北朝鮮、16歳女子高生らの「見せしめ映像」を公開
北朝鮮当局が市民らに公開した政治宣伝用の映像を通じ、韓流コンテンツを視聴した女子高生らを無期労働教化刑(無期懲役)に処したことを明らかにしたと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が17日に報じた。
こうした宣伝映像は、これまでも複数、存在が確認されている。RFAは映像そのものを公開していないが、画面のキャプチャ写真を見ると、高校2年生5人(女子が4人、男子が1人)の氏名が写っている。そのうち16歳の女子2名は顔がアップで映っている。
咸鏡北道(ハムギョンブクト)のある住民はRFAに対し、「(当局)は最近、毎週の定期講演会ごとに『反社会主義、非社会主義現象を根絶しよう』という内容の録画物を見せている」と伝えた。
RFAが記事とともに公開した宣伝映像の音声は「不純録画物を視聴、流布する行為は単に平安南北道だけではなく、ほとんどすべての地域で現れており…···」という内容を伝えている。
これと関連して住民は「当局の強力な取り締まりにも住民が韓国など外国映画に関心が高い状況が平壌と全国的に現れている」と指摘。
さらに、「当局は体制宣伝用の録画物を除く他の国のすべての映画とドラマ(視聴・流布)を犯罪と規定した」とし、「人間らしい生活を表現した映画も韓国映画ならば無条件に犯罪になる」と伝えた。
(参考記事:北朝鮮の女子高生が「骨と皮だけ」にされた禁断の行為)
北朝鮮当局はこのところ、韓流コンテンツ取り締まりの厳罰化と緩和を行ったり来たりしている。ここ数年は、あまりに取り締まりが厳しく韓流を見ようとする人々も減ったとの情報もあった。しかし、当局が10代の少年少女の「見せしめ映像」までを公開しているということは、今なお韓流コンテンツの非合法な流通の勢いが衰えていないことの反証と言えるかもしれない。
懸念されるのは、こうした強硬手段さえ効果がないと見られたとき、当局がいっそう極端な行動に出ることだ。