猛暑にキーンと冷たい麺を食べたい!これまで、うどん、そば、冷やし中華…と紹介してきたが、冷麺の存在も忘れちゃいけません。 とくに韓国料理店の冷麺は、味もトッピングもさまざま。黒酢と夏野菜のアレンジしたものや、タッカンマリ…

猛暑にキーンと冷たい麺を食べたい!これまで、うどん、そば、冷やし中華…と紹介してきたが、冷麺の存在も忘れちゃいけません。

とくに韓国料理店の冷麺は、味もトッピングもさまざま。黒酢と夏野菜のアレンジしたものや、タッカンマリにヒントを得てなんと8時間も煮込んだスープを使用したものまで。

今回は『おとなの週末』の覆面調査隊が、そんななかから絶品の冷麺を忖度なしでレポートする。

(お店の情報は<店舗情報:夏にぴったり「うどん」「蕎麦」「冷やし中華」「冷麺」が食べられるお店>をご参照ください)

濃厚な「白いスープ」に旨みたっぷり、長原『韓国料理Kim’s』

冷麺といえばお酢の効いたさっぱり味。でも同店の冷麺はひと味違う。

「タッカンマリ(韓国の鶏の水炊き)に麺を入れたらおいしいのでは?」という発想から生まれたのがこの白濁スープの冷麺だ。

このアイデアがもう大正解! 香味野菜と一緒に丸鶏を骨がほろっとほぐれるほど柔らかくなるまで8時間、弱火で煮込んだスープはやわらかで濃厚な鶏ダシの旨みがたっぷり。そこに生姜の香りが爽やかさをプラス。

『韓国料理Kim’s』冷麺

トッピングされた色とりどりな野菜のシャキシャキ食感も楽しい。鶏ダシスープの冷麺は韓国にもないオリジナルとのこと。韓国の美食の街「麗水(ヨス)」出身の店主のセンスが光る味をぜひお試しあれ。

作りたての麺がもっちり旨い、虎ノ門『アジョシ』

蕎麦やうどんに打ち立てはあれど冷麺にはなかなかない。それを食べられるのがここ。

「京都冷麺」と呼ばれる冷麺は、京都産の御膳粉を配合した、白く透き通った麺が特徴だ。そして何より注文を受けてから作り始めるのでコシが強く風味がいいのだ!

『アジョシ』京都冷麺極

特に職歴10年の職人が作る麺は打ち立てのコシの中にもっちりとした柔らかさがあり、もうこの麺に塩をふるだけでいくらでもイケてしまいそう。

さらに同店はスープだって美味。黒毛和牛と野菜を煮込んだ黄金色のスープは上質な牛肉が持つ甘い香りが溶け出している。

ナスからじゅわ〜っと味が染み出す、神宮前『東洋食堂百』

韓国では冬にも冷麺を食べる文化があることをご存知?そんな韓国冷麺を日本の暑い夏に合わせてアレンジしたのがこの「黒酢冷麺」だ。

作るのは韓国在住経験があり韓国料理に精通した店主。さっぱりとした韓国冷麺をベースにしつつスープには鶏、牛の骨を煮出したダシに醤油や砂糖、酒で味を調えて旨みを深く。

『東洋食堂百』黒酢冷麺 1300円

麺は本場よりも太めで歯切れ良い仙台産を使用。さらにトッピングされたみずみずしいフルーツトマト、じゅわっと味が染みたナスの煮浸しなどの夏野菜が体に涼を運んでくれる。

仕上げに黒酢をまわしかければ、酸味とコクであと引く味になり、食べるほどに食欲が出てくる!

生麺はつるコシがたまらない、自由が丘『つるしこ』

これ以上の盛岡冷麺に出合うことはないかもしれない。それくらいの味を自由が丘で見つけてしまった!スープ、麺、具材による三位一体のひと皿を構成するのは岩手県産の素材たちだ。日本百名泉のひとつである岩手県岩泉町の水でじっくり10時間煮出した国産牛のスープは、旨みが凝縮されとろりとした舌触り。

『つるしこ』盛岡冷麺醤油 1310円

ひと口すすると味わいの深さにしみじみと感じ入ってしまう。岩手産の小麦で作られた生麺はつるっとコシがありつつも食べやすい硬さ。トッピングのほぐし牛チャーシューをスープに溶かして食べるとチャーシューの甘みとスープの旨みが混ざり合いさらにおいしい。

とことん素材の良さを突き詰めた盛岡冷麺はこの夏必食の逸品だ。

…つづく<つめたい「夏のうどん」が衝撃すぎる…極太、のど越し、つゆまでゴクゴク飲み干したい《ベスト5店》覆面調査隊が行った>でも、猛暑にぴったりのつめたい麺を紹介します。

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『おとなの週末』2024年8月号より

(本記事の情報は発売時のものです)

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