浜田雅功

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 ダウンタウンの“浜ちゃん”こと浜田雅功(61)が自身の引退についてテレビで語り、それが業界をザワつかせている。

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 民放プロデューサーは言う。

「相方の松本人志さん(60)は、これまでシャレも含めて自身の引退について語ってきましたが、浜田さんが語ることはほとんどありませんでした。それだけに彼が引退の時期を語ったことは、業界では重く受け取られました。それを引き出せたのは、やはり聞き手が息子さんだったこともあるのかもしれません」

 引退について言及されたのは、8月25日に放送された「浜田雅功 完全密着〜ごぶごぶフェス ビハインド・ザ・ストーリー〜」(MBS)という関西ローカルの番組だった。浜田にとって唯一の関西ローカルのレギュラー番組「ごぶごぶ」(同)が、今年5月に音楽フェスを開催。その舞台裏に密着した番組だが、ところどころに浜田へのインタビューが盛り込まれていた。最後に語ったのが“引き際”についてで、その聞き手が「演出」とクレジットされた彼の次男・濱田未乘氏(30)だった。

浜田雅功

次男:引き際とか考えてる?

浜田:引き際と言うよりも、元気なうちに辞めたいねん。

次男:それ、言ってるね!

――いかにも親子の会話だ。浜田は突然、具体的に語り出した。

来年を目途に

浜田:一生懸命やって来て、元気なうちに旅行行ったり、ゴルフ行ったり、フワッとしたりをやらないと。ギリギリまで仕事して、結果、頭の線が切れて倒れて死んだ――「もう俺、何しててん!」てなるから。元気なうちにとは言うけど、それが何歳とかっていうのはちょっとな……。ホンマは25年の(大阪・関西)万博のアンバサダーやらしてもろうてて、25年が目途かなとかいうのはあったのよね、ホンマは。でも、今ちょっとね、うちの横におる人がああいう状況の中、なんとか踏ん張っていかなアカンなというのがあって、とりあえずいつどうこうじゃない。引き際っていうのをそこまで具体的にしてないけど、元気なうちに、まだ声が出るうちに……(笑)、自分が自由に好きなことをやりたいかなと思うてます。

「時には父親らしく、そして息子に対して素直に語る浜田さんが印象的でした。しかも、テレビのバラエティ番組に関しては“もうやり尽くした”という意味のことを言っており、さらに、来年を引き際として考えていたことには衝撃を受けました」

 相方の松本は、自身の引退についてたびたび語ってきた。若い頃には40歳で引退と口にしたこともあれば、60歳説もあった。レギュラーを務めていた情報番組「ワイドナショー」(フジテレビ)では、2021年1月の放送で「さすがに65歳で辞めようとは思っているけど」と語り、同年9月には「数年で辞めるよ。辞めます、辞めます」とも言っていた。65歳説については、デイリー新潮が今年1月12日に配信した「先輩2人の引き際を参考に、1月4日の『ダウンタウンDX』は痛手だった…松本人志“活動休止”をテレビマンはどう見ているか」で、先輩芸人である上岡龍太郎(1942〜2023)、島田紳助(68)を見習ったものと報じた。

ダウンタウンが導く早期引退

 その一方で、23年9月放送の「ダウンタウンDX」(日本テレビ/読売テレビ制作)では、「俺的には着陸態勢入ってる、車輪も出してるんですよ。けど、浜田機長が上昇する、仕事をバリバリ入れてくる」とも語っていた。

「それだけに業界では、ダウンタウンの二人は少なくとも65歳まで引退はないという見方がありました。ところが、浜田さんの発言では、来年の引退もあり得たわけです。浜田さんが元気なうちの引退を考えるようになったのは、松本さんの影響もあったと思いますが、来年引退となれば62歳ですからね」

 お笑いBIG3(タモリ[79]、ビートたけし[77]、明石家さんま[69])が現役であることを思うと、まだまだ若い。

ダウンタウンの上の世代を見るとそう思いますが、今どきは生涯現役を目指す芸人さんは少ないようです。ダウンタウンはじめ彼らの下の世代では、60代の引退が普通になるかもしれません。その道を彼らが作り出すのかもしれません」

 もっとも、松本が性加害報道の裁判に注力することになり、浜田の62歳引退の構想は崩れた。むしろ、たった一人でダウンタウンを背負っている。

ダウンタウンの最後は決まっている

「浜田さんがピンで司会をしている番組に衰えは感じません。しかし、ダウンタウンのレギュラー番組に関しては、松本さんが活動休止して以降は面白さが半減しているように思うこともあります。進行、ツッコミ、ボケ、フォローなど、浜田さんが一人でダウンタウンを演じることに無理が生じています。頑張りすぎかも……」

 松本の裁判は、第2回弁論準備が取り消されるなど、時間がかかりそうだ。

「松本さんの裁判がどのような結果になるのかはわかりません。裁判に勝って復帰ということになれば、それが世間に、視聴者に、どんな影響をもたらすのかによっても、彼らの引退時期は変わってくるのでしょう。それによっては、二人の引退が想像より早まるかもしれません。また、二人にとっての“引退”が何を意味するのかも注目すべき点だと思います。全くの一般人になるのか、テレビを引退するのか、企画などの裏方に回るのか、それもこれも裁判が松本さんに与える影響次第でしょう」

 浜田はかつて、ダウンタウンの終わり方について語ったことがある。今からちょうど20年前、04年に放送された「浜ちゃんと!」(日本テレビ/読売テレビ制作)で、志村けん(1950〜2020)と行った熱海旅行でのことだった。

浜田:志村さん、あと何年やります?

志村:俺は、体が動かないとか病気以外は、ずーっとやるよ、悪いけど。

浜田:マジッすか。鬱陶しいなあ。

志村:えっ! 鬱陶しい? 100点がないからやってるんだよ。

浜田:それはわかるんですよ。でも、人間、引き際って大事でしょうよ。下の者のためにもね。僕らの下のヤツには鬱陶しいと思われてると思うんですよ。

(中略)

浜田:一番最後、ダウンタウンで最後どうすねんっていうのは、「(なんばグランド)花月で漫才しよ」っていうのは言うてるんですよ。

志村:いいね!

浜田:そこは決まってるんですよ。最後の最後は花月なんです。

 浜田は、それを待っているのかもしれない。

デイリー新潮編集部