所持で逮捕された時、その女性タレントはその場から消えて“行方不明”になった。ワイドショーのコメンテーターたちは、その女性タレントの安否を心配する声ばかりだった。

 僕は梅沢に「1週間か10日くらいでシレッと出てきますよ。クスリを抜いて……というケースがよくありますから」と耳打ちした。それでも梅沢は「そんな……、やはり彼女の身が心配ですよ」と返答してきた。

 1週間後、案の定、彼女は警察に出頭した。すると梅沢は向こうから僕に歩み寄ってきて「城下さん、おっしゃっていた通りでしたね。よくわかっていましたね」と何度もうなずきながら話しかけてきた。

 梅沢が本当に事情を知らなかったかはわからない。芸能界のことに関しては、僕らジャーナリストよりはるかに内情に詳しい芸能人も多い。

 そんな梅沢にある時、僕が「梅沢先生」と呼びかけたことがある。彼クラスの立場の人への呼びかけとしては当然でもあるのだが、梅沢は「先生と言うのはやめてください!」と気色ばんだ。

 実は、バラエティー番組で梅沢の料理上手が有名になり、「梅沢富美男」の名前入りのキッチングッズが売り出されていた。僕はそのひとつの包丁を入手して料理を始めたので、「私の料理の先生という意味ですよ」と説明すると、大笑いして「うれしいね。じゃあ、今日だけは先生ということで」とうれしそうだった。

 番組でコメントを求められたら、怒るべきところ、泣くべきところを自ら考え、気持ちを込めて表現する。本当に得難い存在だ。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)